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NetXtreme ユーザーガイド Broadcom Gigabit Ethernet のチーム化サービス
ページ 40 全般的なネットワークに関する考慮事項 マニュアル 2CS57XX-CDUM513-R
全般的なネットワークに関する考慮事項
複数のスイッチにまたがるチーム化
スパニング ツリー アルゴリズム
Microsoft NLB/WLBS とのチーム化
複数のスイッチにまたがるチーム化
SLB のチーム化は、複数のスイッチにまたがって設定できます。ただし、スイッチ同士を接続する必要があります。通有
中継とリンク集約は、複数のスイッチにまたがって動作できません。その理由は、これらの実装では、チームに含まれる
すべての物理アダプタで同じイーサネット MAC アドレスを使用する必要があるためです。SLB がリンク ロスを検出でき
るのは、チームに含まれるポート間の接続や、直接のリンク パートナーとの接続に限られるという点に注意することが重
要です。SLB には、スイッチで生じる他のハードウェア障害に対応する機能がなく、他のポートのリンク ロスを検出でき
ません。
スイッチリンクのフォルト トレランス
以下の図では、フォルト トレランス対応のスイッチ構成でどのように SLB チームが動作するかを説明します。SLB チー
ムにアクティブな 2 つのメンバーがある構成で、ping リクエストと ping 応答メッセージのマッピングを説明します。す
べてのサーバー (BlueGrayRed) は、継続的に ping の送受信を相互に行っています。 3 は、2 つのスイッチ間に相
互接続ケーブルがない構成です。 4 では相互接続ケーブルがあります。 5 は相互接続ケーブルがある状態でのフェイ
ルオーバー イベントの例です。これらのシナリオでは、2 つのスイッチ間でのチーム化の動作を説明して、相互接続リン
クの重要性を理解します。
この図では、ICMP エコー要求 ( 黄色の矢印 ) を送信する第 2 のチーム メンバーと、ICMP エコーの応答メッセージ (
い矢印 ) を受信する第 1 のチーム メンバーを示します。この図は、チーム化ソフトウェアの重要な特性を表しています。
ロード バランシング アルゴリズムは、フレームの送受信時に、フレームのロード バランスを同期しません。言い換える
と、特定の接続でのフレームは、チーム内の異なるインターフェイスで送信され、受信される可能性があります。これは、
Broadcom がサポートするすべての タイプのチーム化で共通しています。したがって、同じチーム内のポートに接続する
スイッチの間では、相互接続リンクを提供する必要があります。
相互接続していない構成では、Blue から Gray への ICMP 要求は、ポート 82:83 から Gray のポート 5E:CA に向けて送信
されますが、Top Switch には、この要求を送信する方法がありません。なぜなら、この要求は、Gray 5E:C9 ポートを
通過できないからです。Gray
Blue ping の送信を試行する場合にも、同じような問題が発生します。ICMP 要求は、
5E:C9 から Blue 82:82 に向けて送信されますが、この要求が受信されることはありません。Top Switch は、CAM テー
ブル内に 82:82 エントリを持っていません。なぜなら、2 つのスイッチの間に相互接続していないからです。ただし、ping
Red Blue の間、Red Gray の間では送受信されます。
さらにフェイルオーバー イベントによって、接続が切断される場合もあります。Top Switch のポート 4 でケーブル接続
の切断が生じたと仮定します。この場合、Gray ICMP 要求を 49:C9 に送信しますが、Bottom Switch CAM テーブル
内に 49:C9 エントリを持っていないので、フレームをこれらの全ポートに配信しても、49:C9 に接続するリンクは検出で
きません。