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概要 17
RAID の説明
RAID とは、データの保存やデータへのアクセスに使用するディスクの数を増
やすことでパフォーマンスを高める、複数の独立した物理ディスクのグループ
です。
RAID ディスクサブシステムでは、次の利点を提供します。
I/O
パフォーマンスとデータの可用性の向上。
複数のディスクへの同時アクセスによる、データスループットの向上。ホス
トシステムは、物理ディスクのグループを単一のストレージユニットまたは
複数の論理ユニットとして認識。
データストレージの可用性およびフォールトトレランスの向上。物理ディス
クに障害が発生してデータが失われても、失われたデータをデータまたはパ
リティが保存されている残りの物理ディスクから再構築することで復旧が可
能です。
注意: 物理ディスクに障害が発生すると、RAID 0 の仮想ディスクは壊れ、データ
ロスを招きます。
RAID レベルの概要
RAID 0
では特に、データの冗長性を必要としない環境で大きなファイルを
扱う際に、ディスクストライピングを使用して高いデータスループットが実
現します。
RAID 1
ではディスクミラーリングを使用し、
1
台の物理ディスクに書き込
まれるデータが同時に別の物理ディスクにも書き込まれます。
RAID 1
は、
大容量を必要としない代わりにデータの完全な冗長性を必要とする小型の
データベースまたはその他のアプリケーションに適しています。
RAID 5
では、すべての物理ディスクにまたがるディスクストライピングと
パリティデータ(分散パリティ)が使用され、特に小さなランダムアクセス
を対象に高いデータスループットとデータの冗長性が実現します。
RAID 6
RAID 5
を拡張したもので、追加のパリティブロックを使用しま
す。
RAID 6
ではブロックレベルのストライピングが使用され、
2
つのパリ
ティブロックがすべてのメンバーディスクに分散されます。
RAID 6
では、
一度に
2
台のディスクに不具合が生じた場合、および
1
台のディスクの再
構築中に不具合が生じた場合にも、データを保護できます。アレイが
1
つし
かない場合には、
RAID 6
はホットスペアディスクよりも効果的です。
RAID 10
RAID 0
RAID 1
の組み合わせで、ミラーディスクにまた
がってディスクストライピングが行われます。
RAID 10
では高いデータス
ループットとデータの完全な冗長性が実現します。
RAID 10
は最大
8
つの
スパンをサポートし、スパンごとに最大
32
台の物理ディスクがサポートさ
れます。