Users Guide
26 ストレージコントローラ機能
SMART 機能の使い方
SMART 機能により、すべてのモーター、ヘッド、物理ディスクエレクトロニ
クスの内部パフォーマンスが監視され、予測可能な物理ディスクの障害が検出
されます。
SMART 機能は、物理ディスクのパフォーマンスと信頼性を監視す
るのに役立ちます。
SMART 対応の物理ディスクは、データを監視し、値の変
化を識別して、値が限界値の範囲内かどうかを判定する特性を備えています。
多くの機械的
/ 電気的な障害では、障害が発生する前にパフォーマンスの低下
が見られます。
SMART エラーは予測障害とも呼ばれます。物理ディスクの予測可能な障害に
は、ベアリングの故障、読み取り
/ 書き込みヘッドの故障、スピンアップレー
トの変化など、関係する要因が多数あります。また、シークエラーレートや大
量の不良セクターなど、読み取り
/ 書き込み面の不良に関連する要因もありま
す。物理ディスクのステータスについては、
27 ページの「ディスクのローミン
グ」を参照してください。
メモ: SCSI インタフェースの仕様に関する詳細は、t10.org を、SATA インタ
フェースの仕様に関する詳細は
t13.org を参照してください。
仮想ディスクの初期化
仮想ディスクの初期化は、以下の項で説明する手順に従って行います。
仮想ディスクのバックグラウンド初期化
バックグラウンド初期化(BGI)とは、新しく作成した仮想ディスクにパリ
ティデータまたはミラーデータを自動的に書き込む処理のことです。
BGI は、
RAID 0 の仮想ディスク上では実行されません。
メモ: BGI を恒久的に無効にしておくことはできません。BGI をキャンセルして
も、
5 分以内に自動的に再開されます。BGI を中止する手順については、110 ペー
ジの「バックグラウンド初期化の停止」を参照してください。
BGI の速度は、Dell OpenManage ストレージ管理アプリケーションで制御
できます。
BGI の速度の変更が有効になるのは、次回の BGI 実行時からです。
メモ: 仮想ディスクのフル初期化または高速初期化とは異なり、バックグラウン
ド初期化を実行しても物理ディスクのデータは消去されません。
整合性チェック(CC)と BGI は、どちらもパリティエラーを修正するという
点で機能が似ています。ただし、
CC ではイベント通知によってデータの不整
合が報告されるのに対して、
BGI では行われません。CC は手動で開始できま
すが、
BGI はできません。