Users Guide
30 ストレージコントローラ機能
仮想ディスクの書き込みキャッシュポリシー
仮想ディスクの書き込みキャッシュポリシーによって、コントローラがその仮
想ディスクへの書き込みをどう処理するかが決定されます。書き込みキャッ
シュポリシーには、
Write-Back(ライトバック)と Write-Through(ライ
トスルー)があり、仮想ディスクごとに設定できます。
RAID ボリュームはすべて、仮想ディスクの実際の書き込みキャッシュポリ
シーとは無関係に、オペレーティングシステム(
Windows と Linux)には
Write-Through
(WT)(ライトスルー)として表示されます。PERC カード
は、オペレーティングシステムまたは一切のアプリケーションとは無関係に
キャッシュ内のデータを管理します。仮想ディスクのキャッシュ設定を表示お
よび管理するには、
Dell OpenManage または BIOS 設定ユーティリティ を
使用します。
ライトバックとライトスルー
Write-Through(ライトスルー)キャッシュでは、ディスクサブシステムが
トランザクションのすべてのデータを受信した時に、コントローラがデータ転
送完了信号をホストシステムに送信します。
Write-Back(ライトバック)キャッシュでは、コントローラのキャッシュが
トランザクションのすべてのデータを受信した時に、コントローラがデータ転
送完了信号をホストに送信します。コントローラは次に、バックグラウンドで
キャッシュデータをストレージデバイスに書き込みます。
Write-Back(ライトバック)キャッシュを使用する際のリスクは、ストレー
ジデバイスにキャッシュデータが書き込まれる前に電源に障害が発生すると、
キャッシュデータが失われる恐れがあることです。
PERC H700 または H800
カードに BBU を使用することで、このリスクは低減できます。BBU をサポー
トしているコントローラについては、表
3-1 を参照してください。
Write-Back(ライトバック)キャッシュは、Write-Through(ライトス
ルー)キャッシュよりもパフォーマンスが優れています。
メモ: 仮想ディスクのキャッシュ設定のデフォルトは Write-Back(ライトバッ
ク)キャッシュです。
メモ: 一部のデータパターンや構成では、Write-Through(ライトスルー)
キャッシュポリシーを使用した場合の方が優れたパフォーマンスを示すことがあり
ます。
ライトバックが用いられる状況
Write-Back(ライトバック)キャッシュは、バッテリが取り付けられていて
良好であるすべての状況で使用されます。