Administrator Guide
• 仮想ディスクの RAID レベルのマイグレーション
• セグメントサイズのマイグレーション
• 仮想ディスク容量の拡張
• ディスクグループの拡張
• ディスクグループのデフラグ
既存のディスクグループ処理によって冗長 RAID コントローラモジュールに障害が発生すると、障害の発生したコントローラで行わ
れていた処理は、ピアコントローラに転送されます。そのピアコントローラにアクティブなディスクグループ処理がある場合、転送
された処理は一時停止状態となります。ピアコントローラ上のアクティブな処理が完了するか、または中断されると、一時停止状
態の処理が再開します。
メモ: アクティブな処理が存在しないコントローラでディスクグループ処理の開始を試みた場合、ディスクグループの最初の仮
想ディスクが他のコントローラに所有されており、そのコントローラにアクティブな処理がある場合は、開始の試行は失敗し
ます。
RAID バックグラウンド処理優先度
ストレージアレイは、次の RAID 操作において、一般的な設定可能優先度をサポートします。
• バックグラウンド初期化
• 再構築
• コピーバック
• 仮想ディスク容量の拡張
• RAID レベルのマイグレーション
• セグメントサイズのマイグレーション
• ディスクグループの拡張
• ディスクグループのデフラグ
これらの各操作に対する優先度は、操作が実行される環境のパフォーマンス要件に対処するために変更できます。
メモ: 高い優先度を設定すると、ストレージアレイパフォーマンスが影響を受けます。優先度を最大レベルに設定することはお
勧めしません。また、優先度は、ホストサーバーアクセスへの影響と操作を完了する時間も考慮して決める必要があります。
たとえば、劣化仮想ディスクの再構築に時間がかかると、セカンダリディスクで障害が発生する可能性も大きくなります。
仮想ディスクのマイグレーションとディスクのロー
ミング
仮想ディスクのマイグレーションとは、物理ディスクを取り外して新しいアレイに取り付け直すことにより、仮想ディスクまたは
ホットスペアを別のアレイに移動することです。ディスクのローミングとは、物理ディスクを同じアレイ上の別のスロットに移動
することです。
ディスクのマイグレーション
ターゲットアレイをオフラインにすることなく、仮想ディスクをアレイ間で移動させることができます。ただし、ディスクのマイ
グレーションを行う前に、マイグレートされるディスクグループをオフラインにする必要があります。マイグレーション前にディス
クグループがオフラインにされなかった場合、そのディスクグループ内の物理および仮想ディスクがあるソースアレイは欠落として
マークされます。ただし、ディスクグループ自体はターゲットアレイにマイグレートされます。
アレイは最適状態である場合にだけ仮想ディスクをインポートできます。ディスクグループのすべてのメンバーがマイグレートさ
れる場合にだけ、ディスクグループの一部である仮想ディスクを移動させることができます。ターゲットアレイがディスクグループ
の全ディスクのインポートを終了すると、仮想ディスクが自動的に利用可能になります。
物理ディスクまたはディスクグループをマイグレートする場合、次のようになります。
• 同じ種類の MD ストレージアレイ間で(たとえば、1 つの MD3460 ストレージアレイから別の MD3460 ストレージアレイへ)マ
イグレートする場合、マイグレート先の MD ストレージアレイは、マイグレートされる MD ストレージアレイ上のデータ構造や
メタデータをすべて認識します。
• マイグレート先の MD ストレージアレイと異なるストレージアレイから(たとえば、MD3460 ストレージアレイから MD3860i ス
トレージアレイへ)マイグレートする場合、受け側のストレージアレイ(この例では MD3860i ストレージアレイ)はマイグレー
トされるメタデータを認識せず、そのデータは失われます。この場合、受け側のストレージアレイは物理ディスクを初期化し、
それらを未設定容量としてマークします。
22 MD シリーズストレージアレイについて