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表 4. パフォーマンスデータの関係 (続き)
パフォーマンスデータ パフォーマンス調整との関係
I/O レイテンシ、ミリ秒 レイテンシは、特定の物理ディスクおよび特定の仮想ディスク
の I/O アクティビティを監視するのに役立ち、ボトルネックと
なっている物理ディスクの特定に利用できます。
物理ディスクのタイプおよび速度がレイテンシに影響します。
ランダム I/O では、物理ディスクの回転が速いほど、ディスク
上での場所の移動にかかる時間が短くなります。
物理ディスクの数が少なすぎると、キュー待ちのコマンドが増
加し、物理ディスクでのコマンドの処理時間が長くなることに
より、システムの一般的なレイテンシが大きくなります。
I/O 数が増加すると、データ転送に伴う時間の追加によりレイテ
ンシが大きくなります。
レイテンシが大きい場合、I/O パターンが本質的にランダムであ
る可能性があります。ランダム I/O の物理ディスクは、シーケ
ンシャルストリームの物理ディスクよりもレイテンシが大きく
なります。
ディスクグループが複数の仮想ディスクの間で共有されている
場合、物理ディスクのシーケンシャルパフォーマンスを向上さ
せ、レイテンシを小さくするために、個々の仮想ディスクにそ
れぞれ固有のディスクグループが必要になる場合があります。
共通ディスクグループの物理ディスク間に非整合性が存在する
場合。この状態は、低速の物理ディスクを示している可能性が
あります。
ディスクプールを使用すると、より大きな遅延が発生し、物理
ディスク間に不均等な作業負荷が存在する可能性があるため、
遅延値の意義が失われ、値が全般的に大きくなります。
キャッシュヒット率
最適なアプリケーションパフォーマンスを実現するには、キャッ
シュヒット率を高める必要があります。キャッシュヒット率と
I/O レートの間には正の相関関係が存在します。
すべての仮想ディスクのキャッシュヒット率が低いまたは低下
傾向となる場合があります。そのような傾向の場合、アクセス
パターンが本質的にランダムである可能性があります。また、
ストレージアレイレベルまたは RAID コントローラモジュールレ
ベルでこの傾向が見られる場合は、RAID コントローラモジュー
ルの追加のキャッシュメモリを取り付ける必要があります(追
加のメモリを取り付ける余裕がある場合)。
個々の仮想ディスクでキャッシュヒット率が低くなっている場
合は、その仮想ディスクに対して動的キャッシュ読み取りプリ
フェッチを有効にすることを検討します。動的キャッシュ読み
取りプリフェッチにより、シーケンシャル I/O の作業負荷に対
してキャッシュヒット率が高くなります。
リアルタイムのグラフィックパフォーマンスモニタデータの
表示
リアルタイムのグラフィックパフォーマンスを、1 つのグラフとして、または 1 つの画面に 6 つのグラフを表示するダッシュボード
として表示できます。
リアルタイムのパフォーマンスモニタのグラフでは、最大 5 つのオブジェクトに対し、1 つのパフォーマンスメトリクスの時間変化
が描画されます。グラフの x 軸は時間を表します。グラフの y 軸はメトリクスの値を表します。メトリクスの値が 99,999 を超え
ると、100K から 9,999K まで千単位(K)で表示され、値が 9,999K に到達すると、百万単位(M)で表示されます。9,999K より大
きく、100M より小さい量の場合、その値は小数第 1 位まで表示されます(たとえば、12.3M)。
1. ダッシュボードを表示するには、アレイ管理ウィンドウ(AMW)で、パフォーマンス タブをクリックします。
MD シリーズストレージアレイについて 29