Concept Guide
図 11. MDSM スナップショットボリュームビュー
SRA がスナップショットを使用する仕組み
ストレージアレイでポイントインタイムスナップショット機能が有効化されている場合、MD Series SRA は
この機能を活用します。テストフェールオーバー中、SRA はリカバリサイトのストレージアレイで、テスト
されている保護対象グループ内に含まれているすべてのボリュームのためのスナップショットグループ、ス
ナップショットイメージ、およびスナップショットボリュームを作成します。これには、前にリストした
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つのスナップショットリポジトリの作成が必要で、これらのリポジトリのデフォルトサイズは各リポジトリ
に対してベースボリュームの 10 %、合計でベースボリュームサイズの 20 % です。つまり、リカバリサイト
のストレージアレイ上にある空き容量は、テストフェールオーバーに参加しているベースボリュームの 20 %
である必要があります。この値は、インストールディレクトリ下の config ディレクトリにある
SraConfigurationData.xml ファイルによって制御されます。これは通常次の場所にあります。
C:\Program Files (x86)\VMware\VMware vCenter Site Recovery Manager\scripts\SAN\Dell
\SraConfigurationData.xml
この値は、xml タグ <SnapshotBasePercentage> で設定されます。
<!-- SnapshotBasePercentage represents the initial size, expressed as a
percentage of volume size, of a snapshot which is formed for test failover. -->
<SnapshotBasePercentage>10</SnapshotBasePercentage>
テストフェールオーバーにおける VM の使用方法に基づいて、テストフェールオーバーに必要な空き容量の
サイズを減らすためにお使いの環境に合わせてこの値を細かく調整することができます。テストフェールオ
ーバー中に、リカバリサイトの ESX ホスト上にあるテスト VM が大量のデータをデータストアに書き込ま
ず、保護対象サイトのボリュームとリカバリサイトのボリュームの間で同期化
(または最小の変更)が行わ
れない場合、値を 2~5 減らしてテストフェールオーバー中に必要な空き容量をさらに減らすことができま
す。スナップショットボリュームおよびスナップショットグループリポジトリは、テストフェールオーバー
のクリーンアップフェーズ中に、スナップショットイメージと共に削除されます。
通常、テストフェールオーバープロセス中は、スナップショットボリュームが使用されないため(ほとんど
書き込みしない
)、リカバリサイトのストレージアレイの空き容量を温存するためにこれらのレポジトリのサ
イズを減らすことも可能です。リポジトリがテストフェールオーバーの段階で容量を使い果たしてしまった
場合は、リカバリサイトの VM はデータストアへのアクセス、およびリポジトリの空き容量がない状態によ
って影響を受ける基本となるボリュームへのアクセスを失ってしまいますが、保護されているサイトの VM
は通常通り機能します。これらの値は、他の用途に使用される Snapshot レポジトリには推奨されません。
レポジトリのサイズおよび状態を監視するには、左ペインで All Logical Objects(すべての論理オブジェク
ト)をクリックします。作業中のペインの Object Type(オブジェクトの種類)のドロップダウンメニュー
から
Repositories(レポジトリ)を選択します。
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