Administrator Guide
仮想ディスクコピーのタイプ
オフラインまたはオンラインの仮想ディスクコピーを実行できます。データの整合性を保持するために、いずれの種類の仮想ディ
スクコピー操作中でもターゲット仮想ディスクに対する I/O はすべて一時停止します。仮想ディスクコピーが完了したら、ターゲッ
ト仮想ディスクが自動的にホストに対して読み取り専用になります。
オフラインコピー
コピーが進行中である場合、オフラインコピーは、ソース仮想ディスクに対するすべてのアップデートをサスペンドしている間に、
ソース仮想ディスクからデータを読み取り、ターゲット仮想ディスクにコピーします。オフライン仮想ディスクコピーにおいて、そ
の関係はソース仮想ディスクとターゲット仮想ディスクです。オフラインコピーに参加しているソース仮想ディスクは、仮想ディス
クコピーが 進行中 または 保留中 ステータスを表示していても、読み取り要求について利用可能です。書き込み要求は、オフライ
ンコピーが完了した後にのみ許可されます。ソース仮想ディスクがジャーナル処理ファイルシステムでフォーマットされている場
合、ソース仮想ディスクに対する読み取り要求を出す試行はすべて、ストレージアレイ RAID コントローラモジュールによって拒否
され、エラーメッセージが表示される可能性があります。エラーメッセージが表示されるのを防ぐため、仮想ディスクコピーが完了
してから、ターゲット仮想ディスクに対する読み取り専用属性が無効になっていることを確認してください。
オンラインコピー
オンラインコピーでは、ストレージアレイ内の仮想ディスクのポイントインタイムスナップショットコピーが作成されますが、コ
ピーの進行中も仮想ディスクへの書き込みは可能です。これは、仮想ディスクのスナップショットを作成し、そのスナップショッ
トをコピー用の実際のソース仮想ディスクとして使用することで達成できます。オンライン仮想ディスクコピーでは、スナップショ
ット仮想ディスクとターゲット仮想ディスクの関係になります。ポイントインタイムイメージを作成する仮想ディスク(ソース仮想
ディスク)は、ストレージアレイ内の標準またはシン仮想ディスクであることが必要です。
スナップショット仮想ディスクおよびスナップショットリポジトリ仮想ディスクが、オンラインコピー操作中に作成されます。ス
ナップショット仮想ディスクは、データを保持する実際の仮想ディスクではなく、特定の時間に仮想ディスクに保持されていたデ
ータの参照になります。取り込まれたスナップショットごとに、そのスナップショットのコピーオンライトデータを保持するための
スナップショットリポジトリ仮想ディスクが作成されます。スナップショットリポジトリ仮想ディスクは、スナップショットイ
メージを管理するためだけに使用されます。
ソース仮想ディスク上のデータブロックが変更される前に、変更の対象となるブロックのコンテンツがスナップショットリポジト
リ仮想ディスクにコピーされます。スナップショットリポジトリ仮想ディスクには、それらのデータブロックの元のデータのコピー
が保存されるので、それらのデータブロックに対するそれ以降の変更は、ソース仮想ディスクにのみ書き込まれます。
メモ: コピーソースとして使用されるスナップショット仮想ディスクがアクティブである場合、コピーオンライト操作によって
ソース仮想ディスクのパフォーマンスは低下します。コピーが完了すると、スナップショットは無効になり、ソース仮想ディ
スクのパフォーマンスは復元されます。スナップショットは無効になりますが、リポジトリインフラストラクチャとコピーの
関係はそのままとなります。
MSCS 共有ディスク用仮想ディスクコピーの作成
Microsoft Cluster Server(MSCS)共有ディスク用に仮想ディスクコピーを作成するには、まず、仮想ディスクのスナップショット
を作成し、次に、スナップショット仮想ディスクを仮想ディスクコピーのソースとして使用します。
メモ: スナップショット仮想ディスクを使用せずに、MSCS 共有ディスク用に仮想ディスクコピーを直接作成しようとすると、
選択した仮想ディスクはソース仮想ディスク候補ではないため、操作を完了できませんというエラーメッセージが表示されま
す。
メモ: スナップショット仮想ディスクを作成する際は、スナップショット仮想ディスクをクラスタ内の 1 つのノードのみにマッ
プします。スナップショット仮想ディスクをホストグループまたはクラスタ内の両方のノードにマップすると、両方のノード
が同時にデータにアクセスできるようになるため、データが破損するおそれがあります。
仮想ディスクの読み取り / 書き込み許可
仮想ディスクのコピーが完了すると、ターゲット仮想ディスクが自動的にホストに対して読み取り専用になります。仮想ディスク
コピー操作のステータスが 保留中 または 進行中 である間か、コピーが完了する前に操作に失敗した場合には、ターゲット仮想ディ
スクは読み取りおよび書き込み要求を拒否します。次のような理由から、ターゲット仮想ディスク上のデータを保持したい場合に
は、ターゲット仮想ディスクを読み取り専用のままにします。
• バックアップ目的でターゲット仮想ディスクを使用する場合
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