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非対称論理ユニットアクセスの設定
お使いの MD シリーズ RAID ストレージアレイが非対称論理ユニットアクセス(ALUA)をサポートしている場合、アクティブ - ア
クティブスループットにより I/O を RAID コントローラモジュールから RAID コントローラが所有していない仮想ディスクに渡すこ
とができます。ALUA がない場合、特定の仮想ディスクがターゲットのデータ要求を所有している RAID コントローラモジュールに
送信するには、ホストマルチパスドライバが必要です。RAID コントローラモジュールが仮想ディスクを所有していない場合、要求
は拒否されます。
トピック:
• ALUA パフォーマンスに関する考慮事項
• 所有権の自動移行
• Microsoft Windows および Linux での ALUA のネイティブサポート
• VMware ESXi での ALUA の有効化
• VMware ESXi での ALUA の確認
• ホストサーバーが MD ストレージアレイに ALUA を使用しているかどうかの確認
• ESXi ベースのストレージアレイでのラウンドロビン負荷バランシングポリシーの設定
ALUA パフォーマンスに関する考慮事項
ALUA により、デュアルコントローラ(デュプレックス)構成の MD シリーズストレージアレイは、どちらか一方の RAID コントロ
ーラモジュールで I/O 要求を処理することが可能になりますが、非所有 RAID コントローラモジュールが仮想ディスクにアクセスす
る際のパフォーマンスは低下します。最大のスループットを維持するために、可能な場合、ホストドライバは RAID ファームウェア
と通信して所有 RAID コントローラにデータ要求を送信します。
所有権の自動移行
RAID コントローラファームウェアは、75% を超えるデータ I/O が 5 分間で非所有の RAID コントローラにルーティングされた場合、
仮想ディスクの所有権を自動的に移行します。この状況は、ストレージアレイが冗長接続を喪失したこと、あるいは仮想ディスク
またはディスクグループへの一部のデータパスが使用不可能であることを示しています。デフォルトの警告遅延時間である 5 分を
経過した後でも状況が変わらない場合、MD Storage Manager は Recovery Guru(優先パスにない仮想ディスク)を開始します。詳
細については、「Recovery Guru」を参照してください。
Microsoft Windows および Linux での ALUA のネイ
ティブサポート
お使いの MD シリーズストレージアレイでサポートされる次のオペレーティングシステムは、ALUA もネイティブでサポートします。
• サポートされているすべての Microsoft Windows オペレーティングシステム
• Red Hat Enterprise Linux 6.2
• SUSE Linux Enterprise Server 11.2 Service Pack 2
メモ: 上記のオペレーティングシステム上で ALUA を有効にするために設定手順を実行する必要はありません。
VMware ESXi での ALUA の有効化
VMware ESXi 5.x では、MD シリーズストレージアレイ上で ALUA をサポートするためのストレージアレイタイププラグイン
(SATP)クレームルールの設定が自動で行われることはありません。ALUA を有効にするには、クレームルールを手動で追加する必
要があります。
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