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表 4. パフォーマンスデータの関係 (続き)
パフォーマンスデータ パフォーマンス調整との関係
この場合、1 つまたは複数の仮想ディスクの RAID コントローラ
モジュール所有権を作業負荷の小さい RAID コントローラモジ
ュールに変更します。どの仮想ディスクを移動するかは、仮想
ディスクの I/O 総数統計を使用して決定します。
作業負荷をストレージアレイ全体にわたって監視することもで
きます。I/O 総数をバックグラウンドのパフォーマンスモニタ
で監視します。時間とともに作業負荷が増加し、それと同時に
アプリケーションのパフォーマンスが低下し続けている場合は、
ストレージアレイの増設が必要である可能性があります。スト
レージアレイを増設することで、アプリケーションのニーズを適
切なパフォーマンスレベルで満たし続けることができます。
I/O 総数 / 秒
1 秒あたりの入出力操作回数(I/O 総数 / 秒または IOPS)に影
響する要因には次のものがあります。
• アクセスのパターン(ランダムまたは連続)
• I/O サイズ
• RAID レベル
• キャッシュブロックのサイズ
• 読み取りキャッシュが有効になっているかどうか
• 書き込みキャッシュが有効になっているかどうか
• 動的キャッシュ読み取りプリフェッチ
• セグメントサイズ
• ディスクグループまたはストレージアレイ内の物理ディス
クの数
RAID コントローラモジュールの転送レートは、アプリケーショ
ンの I/O サイズと I/O レートによって決まります。通常、小規
模なアプリケーション I/O 要求の場合、転送レートは低くなりま
すが、より高速の I/O レートが提供され、応答時間が短くなり
ます。より大規模なアプリケーション I/O 要求では、より高い
スループットレートを実現できます。使用するアプリケーショ
ン I/O の標準的なパターンを理解することは、特定のストレージ
アレイに対する最大 I/O 転送レートを決定するのに役立ちま
す。
セグメントサイズの変更によるパフォーマンスの向上は仮想デ
ィスクの IOPS 統計で確認することができます。実験で最適な
セグメントサイズを決定するか、ファイルシステムサイズまた
はデータベースブロックサイズを使用します。セグメントサイ
ズおよびパフォーマンスの詳細については、このトピックの最
後に示されている関連トピックを参照してください。
キャッシュヒット率が高いほど、I/O レートは高くなります。書
き込みキャッシュが有効になっている場合、無効になっている
場合と比べて書き込み I/O レートは高くなります。個々の仮想
ディスクに対して書き込みキャッシュを有効にするかどうかを
決定するときは、現在の IOPS と最大 IOPS を調べます。シーケ
ンシャル I/O パターンに対するそれらのレートがランダム I/O
パターンよりも高いことを確認する必要があります。実際の
I/O パターンに関係なく、書き込みキャッシュを有効にすると、
I/O レートは最大化され、アプリケーションの応答時間は短くな
ります。読み取り / 書き込みキャッシュおよびパフォーマンス
の詳細については、このトピックの最後に示されている関連ト
ピックを参照してください。
MB/
秒 I/O 総数 / 秒を参照してください。
28 MD シリーズストレージアレイについて