Administrator Guide
ディスクプールおよびディスクプール仮想ディ
スク
ディスクプールを使用すると、各仮想ディスクのデータをランダムに物理ディスクセット全体で分散できます。ディスクプールによ
り、RAID 保護が提供され、ストレージアレイで論理的に一緒にグループ化された物理ディスクセット全体のパフォーマンスが安定
します。ディスクプールを構成できる物理ディスクの最大数には制限がありませんが、各ディスクプールには少なくとも 11 台の物
理ディスクが必要です。また、ディスクプールには、各ストレージアレイの最大制限よりも多い物理ディスクを含めることができ
ません。各ディスクプールの物理ディスクの要件は次のとおりです。
• SAS またはニアライン SAS
• 物理ディスク速度(RPM)が同じ
メモ: 最大物理ディスク速度は、標準的な SAS では 15,000 rpm、3.5 インチニアライン SAS では 7,200 rpm です。
メモ: ディスクプールでは、物理ディスクの容量が同じである必要があります。物理ディスクの容量が異なる場合、MD
Storage Manager はプール内の物理ディスクで最も小さい容量を使用します。たとえば、ディスクプールが複数の 4 GB 物
理ディスクと複数の 8 GB 物理ディスクから構成される場合は、各物理ディスクの 4 GB だけが使用されます。
ディスクプール内のデータおよび整合性情報は、プール内にあるすべての物理ディスクで分散されます。この場合、次の利点があり
ます。
• 設定の簡易化
• 物理ディスクの使用率の向上
• メンテナンスの削減
• シンプロビジョニングを使用するための機能
トピック:
• ディスクグループとディスクプールの違い
• ディスクプールの制限事項
• ディスクプールの手動作成
• ディスクプール内の未設定容量の自動的な管理
• ディスクプールの物理ディスクの場所の特定
• ディスクプールの名前の変更
• ディスクプール用アラート通知の設定
• 未割り当て物理ディスクのディスクプールへの追加
• ディスクプールの保存容量の設定
• ディスクプールの変更優先度の変更
• ディスクプールの RAID コントローラモジュール所有権の変更
• データ整合性のチェック
• ディスクプールの削除
• ストレージアレイ論理コンポーネントおよび関連物理コンポーネントの表示
• セキュアなディスクプール
• 既存のシン仮想ディスクでの容量の変更
• ディスクプールからのシン仮想ディスクの作成
ディスクグループとディスクプールの違い
ディスク グループと同様に、ディスク プールには 1 つ、または複数の仮想ディスクを作成できます。ただし、ディスク プールは、
プールで構成される物理ディスクにデータが分散される方法がディスク グループとは異なります。DDP(ダイナミック ディスク プ
ール)機能は、動的にデータを分散し、容量を節約し、ディスク ドライブのプール全体で情報を保護します。
ディスクグループでは、データは RAID レベルに基づき物理ディスクに分散されます。ディスクグループを作成する際に、RAID レ
ベルを指定することができ、次に各仮想ディスクのデータがディスクグループを構成している物理ディスクのセットに順次書き込
まれます。
8
88 ディスクプールおよびディスクプール仮想ディスク