Deployment Guide
導入ガイド 17
単一インスタンス記憶域
単一インスタンス記憶域(
SIS
)は、ボリュームに格納された冗長データ
の量を減らすことで、使用可能なディスクスペースを回復します。ディス
クスペースを回復するために、
SIS
は次の手順を実行します。
•
同一のファイルを確認する。
•
SIS
コモンストアにファイルのコピーを
1
つ格納する。
•
ファイルを、
SIS
コモンストア内のファイルに対するポインタに置き
換える。
たとえば、ユーザー
A
とユーザー
B
が添付ファイル付きの同じ電子メー
ルを受信します。どちらのユーザーも添付ファイルを各自のホームフォル
ダに保存します。
SIS
は、ボリューム上の
2
つの同一のファイルを検出
し、コピーの
1
つを
SIS
コモンストアに移動してから、両方のファイルを
SIS
コモンストア内のファイルに対するポインタに置き換えます。
その後、ユーザー
A
がファイルに変更を加えます。
SIS
は、そのファイル
へのアップデートが行われようとしていることを直ちに検知し、ユーザー
のホームフォルダ内のポインタを削除し、ポインタを
SIS
コモンストア内
のファイルのコピーに置き換えます。次に、元のファイルの最新のコピー
にアップデートが適用されます。このプロセスは、アプリケーションに対
して完全に透過的です。
ファイルに対するポインタが
1
つしかなくても、ユーザー
B
のファイル
は、ユーザー
B
のホームフォルダにポインタがある状態で
SIS
コモンスト
ア内に留まります。ユーザー
B
がファイルをアップデートすると(他にポ
インタがないと仮定した場合)、ポインタは削除され、元のファイルのコ
ピーに置き換えられます。そして、
SIS
コモンストア内のファイルは削除
されます。
SIS
はバックグラウンドで実行され、ユーザーは何も行う必要がありませ
ん。管理者は、ボリュームごとに
SIS
を有効にすることができます。最良
の結果を出すには、管理者は
SIS
をサポートするバックアップアプリケー
ションを使用してください。