Quick Start Guide
4 WING
クイックスタートガ イド
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1. はじめに
このたびは、革新的で創造的な当社コンソールをお買い上げいた
だ き 、誠 に あ り が と う ご ざ い ま す 。そ し て WING クイックスタートガ
イ ド へ よ う こ そ 。当 社 は 、大 き な 成 功 を お さ め て い る X32 プラット
フォーム上に、使用が容易で、あらゆる面で可能性を押し拡げる
製品を製作し、オーディオ界へと送り出しました。本ガイドに目を
通して い た だくと、WING の機能の概要を把握いただけます。また
behringer.com にて、チュートリアルビデオおよびガイド類もご利用
ください。
使い始める前に
初期に出荷する WING コンソールには、早期のバージョンのファー
ムウェアを搭載しており、ユーザーの元に届いた頃には旧バージョ
ンとなってい る 場 合 が あります。 こちらをお 読 みいた だいている
ユーザーの皆様は、最初にコンソールを入手され、新たなベネフ
ィットをすべて享受する特権を有する方々です。
新 機 能やバグ修正を定期 的にリリースしておりますので、新しいフ
ァームウェアアップデートがあるかどうか、一定期間ごとにぜひご
確認ください。当社開発チームは、カスタマーによるご提案へ対
応するのを心待ちにしており、また、改善や新機能でお客様を驚
かせたく考えています。当社ウェブサイト behringer.com か ら 、最 新
ファームウェアをダウンロードいただき、WING の持てる力を最 大
限にお楽しみください 。
本クイックスタートガ イドの 第 6 章 に 、詳 細 お よ び ア ッ プ デ ー ト 手
順が記載されていますのでご参照ください。
ソースとチャンネル – 新しいルーティングアプローチ
WING はチャンネルを、名称、アイコンおよびカラーでラベリング
し、現実のソースに近づけるアイデアを採用しています。ミックス
をする根本的な理由は、オーディオソース同士を混ぜ、比率のバ
ランスを取ることです。オーディオ処 理 が 適 用されるのは、チャン
ネ ル で は な く 、ま ず は ソ ー ス で す 。ゆ え に 、WING ソースは、特定の
入力、ゲインおよびミュートやファンタム電源といったプリアンプ
パラメーター、モノラル/ステレオ/ミッドサイド等のモード、名
称 、ア イ コ ン お よ び カ ラ ー 、そ し て ユ ー ザ ー 定 義 が 可 能 な タ グ で 構
成されています。
ソースは、単独または複数のチャンネルで、処理の適用およびオ
ーディオをバスまたはメインに送るために使用されます。レコーデ
ィングセットアップや、オーディオを別のコンソールにシェアし独
立でミックスする場合など、処理が不要な場合、出力に直接パッ
チすることもで きます。
要約:
Sources (ソース) – これは厳密に言えば、コンソールへオーディ
オを入 力するエントリーポイントです。背面パネル へのアナログ
XLRまたは ¼ イ ン チ 接 続 、ス テ ー ジ ボ ッ ク ス か ら の 信 号 、USB 接
続 、拡 張 カ ー ド 等 で す 。WING におけるオーディオ処 理 およびル
ーティングの、アンカーポイントです。ソースは、名称、カラー、
アイコンおよびタグなどの識別可能な特性を持ち、入力には、ゲ
イン、ミュート、ファンタムパワーおよびモノラル/ステレオ/ミッ
ドサイドモードなどをそな えています。
48 モノラル/ステレオ 入力チャンネル – 各入力チャンネルは、
メインおよびオルタナティブソースに接 続します。WING の チャン
ネルでは、ソースオーディオに極めてパワフルかつフレキシブルな
処 理 を 適 用できます。それらはソースのカスタマイゼーションプロ
パ テ ィ 、た と え ば 名 称 、ア イ コ ン 、カ ラ ー お よ び タ グ な ど を 受 け 継
ぎます。ソースのモードに応じて、入力オーディオを自動的にモノ
ラルまたはステレオで使用しますので、チャンネルをステレオペア
としてリンクする 必 要ももうありません。チャンネルオー ディオは
メインまたはバスに送りミックスするか、独立でタップし、出力へ
直 接 接 続します。
16 ステレオバスおよび4 ステレオメイン – 16 個のバスは、一般
的 にセンドスタイル のエフェクト処 理またはモ ニターミキシング に
使用し、また、4 つあるメインのいずれか への送信にも使用しま
す。バスおよびメインはマトリックス、ユーザーシグナルまたは出
力先 へ 送 信 され ま す。
8 マトリックス バス – マトリックスバスはユーザーシグナルま
たは出力先へ送信、また時に、サブまたはゾーンミックスに使用
します。
出力 - 多数のアナログおよびデジタル出力先があり、処理済み、
ミックス済みまたは生のソースオーディオを、なんら制限なく送 信
できます。
第 4 章: 『パッチングとセットアップ』で、詳 細 および 例 をご 参 照
ください。
2. ハードウェア解説
VIEW (表示) ボタン
コンソールトップパネルの主要な部分には VIEW (表示) ボタ
ンがあります。いずれかを押すと、メインディスプレイを、押し
た VIEW ボタンのあるエリア専用のスクリーンに切り替えます。
メインディスプレイには、トップパネルからだけではアクセスで
き な い 、追 加 パ ラ メ ー タ ー 、オ プ シ ョ ン ま た は 情 報 も 表 示 さ れ
ます。
VIEW ボ タ ン は 有 効 時 、緑 色 に 点 灯 し ま す 。同 じ VIEW ボタンをもう
一度押すと、メインディスプレイが直前に有効になっていた画面
に戻り、VIEW ボタンの 灯が 消えます。VIEW ボタンで選択した画面
から手動で離れても、VIEW ボタンが暗くなります。
いくつかのケースでは、 VIEW ボ タ ン を 押 す と 、メ イ ン ス ク リ ー ン
経 由 で もアクセ スできる 画 面 へ のショートカットとして 機 能しま
す。また、そのスクリーンへの唯 一のアクセス方 法である場 合も
あります。
VIEW ボタンを長押しすることにより、追 加の編集ページにアクセ
ス し ま す 。た と え ば 、い ず れ か の フ ェ ー ダ ー バ ン ク の VIEW ボタン
を長押しすると、チャンネルおよびバスを再配置する編集画面へ
アクセスします。
WING 概要
メイン ディスプ レ イ右 側 の “Channel Strip” (チ ャンネルストリップ )
部の VIEW ボタンは、セクション内の 6 つのブロックボタン
(Input - 入力、Filter - フィルター、Gate - ゲート、等) と連動します。
これらはホーム画 面では単なるページへのショートカットとして
動作するため、ほとんどの一般的機能は、ボタンを 1 回押せばア
クセスできます。
モニタリング/トークバック / USB
USB - A タイプ端子を使 用して、フラッシュドライブをコンソールに
直接挿入し、データの保存および読み込みができます。それによ
り、ショーファイルのバックアップ、さらに、レンタルした WING コン
ソール を 普 段 の セットアップ で 使 用 することもで きます。このコネ
クターを使用し、オーディオファイルの録音およびプレイバックも
できます。ポートは、電話やタブレットなどのポータブル機器も充
電でき、これらの機器を使用しワイヤレスでミックスする機会が多
い 場 合 は 、特 に 便 利 で す 。
このセクションには、ヘッドフォン出力(トップパネル左 上隅より、
背面側位置)専用のレベルノブ、およびモニター出力 (初期状態
では背面パネルの Aux 出力 7/8) があります。DIM ボタンを有効に
するとモニター音量が下がり、MONO (モノラル) ボタンを有効にす
るとモニター 信 号を 加 算してモノラル にします。
トークバックのマイクレベルは “TALK LEVEL” (トークレベル) ノブで
調節し、TALK A および B ボタンはトー クバック信 号を 別 の 行き先
へ 送 信 し ま す 。チ ャ ン ネ ル 40 または Aux 8 は、トークバックチャ
ンネル の入 力にも使 用します。
VIEW ボ タ ン を 押 し て 、モ ニ タ ー 設 定 の 制 御 、 DIM による減 衰の調
整、トークバックマイクのルーティング、その他のパラメーターの
制 御 をおこないます。