User manual - 無線LANセキュリティ設定ガイドver.1.07(2012年4月17日)

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3-3.認証を伴う無線セキュリテ
上記のとおり、固 WEP では、暗号キーが解読され易いと言うセキュリティ上の問題があります。
又、WPA-PSK では、事前共有鍵(Pre-Shared Key)が流出した場合にはそのネットワーク全体が危険にさ
らされます。
これを解決する為に、802.1x 認証と暗号化を組み合わせる方法が考えられます。
802.1x では、電子証明書と認証サーバを利用した認証を行います。効果としては、
不正な端末によるネットワークへの侵入の防止
不正なアクセスポイントによる『なりすまし』の防
※電子証明書として、.cer』形式の証明書、.pvk』形式の秘密鍵をサポートしています
他の形式の電子証明書はサポートしていません。
証明書と秘密鍵を一つにまとめた『.p12』形式などは使用できませんので、
証明書の発行元より『.cer形式と『.pvk』形式のファイルを入手してください。
暗号化に関しては
動的 WEP を使用する事が可能となり接続毎に暗号キーを自動変更する事が可能
WEP よりも安全な暗号化方式 TKIP の利用が可能
セキュリティ強化モデルでは、WPA2 を選択する事により、暗号化方式に AES の利用が可能となり
ます。
802.1x では、認証方法・暗号化に関しては細かく規定をしていませんが
無線 LAN の業界団 Wi-Fi Alliance で規格化された WPA(Wi-Fi Protected Access)
使用する事をお勧めします。
WPA は、暗号化方式の WEP(Wired Equivalent Privacy)と字面は似ていますが、
全く意味は全く異なりますのでご注意ください
本機で、802.1x 認証を使用する場合には、WPA(PEAP 又は TLS)での運用を推奨致します。
暗号化に WEP(動的 WEP)を使用する事も可能ですが、WEP の脆弱性を鑑
極力 WPA たは WPA2 をご使用になる事をお勧めします。
暗号化方式 認証 暗号化キー 概要 特徴
WPA-PSK TKIP
なし
アクセスポイントと
端末に設定してある
事前共有鍵
Pre-Shared Key)
の一致で認証に代える
一定時間で自動更新
固定 WEP を改善した物
アクセスポイントと端末が対応していれば
固定 WEP の手軽さとより安全な通信が可能となる
・認証サーバが不要で手軽に使用できる
・キーが短いと解読されてしまう危険性が高い
⇒21 桁以上のキーを設定することが望ましい
・認証サーバを使用せず、総ての端末で同一の
キーを使用しているため、定期的にキーの
変更を行う事が望ましい
・盗聴による暗号解析は難しいが、
端末が盗まれた場合には、
残りの総ての暗号キーを再設定する必要がある
・キーの変更には総ての端末と
アクセスポイントに対して行う必要がある
⇒大規模ネットワークには向かない
⇒家庭用、小規模ネットワーク向け
EAP-PEAP
動的 WEP
WEP
802.1x
RADIUS サーバが必要
接続毎に変更 サーバ証明書を使用して、認証を行う
設定は、WPA と殆ど変わりません。
WEP の脆弱性を鑑み、WPA を選択する事をお勧めします。
EAP-TLS
動的 WEP
WEP
802.1x
RADIUS サーバが必要
接続毎に変更
サーバ証明書・クライアント証明書を使用して
相互に認証を行う
設定は、WPA と殆ど変わりません。
WEP の脆弱性を鑑み、WPA を選択する事をお勧めします。
WPA-PEAP TKIP
802.1x
RADIUS サーバが必要
一定時間で自動更新
サーバ証明書を使用して、認証を行う 通常、PEAP と言えばこちらを意味します
WPA-TLS TKIP
802.1x
RADIUS サーバが必要
一定時間で自動更新
サーバ証明書・クライアント証明書を使用して
相互に認証を行う
通常、TLS といえばこちらを意味します
WPA2-PSK AES
なし
アクセスポイントと
端末に設定してある
事前共有鍵
Pre-Shared Key)
の一致で認証に代える
一定時間で自動更新
固定 WEP を改善した物
アクセスポイントと端末が対応していれば
固定 WEP の手軽さとより安全な通信が可能となる
・認証サーバが不要で手軽に使用できる
・キーが短いと解読されてしまう危険性が高い
⇒21 桁以上のキーを設定することが望ましい
・認証サーバを使用せず、総ての端末で同一の
キーを使用しているため、定期的にキーの
変更を行う事が望ましい
・盗聴による暗号解析は難しいが、
端末が盗まれた場合には、
残りの総ての暗号キーを再設定する必要がある
・キーの変更には総ての端末と
アクセスポイントに対して行う必要がある
⇒大規模ネットワークには向かない
⇒家庭用、小規模ネットワーク向け