User manual - fx-FD10 Pro

3-44
2つの行列の加減算を実行するには、2つの行列の次元が同じでなければなりません。2
の行列の次元が異なる場合はエラーとなります。
行列の乗算(行列1× 行列2)を実行する際は、行列1の列数と、行列2の行数が一致して
いなければなりません。この条件が満たされない場合はエラーとなります。
u 行列式 [OPTN]-[MAT]-[Det]
次の行列の行列式を求める
Mat A =
K2(MAT)3(Det)1(Mat)
a1(A-E)1(A)w
行列式は、正方行列(行数と列数が同じ行列)以外については求めることができません。正方
行列でない行列の行列式を求めようとすると、エラーとなります。
22列の正方行列の行列式は、次式で求められます。
33列の正方行列の行列式は、次式で求められます。
u 転置行列 [OPTN]-[MAT]-[Trn]
行列の行と列を入れ替えた行列を転置行列と呼びます。
次の行列の転置行列を求める
Mat A =
K2(MAT)4(Trn)1(Mat)
a1(A-E)1(A)w
u 階段形の行列 [OPTN]-[MAT]-[Ref]
“Ref”コマンドはガウスの消去法アルゴリズムを用いて、指定した行列の階段形の行列(Row
Echelon Form)を求めます。
1 2 3
4 5 6
−1 −2 0
| A | =
a
11
a
12
=a
11
a
22
–a
12
a
21
a
21
a
22
= a
11
a
22
a
33
+ a
12
a
23
a
31
+ a
13
a
21
a
32
– a
11
a
23
a
32
– a
12
a
21
a
33
– a
13
a
22
a
31
a
11
a
12
a
13
a
21
a
22
a
23
a
31
a
32
a
33
|A| =
1 2
3 4
5 6