User manual - Windows Embedded Handheld ソフトウェアマニュアルver.1.03(2011年6月28日)

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2.1.6 メモリ管理
IT-300 では、高速で大容量の FlashROMOneNAND Flash 256MB)と RAMMobileDDR 256MB)を搭載
しています。
DT-5300 以外の従来機は、RAM RAM XIPOS 展開用)、プログラムメモリ(プログラム実行用)、オブジ
ェクトストア(作業データ保存用)となっていましたが、IT-300 は不揮発なメモリ(FlashROM)をルートフォ
ルダにマウントする方法にします。
このため、従来のメモリの使用方法から変更されるので、注意が必要になります。
注意点としては、
1) 電池が無くなっても、パッチやプログラムファイル、データが消えません。このため
従来 RAM のオブジェクトストアをバックアップする必要はありません。
2) 従来フルリセットでは、オブジェクトストア(RAM)が初期化されましたが、
IT-300 では RootDisk をフォーマットします。
3) UserDisk をフォーマットすると、レジストリやプログラムファイル、データが
初期化され、工場出荷状態に戻ります。
4) UserDisk をルートフォルダにマウントする RootDisk FlashDisk に分割しました。
RootDisk は、システムファイルやレジストリ、パッチドライバ等が格納され、
FlashDisk はバックアップツールや復旧ツールのバックアップデータを保存できます。
このためシステム不具合発生時に、FlashDisk からの復元が可能なようにしました。
RAM
IT-300 では OS をメモリに展開して動作させるため、256MB RAM を以下の 3 つの目的に使います。
0. ドライバグローバル/バッファ:ドライバ等の作業領域
1. OS エリア:OS を展開して動作させる領域
2. プログラムメモリ:OS の作業領域を含むプログラム実行用メモリです。
ドライバグローバルは、ドライバの作業領域として固定的に取られているエリアです。
IT-300 では、FlashROM Kernel 部から OS をメモリに展開しており、RAM 上で高速に動作します。
フルリセットおよび電池無しからのブート時には再度 OS RAM に展開するため、時間が掛かります。