Users Guide
NPAR:設定および使用例NetXtreme-E ユーザー マニュアル
2018 年 2 月 26 日 • NetXtreme-E-UG100 ページ 65
NIC のメモリ使用量を減らす場合の注意事項
この NIC でサポートするリンク速度をより速くするために、受信バッファのデフォルト数は大きな数値にし
てあります。リンク速度を速くするほど、所定の時間内に到着するパケットが多くなります。ホスト システ
ムで受信割り込みの処理が遅れており、すべての使用可能な受信バッファが使用中の場合、NIC はパケット
を破棄する必要があります。
受信バッファのデフォルト値は、一般的な設定で適切に動作するように選択されています。ただし、システ
ムに多数の NIC があり、複数の NIC で NPAR を有効にしている場合、または RAM のサイズが小さい場合、
一部の NIC のデバイス マネージャーにコード 12 の黄色い感嘆符が表示されることがあります。コード
12 は、十分なリソースがないためにドライバがロードに失敗したことを表します。この場合、リソースは非
ページ プール (NPP) メモリと呼ばれる特定タイプのカーネル メモリです。
コード 12 を受信している場合、またはその他の理由で NIC が消費する NPP メモリの容量を削減する場合:
• RSS キューの数をデフォルトの 8 から 4 または 2 に減らします。各 RSS キューには独自の受信バッ
ファ セットが割り当てられているため、RSS キューの数を減らすと割り当てられる NPP メモリが少な
くなります。その NIC から受信するパケットの処理に使用されるコア数が減るため、RSS キューの数を
減らすとパフォーマンスに影響が出ることがあります。プロセッサごとに CPU 使用率を調べて、変更後
に過負荷のプロセッサがないことを確認する必要があります。
• 割り当てられた受信バッファの数を減らすことでメモリの割り当てを削減します。デフォルト値の 0
は、ドライバが自動的に受信バッファの数を決定することを表します。一般的な設定の場合、設定値 0
(自動) では、キューごとに XXXX 受信バッファにマップされます。1500、1000、500 など、小さい値を
選択できます(値は、500 ~ 15000 の範囲で、500 の倍数にする必要があります)。上述したように、受信
バッファの数が少ないと、パケット損失の危険性は高まり、パケットの再送信は多くなり、スループット
は低下することになります。
[Maximum Number of RSS Queues/RSS
キューの最大数] および [Receive Buffers (0=Auto)/受信バッファ
(0=自動)] パラメタは、デバイス マネージャーで各 NIC の [詳細設定] プロパティ タブを使用して変更でき
ます。同時に複数の NIC を変更する場合、Set-NetAdapterAdvancedProperty PowerShell
コマンドレット
を
使用するとより速く変更できます。たとえば、NIC 名が「Sl」で始まるシステム内の全 NIC のために 2 つ
の RSS キューを割り当てるには、次のコマンドを実行します。
Set-NetAdapterAdvancedProperty Sl* -RegistryKeyword *NumRSSQueues -RegistryValue 2
同様に、受信バッファ数を 1500 に設定するには、次のコマンドを実行します。
Set-NetAdapterAdvancedProperty Sl* -RegistryKeyword *ReceiveBuffers -RegistryValue 1500
PowerShell を使用して NIC のプロパティを変更する方法の概要については、
https://blogs.technet.microsoft.com/wincat/2012/08/27/using-powershell-for-nic-configuration-tasks/
を参照してください。