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l 冗長性なし
シャーシの冗長性ポリシーを選択して設定、またはデフォルトの冗長性ポリシーを使用することもできます。シャーシのデフォルト冗長構成は、表8-1で示されるように、利用設定されている PSU の台
数に依存します。
表 8-1.デフォルトの冗長構成
AC 冗長性
AC 冗長性モードで最適電源にて動作させるためには、シャーシ内に 6 台の PSU が必要です。6 台以下の PSU を利用した AC 冗長性モードでシャーシを構成できますが、冗長性が低下した状況で
作動することになります。
AC 冗長性モードでは、6 台の PSU がすべてアクティブになります。左側の PSU 3 台を 1 つの AC 電源グリッドに、そして右側の 3 台を別の電源グリッドに接続する必要があります。
一方の AC グリッドが故障した場合、まだ機能している AC グリッドに接続されている 3 台の PSU でもってサーバーやインフラストラクチャに支障なく引き続き電力を供給します。
電源装置冗長性
どの PSU が故障してもサーバーやシャーシの電源が落ちないようにするため、シャーシ内で最大定格の PSU 容量がスペアとして使用されます。電源装置冗長性モードは、正常に動作する 4 つの
PSU を必要とします。それ以上の PSU は、使用されません。2 台の PSU が故障すると、シャーシ内のサーバーの電源が落ちる可能性があります。
冗長性なし
3 台までの PSU の電源を使用して、シャーシ全体を起動します。
節電と電力バジェットの変更
ユーザー設定の電力上限値に達したときに、CMC は節電を実行することができます。節電モードを有効にしたときに電力必要量がユーザー設定の電力上限値を超えた場合、CMC はユーザーが割り
当てた低い優先度のサーバーへの電力を低減し、優先度の高いサーバーおよびシャーシ内の他のモジュールへの供給量をその分増します。
シャーシ内のすべてまたは複数のスロットが同じ優先順位を持つ設定になっている場合、CMC はサーバーのスロット番号の小さい順からサーバーへの電力を低減させます。たとえば、スロット 1 と 2
にあるサーバーが同じ優先順位を持つ場合、スロット 1 のサーバーの電力の方がスロット 2のサーバーの電力より先に低減されます。
冗長性なしポリシーの場合の PSU 障害
節電モードでは、PSU 障害などの電力不足イベントが発生した場合に、CMC はサーバーへの電力を低減します。サーバーへの電力を低減した後、CMC はシャーシの電力必要量を再算出します。電
力必要量が電力バジェット内の間、高優先順位サーバーへの電力供給が増分的に復元されます。
図 8-2.AC冗長性(上)と電源装置冗長性(下)
PSU
構成
デフォルトの冗長性
ポリシー
デフォルトの PSU
動的制御設定
PSU 6 台
AC 冗長性
無効
PSU 3 台
冗長性なし
無効
注意: システム障害を回避し、 AC 冗長性が効率的に作動するためには、PSU の各セットが別々の AC グリッドに接続されている必要があります。
注意: AC 冗長性モードでは、2 つの AC グリッドに接続されている PSU の台数が異なる場合(たとえば、一方の AC グリッドに PSU 3 台、他方の AC グリッドに 2 台など)、冗長性が低下
します。
注意: 冗長性なしのモードでは、3 台の PSU のみを使用し、予備の PSU はありません。使用されている 3 台の PSU のうち 1 台が故障すると、サーバーの電源とデータが失われる可能性
があります。
メモ: シャーシ内のサーバーにそれぞれ 1~9 の番号を与えることで優先順位を割り当てることができます。すべてのサーバーのデフォルト優先順位は 1 です。低い番号の方が優先順位が
高くなります。サーバーの優先順位を割り当てる手順は、「RACADM の使用」 を参照してください。
メモ: 冗長ポリシーを設定するには、「電力バジェットと冗長性の設定」を参照してください。