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電力管理 291
CMC
は要求された電力をサーバーに供給し、その割り当てられたワット量は、
使用可能なバジェットから減算されます。サーバーに電力要求量が与えられると、
サーバーの
iDRAC
ソフトウェアは実際の電力消費量を継続的に監視します。
実際の電力要件に応じて、
iDRAC
電力エンベロープは時間の経過に伴い変更され
る場合があります。
iDRAC
は、サーバーが割り当てられた電力を完全に消費して
いる場合にのみ、電力アップを要求します。
重い負荷の下では、サーバーのプロセッサのパフォーマンスは、電力消費がユー
ザーが設定した
システム入力電力の上限値
の下に留まるように低下します。
PowerEdge M1000e
エンクロージャは、ほとんどのサーバー設定で最高の性能
を発揮するために十分な電力を供給できますが、利用可能なサーバー構成の多く
では、エンクロージャが供給可能な最大電力を消費することはありません。デー
タセンター施設でエンクロージャの電力プロビジョニングを設定するとき、
M1000e
を使うと、ユーザーは
システム入力電力上限
を指定して、全体的な
シャーシの
AC
電力が与えられたしきい値を超えないようにできます。
CMC
はま
ず、ファン、
IO
モジュール、
iKVM
(存在する場合)、および
CMC
自体の稼動に
十分な電力を確保します。この電力の割当ては、
シャーシインフラに割当てた入
力電力
と呼びます。シャーシインフラストラクチャの後に、エンクロージャの
サーバーの電源が入ります。
システム入力電力の上限値
を実際の消費量より下に
設定しようとしても、そのような設定はできません。
総電力バジェットを
システム入力電力上限
の値より低くする必要がある場合は、
CMC
が、要求された最大電力より低い値をサーバーに割り当てます。サーバーに
は個々の
サーバーの優先度
設定に基づいて電力が割り当てられます。たとえば、
優先度
1
のサーバーは最大電力を取得し、優先度
2
のサーバーは優先度
1
のサー
バーの後に電力を取得する、というようになります。
システム入力の最大電力容
量
とユーザーが設定した
システム入力電力上限
によっては、優先度が低いサー
バーが取得する電力量は、優先度
1
のサーバーよりも少ない場合があります。
シャーシにサーバーを追加するなどの構成上の変更を行う場合は、
システム入力
電力上限
を上げる必要があることがあります。モジュラエンクロージャに必要な
電力は、温度条件が変わり、ファンを高速で運転する必要がある場合、つまり電
力消費量を増やす必要が発生した場合にも増加します。また、
I/O
モジュールや
iKVM
を追加する場合にも、モジュラエンクロージャの必要電力が増加します。
サーバーの電源が入っていない場合でも、管理コンソールへの電源供給を維持す
るため、サーバーはり極めて少ない量の電力を消費します。
供給電力が十分ある場合のみ、追加サーバーへの電源投入をモジュラエンクロー
ジャ内で行うことができます。
システム入力電力上限
をいつでも最大
16685
ワット
まで増量して、追加サーバーに電力を供給することができます。