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vCenter/ESXi VM の保護
Rapid Recovery を利用すると、Rapid Recovery エージェントを VM または ESXi のホストにインストールせずに、vCenter/ESXi VM
を保護し、エージェントレスな保護を受けることができます。ESXi 環境を保護するために、Rapid Recovery コアは、VMware にネ
イティブなスナップショットテクノロジと連携します。
Rapid Recovery のエージェントレスな保護は、ESXi クライアントと既存のアプリケーションプログラムインタフェース(API)を使
用し、Rapid Recovery エージェントソフトウェアをインストールせずに、単一のホスト上の選択された VM を保護します。次に、
Rapid Recovery コアが、保護対象ボリュームの必要な詳細情報を確認するために仮想マシンディスク(VMDK)と通信します。Rapid
Recovery が VMDK ではなくボリュームに基づいてリカバリポイントを作成するため、各ボリュームを個別にマウントし、リストア
し、エクスポートすることができます。
メモ: Rapid Recovery は、VMware Tools を vSphere または ESXi ホストで保護する仮想マシン (VM) 上にインストールすること
をお勧めします。Windows オペレーティングシステム (OS) を使用して VMware Tools を VM にインストールすると、 Rapid
Recovery コアがキャプチャするバックアップが、Microsoft Volume Shadow Services(VSS)を使用します。または、VMware
Tools がある場合、ない場合のエージェントレスの VM の動作の詳細については、エージェントレス保護のために VMware ツー
ルをインストールする利点 、p. 168 を参照してください。
エージェントレスの保護は、 VMware Changed Block Tracking(CBT)も使用し、増分スナップショットに必要な時間を削減します。
CBT は、VMDK ファイル内のどのブロックが変更されるかを決定し、Rapid Recovery が最後のスナップショット以降に変更された
ディスクの部分のみをバックアップするようにします。このバックアップ方法により、バックアップオペレーションが短縮化され、
ネットワークとストレージのエレメントのリソース消費が削減されることがよくあります。
エージェントレスの保護の利用には複数の利点があります。最も便利な属性には、次の特性が含まれます。
● ホストマシン上に追加のソフトウェアは必要ありません。
● エージェントレスの保護を利用すると、ESXi ホストに追加される新しい VM を自動的に保護することを選択できます。
● 再起動は、保護プロセス中に必要はありません。
● 資格情報は、それぞれの VM に必要はありません。
● エージェントレスの保護を利用すると、電源がオフの場合でも、VM を保護できます。
● エージェントレスの保護を利用すると、ディスクにリストアを行うことができます。
● エージェントレスの保護は、転送中にボリュームの空き領域は必要ありません。
● エージェントレスの保護は、すべてのゲストオペレーティングシステムをサポートします。
● エージェントレスの保護を利用すると、ダイナミックディスクまたはボリュームをエクスポートできます。
メモ: ダイナミックボリュームが複雑(ストライピング、ミラーリング、スパニング、または RAID)な場合、それらはディ
スクイメージとしてエクスポートされ、エクスポート操作がエクスポートされた VM で完了した後にボリュームに解析され
ます。
ESXi の VM のためにエージェントレスの保護を使用するか理由は多数ありますが、お使いの環境およびビジネスニーズに最適な保
護方法を選択してください。エージェントレスの保護を選択する際には、前述の利点に加えて、次の点にも留意してください。
● エージェントレスの保護は、ボリュームレベルでのダイナミックボリューム(たとえば、スパニング、ストライピング、ミラー
リング、または RAID ボリューム)の保護をサポートしません。ディスクレベルでそれらを保護します。
● エージェントレスの保護は Live Recovery(ライブリカバリ)をサポートしません。 この機能の詳細については、Live Recovery
について 、p. 239 を参照してください。
● 保護対象 VM への単一ボリュームのリストアをそれぞれ行った後、仮想マシンを再起動する必要があります。
● エージェントレスの保護は Microsoft SQL や Microsoft Exchange のメタデータを収集しません。
● エージェントレスの保護対象マシンでキャプチャされたリカバリポイントでは、SQL アタッチ可否チェック、ログの切り捨て、
マウント可否テックを実行できません。
● エージェントレスの保護は、ボリュームラベルまたはドライブ文字を収集せず、表示もしません。
● エージェントレスの保護は、仮想ディスクの種類がシックプロビジョン Eager Zeroed 場合、VM で使用される実際の容量を表示
しません。
お使いの ESXi の VM のためにエージェントレスの保護の使用を選択した場合は、エージェントレスの保護のために次の最小要件を
正常に満たしている必要があります。
● ホストマシンが、ESXi バージョン 5.0.0 ビルド 623860 またはそれ以降を実行している必要があります。
● ホストマシンは、Rapid Recovery
インスト
ー
ルおよびアップグレ
ー
ドガイド
に記載されている最小システム要件を満たす必要が
あります。
● ボリュームレベルの保護の場合は、VMDK がマスターブートレコード(MBR)パーティションテーブルまたは GUID パーティショ
ンテーブル(GPT)を含める必要があります。これらのパーティションテーブルなしの VMDK は個々のボリュームではなくディ
スク全体として保護されます。
● 各 VMware 仮想マシンには VMware Tools をインストールし、スナップショット整合性を確保する必要があります。
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