Users Guide

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Scale-Out Cluster File Server のベストプラ
クティス
スケールアウトファイル共有の使用
スケールアウトファイルサーバー(SOFS)共有は、Hyper-V 仮想ハードディスクおよび SQL データベース
のストレージを対象にしています。
SOFS を、ホームホルダー、スプレッドシート、PDF といった未構築の
データを含むエンドユーザーファイル共有のための共有を含むインフォメーションワーカーのワークロード
に使用する場合には、追加的な考慮が必要です。インフォメーションワーカーのワークロードには、メタデ
ータの変更(ファイルを開く、閉じる、名前の変更、削除)特に数百のユーザーからの変更を一度に実行す
ることが必要です。スケールアウトファイルサーバー共有は、継続的に使用可能であり、これにはすべての
ノードでメタデータ変更を同期させることが必要ですが、メタデータ変更が多いため、インフォメーション
ワーカーのワークロードがこれらの共有ではパフォーマンスのオーバーヘッドにつながる可能性がありま
す。インフォメーションワーカーのワークロードによってパフォーマンスへの影響は異なる場合があり、よ
り新しいバージョンの
Microsoft Office を使用しているインフォメーションワーカーのワークロード等、無
視できる程度の場合もあります。最後に、一般使用のファイル共有で使用可能な多くの機能は、DFS-R やク
ォータなどのスケールアウトファイル共有では機能しません。
SOFS でインフォメーションワーカーにファイル共有を提供するには、3 つのオプションがあります。
オプション 1SOFS クラスタ上に SOFS を作成し、インフォメーションワーカーのワークロードを直接共有
上でホストします。共有にアクセスしているクライアントが Windows 8 またはそれ以降を使用している限
り、単一の名前空間、負荷バランシング、その他の SOFS を使用するすべての利点が与えられます。共有上
のワークロードで、共有メタデータ変更があるためにパフォーマンスのオーバーヘッドが発生することがあ
ります。また、スケールアウトファイル共有は、
DFS-R およびクオータのように一般使用ファイルサーバー
が提供するすべての機能をサポートしない場合があります。
オプション 2Microsoft Windows Server 2012 R2 を実行している新規仮想マシンを作成して、これを SOFS
ファイル共有に保存します。ファイルサーバー役割をインストールして、これを一般使用ファイルサーバー
として設定します。VHDX ファイルのディスクスペース(サイズ)を、保存するワーカーデータに基づいて
割り当てます。仮想マシン内のすべてのインフォメーションワーカーファイル共有を作成します。インフォ
メーションワーカーのワークロードが
VHDX 内で実行されると、SOFS メタデータが変更されるためパフォ
ーマンスのオーバーヘッドはなくなります。また、一般使用ファイル共有には、DFS-R およびクオータとい
った機能がすべてあります。ただし、クライアントが一般使用ファイル共有にアクセスするため、SOFS
アクセスした場合のすべての利点を受けることはできません。一般的な用途のファイルサーバーを実行して
いる仮想マシンが
SOFS クラスタで可用性が高い場合、その仮想マシン内で実行されている一般的な用途の
ファイル共有はそうなりません。クライアントに連続的に使用可能なファイル共有を提供するには、ゲスト
OS のクラスタリングなどのその他のタスクが必要な場合があります。
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