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この構成では、各論理ライブラリーのテープ・ドライブとカートリッジはそのライブラリー専用であり、他
のライブラリーやアプリケーション間で共有されることはありません。アプリケーションから発行されたコ
マンドは、固有のコントロール・パス、またはライブラリーによる順次モード処理を通してライブラリーに
伝わります。したがって、部門 A のデータ処理は論理ライブラリー 1 のテープ・ドライブとカートリッ
ジに限定されます。部門 B の処理は、論理ライブラリー 2 のテープ・ドライブとカートリッジに限定さ
れ、以下同様です。
同一論理ライブラリー内でドライブ・タイプおよびメディアを混合することをサポートしていないアプリケ
ーションの場合、ライブラリーを複数の論理ライブラリーに区分化することで、それらを分けておくことが
可能になります。例えば、以下のテープ・ドライブとそれらのメディアを、別々の複数の論理ライブラリー
に区分することができます。
v LTO 8
v LTO 7
v LTO 6
複数のコントロール・パス
テープ・ライブラリーのこのマルチパス・アーキテクチャーにより、複数の論理ライブラリーを作成するだ
けでなく、任意の論理ライブラリーを複数のコントロール・パスを持つように構成できます。コントロー
ル・パスはライブラリーへの論理パスです。ライブラリーはこのパスを通じて、ライブラリー操作をコント
ロールするための標準 SCSI Medium Changer コマンドを受信します。
: SCSI Medium Changer は、論理ライブラリーが順次モードで使用可能になるときに構成されるわけで
はありません。
複数のコントロール・パスにより、1 つのコントロール・パス内の障害が原因でライブラリー全体が使用不
可になる可能性が低下します。 また、構成するコントロール・パスを増やすと、ライブラリーが共有でき
る構成とオプションも増えます。ライブラリーへのアクセスは先着順です。論理ライブラリーの各コントロ
ール・パスは、ライブラリーが別のコントロール・パスによって使用されているときでもコマンドを受け入
れることができます。
コントロール・パス・フェイルオーバー用の複数のコントロール・パス
このテープ・ライブラリーは、オプションのコントロール・パス・フェイルオーバー・フィーチャーを提供
します。 20 ページの『ライブラリーの共用』および 20 ページの『コントロール・パス・フェイルオー
バー、データ・パス・フェイルオーバー、およびロード・バランシング』を参照してください。
コントロール・パス・フェイルオーバー・フィーチャーを使用すると、 1 つのコントロール・パス内の障
害が原因でライブラリー全体が使用不可になる可能性がさらに低くなります。
コントロール・パス・フェイルオーバー機能 (フィーチャー・コード 1682) により、ホスト・デバイス・
ドライバーは、同じ論理ライブラリーの別のコントロール・パスにコマンドを再送できます。
ライブラリーのパーティション化
ライブラリーに少なくとも 2 個のドライブがあれば、2 個の論理ライブラリーを構成できます。最大 21
個の論理ライブラリーをライブラリーに構成できます (上限は取り付けられているドライブの数です)。パ
ーティション化されたライブラリーでは、オペレーター・パネルはスペース上の制約から、論理ライブラリ
1 の状況のみをメインメニューで報告します。その他のライブラリー区分に関する情報を入手するため
取り付け 65