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エンジニアの数も限られるため、どうしても少数
の担当者に依存した運用にならざるを得ない。
今後もこうした状況が続くようでは、ノウハウの
継承に支障を来すことも考えられますので、もっ
とシンプルな形にインフラを改めたいと感じてい
ました」と振り返る。
加えて、サーバー+外付けストレージという従
来型のシステム構成であったことも、大きな懸
念点の一つだったとのこと。中村氏は「信頼性
や可用性のことを考えれば、ストレージも冗長
構成にしておきたいところです。しかし、高額な
ストレージ装置を何台も導入するのは費用的に
も難しいため、従来はなかなかここまで踏み込
めませんでした。そこで次期サービス基盤につ
いては、外付けストレージを使わずに信頼性・
可用性を高められるようにしたいと考えました」
と続ける。
■ 解決のアプローチ
Dell EMC XCシリーズを
サービス基盤に新規採用
こうしてインターネットサービス用基盤の再構
築に取り掛かった同社では、今後のビジネス
を支えるプロダクトの選定作業に着手。その結
果、新たに採用されたのが、Dell EMC Power
Edgeサーバーと、システムの中核を司る
Nutanixソフトウェアを一体型で提供するDell
EMCのハイパー・コンバージド・インフラ
ストラクチャ(以下、HCI)製品「Dell EMC XC
シリーズ」である。
中村氏はその理由を「まず一つ目のポイント
は、Nutanix独自の無償ハイパーバイザーであ
る『AHV』が利用できる点です。元々当社では、
■ 課題
サイロ化したサービス基盤の
環境改善に着手
豊かな自然環境と数多くの観光資源に恵ま
れ、明治維新の舞台としても知られる山口県・山
口市。その中心部、緑の芝生が広がる中央公
園の隣に、ガラス張りの近代的なビルがそびえ
ている。中四国地方で最大級の規模を誇るケー
ブルテレビ会社、山口ケーブルビジョンの本社
オフィスだ。山口市・防府市・宇部市・美祢市を
サービスエリアとする同社では、実に80%を超
えるエリア内加入率を達成。地域住民の暮らし
を支える重要な役割を果たし続けている。
さらに同社では、ケーブルテレビ事業に加え
て、インターネット事業/IP電話事業も展開。
インターネット接続やメール、ホームページと
いった個人ユーザー向けのサービスだけでな
く、中堅・中小企業や個人事業主向けのホスティ
ングサービス、独自ドメイン取得代行サービスな
ども提供している。同社 技術局 情報通信部長
中村 智明氏は「地域事業者である当社にとって
は、地元のお客様のご信頼に応えていくことが
重要なテーマ。サービスの安定性確保はもちろ
んのこと、きめ細かなサポートのご提供にも力
を注いでいます」と説明する。
その同社において、今回実施されたのが、
インターネット事業を支えるサービス基盤の刷
新プロジェクトである。中村氏は取り組みの背
景を「当社ではインターネットサービス用のイン
フラとして、物理/仮想合わせて約70台程度の
サーバーを稼働させています。しかし、これらの
サーバー群は、個々の業務ニーズに合わせて
個別に構築されてきたため、環境や運用管理の
手順などもすべて異なっていました。しかも、
山口ケーブルビジョン株式会社
技術局 情報通信部長
中村 智明 氏
「
Dell EMC XC
シリーズを
導入したことで、
専任の担当者でなくとも
容易に運用できる
シンプルなサービス基盤を
実現することができました。
高い信頼性・可用性を備えており、
将来的なマイグレーションが
簡単に行える点も
高く評価しています」
・ お客様名/山口ケーブルビジョン株式会社
・ 業 種/ケーブルテレビ/情報サービス業
・ 導入製品/Dell EMC XC640
Dell EMC Networking S4048-ON
■ 主な課題
インターネットサービス用基盤に大量の物理/仮想サーバ
ーが導入されており、 運用管理の複雑化や属人化などの
問題が生じていた。
■ 成果
Dell EMC XC シリーズを導入し、 シンプルで運用管理性に
優れたサービス基盤を実現。 大幅な省スペース化/省電力
化も同時に実現。
「Dell EMC XCシリーズ」を新たに採用し
インターネットサービス用基盤を刷新
運用管理のシンプル化と
信頼性向上を実現
CaseStudy 事例