Administrator Guide
Table Of Contents
- Dell EMCストレージ システム PowerStoreおよびUnity XTメトロ ノード機能向け管理者ガイド
- CLIワークスペースとユーザー アカウント
- メタ ボリューム
- システム管理
- メトロ ノードにおけるシン サポート
- ストレージのプロビジョニング
- ボリュームの拡張
- データ移行
- WANネットワークの構成
- コンシステンシー グループ
- パフォーマンスおよび監視
- アクティブ-パッシブ ストレージ アレイを使用したメトロ ノード
- 索引
再構築の概要
再構築では、ソース ドライブからターゲット ドライブにデータを同期します。RAID のレッグ間で相違が生じた場合は、再構築によ
って古いレッグのアップデートが行われます。
再構築の作動には次の 2 種類があります。
● フル再構築では、ターゲットにソース コンテンツ全体のコピーが行われます。
● ログ再構築では、変更されたブロックのみがソースからターゲットにコピーされます。
ローカル ミラーのアップデートはフル再構築を使用します(ローカル デバイスはログ ボリュームを使用しません)。
メトロ ノードの Metro 構成では、すべての分散デバイスにログ ボリュームが関連付けられています。ログ ボリュームは、クラスタ
ー間リンクのアウテージ中に書き込まれたブロックの追跡を継続します。リンクやレッグが復元されると、メトロ ノード システム
ではログ ボリュームの情報を使い、リンク経由で変更したブロックのみを送信してミラーを同期します。
ログ ボリュームの再構築は、分散 RAID 1 のレッグがアクセス不可になったものの、すぐにリカバリーをした場合にも実行されま
す。
レッグに「out-of-date」のマークが付けられようとしているタイミングでログ ボリュームが使用できない場合は、レッグに「fully out-
of-date」のマークが付いてフル再構築が行われます。
ログ ボリュームの使用不可は、リカバリー時(システムによるログ ボリュームの読み取り時)と、1 個のレッグで書き込みが失敗
し、別のレッグでは成功した時(システムによるログ ボリュームへの書き込み開始時)の両方で問題となります。
注意: ログ ボリュームが使用できない場合は、クラスター間リンクのリストアによって、リンク停止中に書き込みが行われた
すべての分散デバイスのフル再構築が実行されます。
「ログ ボリューム」を参照してください。
シン プロビジョニングをしたストレージの再構築
シン プロビジョニングでは、シン ストレージ プールの最小容量を割り当てつつ、シン プロビジョニングをしたストレージ ボリュ
ームにストレージを移行することができます。
シン プロビジョニングをしたストレージ ボリュームは、シン ストレージ プール容量の消費量が類似している RAID 1 ミラーに組み込
むことができます。
メトロ ノードは、ターゲット ボリュームがシン対応であるかどうかに基づくさまざまな方法で、ターゲット ストレージ ボリューム
の未割り当てシン プール スペースを維持します。シン対応ボリュームでは、ソース レッグがデータがゼロ化されていることを示し
ている場合、メトロ ノードはターゲット ボリューム上のこれらのブロックに対して UNMAP を発行します。非シン対応ターゲット
レッグでは、メトロ ノードによって書き込み前にゼロ化されているデータ コンテンツの確認が行われ、不要な割り当てを発生させ
る書き込みが抑制されます。このシン再構築アルゴリズムを選択する場合、メトロ ノードは要求プロセスの一環として、シン対応
ボリューム上に thin-rebuild フラグを自動設定します。ストレージ ボリュームをシン対応として使用できない場合は、メトロ
ノード管理者が、ストレージの要求中または要求後に、3 番目のプロパティである thin-rebuild 属性を true に設定します。
メモ: ストレージ ボリュームの要求処理中、メトロ ノードは、シン対応アレイ上でシン再構築フラグを true に自動で設定しま
す。メトロ ノードは、フラグが false に設定された状態の、すでに要求されているシン ストレージ ボリュームに対してはこ
のアクティビティーを実行しません。
メトロ ノードでは、ストレージ ボリュームがシン対応であるかどうかに関係なく、ストレージ ボリュームの thin-rebuild の値を変更
できます。シン対応ストレージ ボリュームでは、thin-rebuild プロパティを false に設定しようとすると、メトロ ノード CLI に警告が
表示されます。ソースのすべてのコンテンツがターゲットに書き込まれるシナリオでは、次のような場合に、通常の再構築よりも
パフォーマンスが向上する可能性があります。
● ストレージ ボリュームがシン対応ではない場合
● ソースのコンテンツと再構築されるターゲットのコンテンツがほぼ同じ場合
● シン再構築プロセス中に差分データのみが書き込まれる場合
ストレージ ボリュームの検出されたシン プロビジョニング プロパティを使用することで、ホストが UNMAP コマンドを送信して未
使用のブロックを解放できる、シン プロビジョニング対応のメトロ ノード仮想ボリュームを作成できます。ただし、構成済みの
thin-rebuild プロパティは、メトロ ノード バックエンドで実行されるミラー同期を制御します。
メトロ ノードのシン対応機能の詳細については、「メトロ ノードにおけるシン サポート」を参照してください。
注意: メトロ ノードに接続する前に、シン プロビジョニングをしたストレージ ボリュームにゼロ以外のデータが含まれている
場合は、移行や RAID 1 初回再構築のパフォーマンスに悪影響がおよびます。シン ストレージ割り当てプールのスペースが不足
データ移行 43