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性能上の考慮事項
性能上の考慮事項
システムパフォーマンスはスパン数の増加に応じて向上します。スパン内の記憶領域が一杯になっていくにつれて、システムがデータをストライピングするスパンが少なくなり、RAID の性能は RAID 1
または RAID 5 アレイのレベルにまで低下します。
記憶領域の最適化
データアクセス要件
ディスクサブシステム内に保存されるデータは、各タイプによって、読取りと書込みの使用頻度が異なります。データアクセス要件を理解すれば、ディスクサブシステムの容量、可用性、および性能を最
適化するための計画を策定できます。
ビデオオンデマンドをサポートするサーバーは通常、データの読取りは頻繁に行いますが、データの書込みは頻繁ではありません。また、読取り動作と書込み動作の両方が長くなる傾向があります。汎
用ファイルサーバーに保存されるデータは、比較的小さなファイルで、比較的短い読取り動作と書込み動作を伴います。
アレイ機能
次のような質問に答えることによって、ディスクアレイの主な目的を定義することができます。質問に続いて、それぞれの状況で推奨される RAID レベルが記載されています。
l このディスクアレイによって汎用ファイルサーバーとプリントサーバーのシステム記憶容量は増加しますか。RAID 5、10、または 50 を使用してください。
l このディスクアレイは、24 時間の可用性を必要とするソフトウェアシステムをサポートしていますか。RAID 1、5、10、または 50 を使用してください。
l このディスクアレイに保存された情報には、オンデマンドで使用される大きな音声ファイルやビデオファイルが含まれますか。 RAID 0 を使用してください。
l このディスクアレイには、イメージングシステムからのデータが含まれますか。RAID 0 または 10 を使用してください。
アレイの設定計画
表 4-8 の質問に回答して、アレイの設定を計画する際に活用してください。記憶領域やデータの冗長性といった、アレイに対する要件を重要度の順にランク付けしたあと、推奨される RAID レベルを検
討します。各 RAID レベルでサポートされるドライブの最小数および最大数に関しては、表 4-7 を参照してください。
表 4-8 アレイの設定についての考慮要因
要件
ランク
推奨される RAID レベル
記憶領域
RAID 0、RAID 5
データの冗長性
RAID 5、RAID 10、RAID 50
ハードドライブ性能およびスループット
RAID 0、RAID 10
ホットスペア(追加のハードドライブが必要
です)
RAID 1、RAID 5、RAID 10、RAID 50