Users Guide
CPU、メモリ、および入出力モジュールのパフォー
マンスインデックスの監視
デルの第 14 世代 Dell PowerEdge サーバでは、Intel ME は Compute Usage Per Second(CUPS)機能をサポートしています。CUPS
機能は、システムに関する CPU、メモリ、および I/O 使用率とシステムレベルの使用率インデックスのリアルタイム監視を行い
ます。Intel ME は帯域外(OOB)で監視を実行できるため、CPU リソースを消費しません。Intel ME にはシステム CUPS センサー
が搭載されており、これは、計算、メモリ、および I/O リソースの使用率値を CUPS インデックスとして示します。iDRAC は、全
体的なシステム使用率に対してこの CUPS インデックスを監視し、CPU、メモリ、および I/O 使用率インデックスの瞬間的な値
も監視します。
メモ: この機能は、 poweredge R930 サーバではサポートされません。
CPU とチップセットには専用のリソース監視カウンタ(RMC)があります。システムリソースの使用率情報は、これらの RMC か
らデータを照会することによって取得されます。RMC からのデータは各システムリソースの累積使用率を測定するためにノードマ
ネージャによって集約されます。これらのデータは既存の相互通信メカニズムを使用して iDRAC から読み取られ、帯域外マネジメ
ントインタフェース経由で提供されます。
パフォーマンスパラメータとインデックス値の Intel センサーの表示は物理システム全体に関するものなので、システムが仮想化さ
れ、複数の仮想ホストがある場合でも、インタフェース上のパフォーマンスデータの表示は物理システム全体に関するものになり
ます。
パフォーマンスパラメータを表示するには、サポートされているセンサーがサーバーに存在する必要があります。
4 つのシステム使用率のパラメータは次のとおりです。
• CPU 使用率 - 各 CPU コアの RMC からのデータはシステム内のすべてのコアの累積使用率を提供するために集約されます。こ
の使用率はアクティブ状態で費やされた時間と、非アクティブ状態で費やされた時間に基づくものです。RMC のサンプルは 6
秒ごとに取得されます。
• メモリ使用率 - RMC は各メモリチャネルまたはメモリコントローラインスタンスで発生するメモリトラフィックを測定しま
す。RMC からのデータは、システム上のすべてのメモリチャネル間の累積メモリトラフィックを測定するために集約されま
す。これは、メモリ使用量ではなく、メモリ帯域幅消費量の測定になります。iDRAC では、このデータを 1 分間集約するの
で、Linux の
top のような他の OS ツールが示すメモリ使用率と一致しない場合があります。iDRAC が表示するメモリ帯域幅の
使用率は、メモリを多く消費する作業負荷であるかどうかを示します。
• I/O 使用率 - ルートポートおよび下位セグメントから発信される、またはそこに到達する PCI Express トラフィックを測定する
ため、PCI Express Root Complex のルートポートにつき 1 つの RMC があります。これらの RMC からのデータは、パッケージか
ら発信される、すべての PCI Express セグメントに対する PCI Express トラフィックを測定するために集約されます。これは、
システムの I/O 帯域幅使用率の測定になります。
• システムレベルの CUPS インデックス - CUPS インデックスは、各システムリソースに対して事前に定義された負荷要因を考
慮した CPU、メモリ、および I/O インデックスを集約することによって計算されます。負荷要因は、システム上の作業負荷の
性質によって異なります。CUPS インデックスは、サーバ上で使用できる計算ヘッドルームの測定を示します。システムの
CUPS インデックスが大きい場合、そのシステム上には追加の作業負荷を割り当てるための制限付きヘッドルームが存在しま
す。リソースの消費が減少すると、システムの CUPS インデックスも減少します。CUPS インデックスが低い場合は、大きな
計算ヘッドルームが存在すること、サーバが新規の作業負荷を受け入れられること、およびサーバが電力消費を抑えるために
低電力状態になっていることを示します。作業負荷の監視をデータセンター全体に適用して、データセンターの作業負荷の高レ
ベルで総合的なビューを提供することができるため、ダイナミックデータセンターソリューションが実現します。
メモ
: CPU、メモリ、I/O 使用率のインデックスは、1 分で集約されます。そのため、これらのインデックスに瞬間的な急上
昇が存在する場合に抑制することが可能です。これらはリソース使用量ではなく、作業負荷のパターンを示します。
使用率インデックスのしきい値に達した場合に、センサーイベントが有効であると、IPMI、SEL、および SNMP トラップが生成さ
れます。センサーイベントフラグはデフォルトで無効になっています。このフラグは、標準の IPMI インタフェースを使用して有
効にすることができます。
必要な権限は次のとおりです。
• パフォーマンスデータを監視するにはログイン権限が必要です。
• 警告しきい値設定とピーク履歴のリセットには、設定権限が必要です。
• 静的データ履歴を読み取るには、ログイン権限と Enterprise ライセンスが必要です。
110
iDRAC と管理下システム情報の表示