Users Guide
RAID レベルを選択する場合は、パフォーマンスとコストに関する次の注意事項が適用されます。
• 可用性またはフォールトトレランス - 可用性またはフォールトトレランスとは、システムのコンポーネントの 1 つに障害が発生
しても動作を継続し、データへのアクセスを提供することができる、システムの能力を指します。RAID ボリュームでは、可用
性またはフォールトトレランスは冗長データを維持することによって達成できます。冗長データにはミラー(複製データ)とパ
リティ情報(アルゴリズムを使用したデータの再構成)が含まれています。
• パフォーマンス - 選択する RAID レベルによって、読み取りおよび書き込みパフォーマンスが向上したり低下したりします。特
定のアプリケーションには、一部の RAID レベルがより適している場合があります。
• コスト効率 - RAID ボリュームに関連付けられている冗長データまたはパリティ情報を維持するには、追加のディスク容量が必
要です。データが一時的なものである、簡単に複製できる、不可欠ではない、といった場合は、データ冗長性のためのコスト
増は妥当とは言えません。
• 故障までの平均時間(MTBF) - データ冗長性を維持するために追加ディスクを使用すると、常にディスク障害の可能性も増加
します。冗長データが必要な状況ではこのオプションは避けられませんが、社内のシステムサポートスタッフの仕事量に影響
します。
• ボリューム - ボリュームは、単一ディスクによる非 RAID 仮想ディスクを指します。O-ROM<Ctrl> <r> などの外部ユーティリテ
ィを使ってボリュームを作成できます。Storage Management はボリュームの作成をサポートしません。ただし、十分な空き容
量がある場合は、ボリュームを表示し、これらのボリュームからドライブを使って新しいボリュームディスクや既存の仮想デ
ィスクの Online Capacity Expansion(OCE)を作成できます。
RAID レベルの選択
RAID を使用して、複数のディスクのデータストレージをコントロールできます。各 RAID レベルまたは連結には、異なるパフォー
マンスとデータ保護の特徴があります。
メモ:
H3xx PERC コントローラは RAID レベル 6 および 60 をサポートしません。
各 RAID レベルでデータを保存する方法と、それぞれのパフォーマンスおよび保護機能について次のトピックで説明します。
• RAID レベル 0(ストライピング)
• RAID レベル 1(ミラーリング)
• RAID レベル 5(分散パリティを用いたストライピング)
• RAID レベル 6(追加された分散パリティを用いたストライピング)
• RAID レベル 50(RAID 5 セット全体へのストライピング)
• RAID レベル 60(RAID 6 セット全体へのストライピング)
• RAID レベル 10(ミラーセット全体へのストライピング)
RAID レベル 0(ストライピング)
RAID 0 はデータのストライピングを使用します。つまり複数の物理ディスクにわたり同じサイズのセグメントにデータを書き込み
ます。RAID 0 はデータの冗長性を提供しません。
ストレ
ージデバイスの管理 205