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仮想ディスクを劣化状態から回復させるには、障害のある物理ディスクを交換し、再構築する必要があります。再構築プロセスが完了すると、仮想ディ
スクは劣化状態から最適状態に変わります。ディスクの再構築に関する詳細は、「個々の物理ディスクの手動再構築を実行」を参照してください。
メモリエラー
メモリ エラーによってキャッシュされたデータが破損される可能性があるため、コントローラがメモリ エラーを検出すると、リカバリを試みるように設計されてい
ます。シングルビット メモリ エラーはコントローラによって処理可能であるため、通常の動作を中断することはありません。シングルビット エラーの数がしきい
値を超えると、通知が送信されます。
マルチビット エラーはデータの破損やデータ喪失の原因となるためより重大です。次に、マルチビット エラーが発生した場合に起きる動作を示します。
コントローラがダーティ キャッシュの処理を開始してキャッシュ内のデータにアクセスしているときに、マルチビット エラーが発生すると、コントローラはキャッ
シュの内容を破棄します。コントローラは、キャッシュが破棄されたことを示す警告メッセージをシステム
コンソールに表示し、イベントを生成します。
実行時に、コード / データ内またはキャッシュ内のいずれかでマルチビットエラーが発生した場合、コントローラは停止します。
コントローラはコントローラの内部イベントログにイベントを記録し、POST 時にマルチビットエラーの発生を示すメッセージを表示します。
メモ: マルチビット エラーが発生した場合は、Global Technical Support にご連絡ください。
保持キャッシュ状態
仮想ディスクがオフラインになる、または欠落した物理ディスクのために削除された場合、コントローラはその仮想ディスクからのダーティーキャッシュを保持し
ます。この保持ダーティーキャッシュは固定キャッシュと呼ばれ、仮想ディスクをインポートするか、キャッシュを破棄するまで保持されます。
BIOS 設定ユーティリティ<Ctrl> <R>を使用して、仮想ディスクをインポートするか、保持キャッシュを破棄するかのどちらかを選択します。仮想ディ
スク管理 メニューで 保持キャッシュの管理 を選択し、画面の手順に従います。
セキュリティキーのエラー
セキュアな外部構成のインポートエラー
外部構成とは、システムに取り付ける交換物理ディスク上にすでに存在する RAID 構成のことです。セキュアな外部構成は、異なるセキュリティ キーで作
成された RAID 構成です。
セキュアな外部構成のインポートの失敗には、2 つのシナリオがあります。
パスフレーズ認証の失敗 現在のコントローラのセキュリティ キーとは異なるセキュリティ キーで保護されている仮想ディスクは、保護に使用された
オリジナルのパスフレーズが認証されないとインポートできません。正しいパスフレーズを指定して、セキュアな外部構成をインポートしてください。パスフ
レーズがわからない、またはパスフレーズを覚えていない場合、適切なパスフレーズが入力されるか消去されるまで、セキュアな外部ディスクはロックさ
れたアクセスできないままになります。
正しいパスフレーズの入力後もセキュア化された仮想ディスクがオフライン 仮想ディスクに障害が発生している理由を確認して判定し、問題を
解決する必要があります。
非自己暗号化ドライブ SEDの選択または設定の失敗
仮想ディスクは、作成時の設定方法に応じてセキュアまたは非セキュアのどちらかになります。セキュア仮想ディスクを作成するには、コントローラにセキュリ
ティキーがあり、SED のみで構成されている必要があります。非 SED を選択、または設定するには、非セキュア仮想ディスクを作成する必要があります。
非セキュア仮想ディスクは、セキュリティキーがある場合でも作成できます。セキュア仮想ディスクオプションを選択し、新規仮想ディスクの作成メニューで
いいえを選択します。非セキュア仮想ディスクの作成方法の手順は、「仮想ディスクの作成」を参照してください。
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トラブルシューティング