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ホットスワップとは、PERC 10 シリーズカードがオンラインで通常の機能を実行中に、ディスクを手動で交換することです。物理ディスクのホットスワップを行
うには、次の要件が満たされている必要があります。
システムバックプレーンまたはエンクロージャが PERC 10 シリーズのカードのホットスワップをサポートする必要があります。
交換ディスクは同じプロトコルおよびディスクテクノロジのものである必要があります。たとえば、SAS ハードドライブは SAS ハードドライブ、SATA SSD
SATA SSD のみと交換できます。
メンバーの交換機能と回復可能ホットスペアの使用
メンバー交換機能では、あらかじめ認定されているホットスペアを使用可能なホットスペアに戻すことができます。仮想ディスク内でディスク障害が発生す
ると、割り当てられているホットスペア専用またはグローバルが認定され、仮想ディスクが最適な状態になるまで再構築を開始します。障害ディスクが
同じスロットで交換され、ホットスペアへの再構築が完了した後、コントローラは認定ホットスペアのデータを新たに挿入されたディスクへコピーする処理
を自動的に開始します。データのコピーが終わると、新しいディスクが仮想ディスクの一部になり、ホットスペアは再びホットスペアとして機能できる準備完
了の状態に戻ります。これにより、常に特定のエンクロージャスロットがホットスペアとして維持されるようになります。コントローラがホットスペアを元に戻して
いる間、仮想ディスクは最適な状態で維持されます。
メモ: コントローラは、障害ディスクが同じディスク内で新しいディスクに置き換えられた場合のみ、ホットスペアを自動的に戻す処理を行いま
す。新しいディスクが同じスロットではない場合は、手動での
メンバー交換処理を行って認定されたホットスペアを元に戻すことができます。
メモ: 通常、メンバー交換処理は一時的にディスクのパフォーマンスに影響します。処理完了後は、パフォーマンスは正常に戻ります。
コントローラのキャッシュの保存
コントローラには、システムの電力損失またはシステムの不適切なシャットダウンが発生した場合に、キャッシュを保存する機能があります。PERC 10 シリ
ーズコントローラには、システム電源喪失中にバックアップ電力を供給してコントローラのキャッシュデータを保存するバッテリバックアップユニット
BBU
付いています。
NVC によるキャシュ保存
不揮発性キャッシュNVCではコントローラキャッシュデータを恒久的に保存できます。停電や不適切なシステムシャットダウン時にキャッシュメモリにデー
タがある場合、バッテリからの電力を少し使用して、電源が回復またはシステムが起動するまでデータを残せる不揮発性フラッシュストレージにキャッシュデ
ータを転送します。
キャッシュデータの回復
システムの電力損失または不適切なシステムシャットダウンが発生した場合は、次を行います。
1 システムの電源を入れます。
2 システムを起動します。
3 UEFI Conguration Utility を起動するには、コントローラー メニューで Managed Preserved Cache を選択します。詳細については、「BIOS
定ユーティリティの起動
」を参照してください。
仮想ディスクが一覧表示されていなければ、保持キャッシュデータはすべて正常にディスクに書き込まれています。
バッテリーの透過的学習サイクル
透過的学習サイクルは、バッテリーに十分な充電が残っていることを確認するため、定期的にバッテリー残量を算出する処理です。この処理は自動的に
実行され、システムまたはコントローラのパフォーマンスには影響しません。
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機能