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スパンされた RAID レベル
スパニングとは、RAID レベル 10、50、および 60 がベーシック、またはシンプルな RAID レベルの複数セットから構築される方法
を説明する用語です。例えば、RAID 10 には、RAID 1 アレイの複数セットが含まれており、各 RIAD 1 セットはひとつのスパンとみ
なされます。次にデータが RAID 1 スパン全部にストライプ(RAID 0)され、RAID 10 仮想ディスクが作成されます。同様に、RAID
50 および RAID 60 もそれぞれ RAID 5 または RAID 6 の複数セットが組み合わされており、ストライピングを伴います。
パリティデータ
パリティデータとは、特定の RAID レベル内におけるフォールトトレランスを提供するために生成される冗長データです。ディスク
が故障した場合には、コントローラはユーザーデータを再生成するためにパリティデータを使用することができます。パリティデー
タは RAID 5、6、50、および 60 に存在します。
パリティデータはシステム内のすべての物理ディスクに分散されます。単一の物理ディスクが故障した場合、ディスクはパリティ
と残りの物理ディスク上のデータから再構築することができます。RAID レベル 5 は分散パリティとディスクストライピングを組
み合わせたレべルです。パリティは、全物理ディスクの内容を複製することなく、1 台の物理ディスクの故障時に冗長性を提供し
ます。
RAID 6 は、デュアル分散パリティとストライピングを組み合わせたレベルです。このパリティのレベルは、物理ディスクの内容全
体を複製することなく、2 台の物理ディスクの故障時のための冗長性を提供します。
図 23. 分散パリティ(RAID 5)の例
メモ: パリティはディスクグループ内の複数の物理ディスクに分散されます。
図 24. 二重分散パリティ(RAID 6)の例
メモ: パリティは、アレイ内のすべてのディスク全体に分散されます。
90 付録:RAID の説明