Dell EMC PowerStore データの保護 バージョン 2.x 6 月 2021 Rev.
メモ、注意、警告 メモ: 製品を使いやすくするための重要な情報を説明しています。 注意: ハードウェアの損傷やデータの損失の可能性を示し、その危険を回避するための方法を説明しています。 警告: 物的損害、けが、または死亡の原因となる可能性があることを示しています。 ©2020 ～2021 Dell Inc.またはその関連会社。All rights reserved.（不許複製・禁無断転載）Dell、EMC、およびその他の商標は、Dell Inc.
目次 関連資料.......................................................................................................................................................................................4 章 1: はじめに..................................................................................................................................5 データ保護............................................................................................................................................................................
関連資料 改善努力の一環として、ソフトウェアおよびハードウェアのリビジョンを定期的にリリースしています。本書で説明されている機 能の中には、現在お使いのソフトウェアまたはハードウェアの一部のバージョンによってサポートされていないものがあります。 製品のリリース ノートには、製品の機能に関する最新情報が掲載されています。製品が正常に機能しない、またはこのマニュアル の説明どおりに動作しない場合には、サービス プロバイダーにお問い合わせください。 問い合わせ先 サポート情報、製品情報、ライセンス情報は、次の場所で入手できます。 ● ［製品情報］ 製品および機能のドキュメントまたはリリース ノートについては、https://www.dell.com/powerstoredocs で［PowerStore Documentation］ページを参照してください。 ● ［のトラブルシューティング］ 製品、ソフトウェア アップデート、ライセンス、サービスの詳細については、https://www.dell.
1 はじめに この章では、次の情報について説明します。 トピック： • • • • データ保護 スナップショット レプリケーション 保護ポリシー データ保護 PowerStore では、ローカルとリモートの両方のデータ保護を提供します。PowerStore Manager を使用して、ボリューム、ボリュ ーム グループ、仮想マシン、またはファイル システムのスナップショット（point-in-time copy）を作成することによって、データ をローカルに保護できます。災害が発生した場合に冗長性を確保するために、リモート システムにデータをレプリケートして、リ モート保護を適用することもできます。 PowerStore では、スナップショットの作成、レプリケーション、またはその両方の一連のルールであるカスタム保護ポリシーを作 成し、それらをストレージ リソースに割り当てることができます。保護ポリシーは、ストレージ リソースに定義されたルールを 適用し、ローカルまたはリモートでの保護を提供します。 スナップショット スナップショットは、読み取り専用で、ボリューム、ボリューム グループ、仮想マシン、または
スナップショットのホストへのマッピングは、PowerStore ではサポートされていません。接続されたホストがスナップショットに アクセスできるようにするには、スナップショットのシン クローン（書き込み可能で、省スペースのスナップショットのコピー） を作成し、それをホストにマッピングします。更新操作を使用して、異なるスナップショットからのシン クローンを更新すること ができます。 実行可能なスナップショット関連の操作の詳細については、PowerStore Manager を使用して、スナップショットセクションを参照 してください。 レプリケーション データ レプリケーションは、ストレージ データをリモート システムに複製するプロセスです。これにより、メイン本番システム に障害が発生した場合に備えて高度な冗長性を実現します。レプリケーションは、システム障害発生時のダウンタイムに伴うコス トを最小限に抑えるとともに、災害または人的なエラーが発生した際のリカバリーを簡素化することができます。 PowerStore は、ボリュームおよびボリューム グループのリモート非同期レプリケーションをサポートします。レプリケー
2 スナップショット この章では、次の情報について説明します。 トピック： • • • • • スナップショットの作成 シン クローンの作成 クローンを使用して、ホストから読み取り専用スナップショットにアクセスする ストレージ リソースの更新 スナップショットからのストレージ リソースのリストア スナップショットの作成 スナップショットを作成すると、その時点でのストレージ リソースと、その中のすべてのファイルとデータの状態が保存されま す。スナップショットを使用すると、ストレージ リソース全体を以前の状態にリストアすることができます。ボリューム、ボリュ ーム グループ、ファイル システム、または仮想マシンのスナップショットを作成することができます。 スナップショットを作成する前に、次の点を考慮してください。 ● スナップショットは、元のデータのフル コピーではありません。ミラー、災害復旧、高可用性のツールとしてはスナップショ ットに依存しないでください。スナップショットはストレージ リソースのリアルタイム データから一部派生するため、ストレ ージ リソースにアクセスできなくなった場合は、スナップショット
シン クローンには次のアクションを実行できます。 ● ● ● ● 別のホストへシン クローンをマッピングする。 シン クローンを更新する（ファイル システムには適用されません）。 バックアップからのシン クローンをリストアする。 シン クローンへ保護ポリシーを適用する。 ボリュームまたはボリューム グループのシン クローンを作成するには、次の手順を実行します。 1. ［Storage］ > ［Volumes］ま［Storage］ > ［Volume Groups］を選択して、関連するリソース ウィンドウを開きます。 2. 関連するボリュームまたはボリューム グループの横にあるチェックボックスをクリックするか、［Repurpose］ > ［Create Thin Clone using Volume］（ボリューム グループの場合は［Create Thin Clone］）を選択します。 3.
派生スナップショットを持つスナップショットのシン クローンを更新した場合、派生スナップショットは変更されず、ファミリー の階層はそのまま維持されます。ボリューム グループを更新すると、すべてのメンバー ボリュームのポイントインタイム イメー ジも更新されます。 リモート システムからレプリケートされたスナップショットからリソースを更新する場合は、作成時刻の値を確認して、適切なス ナップショットを使用するようにします。レプリケートされたスナップショットの［Source Data Time］の値は、元のソースデー タの時間を反映し、［Creation Time］の値がレプリケーションの時間に更新されます。 メモ: 更新操作では、ストレージ リソースの内容が置き換えられるため、更新前にリソースのスナップショットを作成するこ とをお勧めします。バックアップを作成すると、以前のポイントインタイムに戻すことができます。 スナップショットを更新する前に、アプリケーションをシャットダウンし、本番ホストで実行されているファイル システムをアン マウントしてから、ホストキャッシュを消去して更新操作中にデータが破損するのを防ぐ必要
3 保護ポリシー この章では、次の情報について説明します。 トピック： • • • • • • スナップショット ルールの作成 レプリケーション ルールの作成 保護ポリシーの作成 保護ポリシーの変更 保護ポリシーをストレージ リソースに割り当てる 保護ポリシーの割り当て解除 スナップショット ルールの作成 スナップショット ルールを作成して、スナップショットの作成頻度やスナップショットの保存期間などのパラメーターを制御する ことができます。レプリケーション ルールを組み合わせたスナップショット ルールを使用すると、データ保護の要件に基づいて、 整合性のとれたデータ保護ポリシーを構成し、ストレージ リソースに適用することができます。 既存のルールに加えてスナップショット ルールを作成する場合は、続行する前に、パラメーターとビジネス要件を管理者と確認し てください。これにより、システム全体で一貫したポリシーを実現し、維持することができます。 新しいスナップショット ルールを作成するには、次のようにします。 1. ［Protection］ > ［Protection Policies］を選択します。 2.
既存のルールに加えて新しいレプリケーション ルールを作成する場合は、先に進む前に、パラメーターやビジネス要件を管理者と 確認することをお勧めします。これにより、システム全体で一貫したポリシーを実現し、維持することができます。 新しいレプリケーション ルールを作成するには、次のようにします。 1. ［Protection］ > ［Protection Policies］を選択します。 2. ［Protection Policies］ウィンドウで、［Protection］バーの［Replication Rules］をクリックします。 3. ［Replication Rules］ウィンドウで、［Create］をクリックします。 4. ［Create Replication Rule］スライドアウト パネルで、新しいルールの名前を入力します。 5. 以下を設定します。 ● 既存のレプリケーションのデスティネーションを選択するか、新しいデスティネーションを構成します。 ● RPO を設定します。 ● アラートしきい値を設定します。 6.
レプリケートされたポリシーとルールはシステムによって管理され、ターゲット システムのポリシーとルールの表には表示されま せん。ただし、レプリケートされたポリシー名の上にカーソルを合わせると、レプリケートされたボリュームまたはボリューム グ ループの［保護］タブで、ルールの詳細を確認できます。 保護ポリシーの変更 スナップショットおよびレプリケーション ルールを追加および削除することにより、保護ポリシーを変更することができます。 このタスクについて メモ: 保護ポリシーの設定を変更すると、その保護ポリシーが関連付けられているすべてのオブジェクトに新しい設定が適用 されます。1 つのリソースの保護ポリシーを変更する必要がある場合は、代わりに新しい保護ポリシーを作成し、それをその リソースに割り当てることをお勧めします。 1 つまたは複数のストレージ リソースに割り当てられている保護ポリシーで使用されているレプリケーション ルールで、レプリケ ーションの宛先を変更することはできません。別のリモート システムへのレプリケーションを再構成するには、保護ポリシーの割 り当てを解除し、レプリケーション ルールが異なる新し
リモート システムを使用したレプリケーション ルールを使用して保護ポリシーの割り当てを変更するには、新しいポリシー を割り当てる前に、古いポリシーを削除します。 保護ポリシーの割り当て解除 前提条件 ストレージ リソースから保護ポリシーを削除すると、次のようになります。 ● ポリシーに関連づけられたルールに基づいて、スケジュール設定されたスナップショットとレプリケーションが停止します。 ● 既存のスナップショットは維持され、作成時のスナップショット ルールの設定に基づいてシステムに保持されます。 ● デスティネーション ストレージ リソースは読み取り専用モードのままとなります。デスティネーションストレージ リソース のクローンを作成して読み取り/書き込みコピーを取得したり、ストレージ リソースの［Properties］ページで［replication destination］属性を変更したりすることができます。 メモ: インポートの進行中は、保護ポリシーの割り当てを解除することはできません。 手順 1. 保護ポリシーを割り当てるストレージ リソースのチェックボックスを選択します。 2.
4 レプリケーション この章では、次の情報について説明します。 トピック： • • • リモート システム 同期 Failover リモート システム リモート レプリケーションを有効にするには、ソース システムとデスティネーション システム間でリモート システム接続を構成 します。PowerStore では、リモート システム接続はレプリケーション ルールに関連づけられています。リモート システム接続 は、事前に作成するか、レプリケーション ルールの作成中に作成することができます。 メモ: 異なるバージョン（1.x、2.x）を実行中のシステム間でリモート接続を作成することが可能です。 リモート システム接続を作成する前に、リモート システムに関する次の情報を取得してください。 ● システムの IP アドレス ● システムに接続するためのユーザー認証情報 リモート システム接続を追加するには、次のようにします。 1. ［Protection］ > ［Remote Systems］を選択します。 2. ［Remote Systems］ウィンドウで、［Add］をクリックします。 3.
メモ: 非同期レプリケーション セッション中にボリュームをボリューム グループに追加するか、ボリューム グループのサイズ を変更した場合、変更はすぐにはデスティネーションに表示されません。手動で同期化するか、RPO に基づいて同期が実行さ れるまで待機することができます。 レプリケーション セッションは、次の状態にある場合に同期できます。 ● 正常な動作中 ● システムの一時停止中 レプリケーション セッションの同期中は、次のアクションを実行できます。 ● ● ● ● ソース システムからの計画されたフェールオーバー デスティネーション システムからのフェールオーバー ソース システムまたはデスティネーション システムからのレプリケーション セッションの一時停止 保護ポリシーの削除によるレプリケーション セッションの削除 同期に失敗した場合、レプリケーション セッションはシステム一時停止状態になります。システムが復元すると、レプリケーショ ン セッションは、システムが一時停止した時点から継続されます。 Failover レプリケーション セッションのフェールオーバーには、ソース システムとデスティネーシ
制限： フェールオーバー テストは、次の条件下でのみ実行できます。 ● ソースとデスティネーションの両方のシステムの PowerStore システムのバージョンが 2.
フェールオーバー テストが進行中の間は、計画的なフェールオーバーを開始することはできません。 計画的なフェールオーバー テストは、現在のソースデータまたは任意のスナップショットから開始することができます。 計画的なフェールオーバーを開始するには、次の 2 つの方法があります。 ● ［Protection］ > ［Replication］で、関連するレプリケーション セッションを選択してから、［Planned Failover］を選択します。 ● リソースの［Protection］タブで、［Replication］を選択してから、［Planned Failover］を選択します。 計画されたフェールオーバー後は、レプリケーション セッションが非アクティブになります。デスティネーションストレージ リ ソースを同期し、レプリケーション セッションを再開するには、 ［Reprotect］アクションを使用します。フェールオーバーの前に 自動再保護オプションを選択することもできます。これにより、フェールオーバーが完了した後で、同期が逆方向（次の RPO で） に自動的に開始され、ソースとターゲット システムが通常の状態に
A ユース ケース この章では、次の情報について説明します。 トピック： • • スナップショットとシン クローンのユースケース レプリケーションのユースケース スナップショットとシン クローンのユースケース スナップショットやシン クローンを使用すると、破損したボリュームをリストアし、テスト環境を作成することができます。 スナップショットは読み取り専用のコピーであり、オブジェクトの現在の状態を保存するために使用できます。破損やユーザー エ ラーが発生している場合は、スナップショットを使用してデータを迅速にリカバリーすることができます。スナップショットは、 ホストから直接アクセスすることはできません。 シン クローンは、ホストからアクセスできるスナップショット、ボリューム、またはボリューム グループの書き込み可能なコピ ーです。シン クローンは、親オブジェクトのコピーとして直接作成するか、親オブジェクトのスナップショットのいずれかを使用 して作成することができます。スナップショットとシン クローンはどちらもスペース効率の高いコピーで、データ ブロックを親 オブジェクトと共有します。 スナップショットと
ジョニングした場合と比較して、シン クローンが使用する容量は少なくなります。また、シン クローンのスナップショットを作 成してレプリケートすることもできます。 レプリケーションのユースケース クラスター間の移行、主要なソフトウェア アップデートのインストール、ディザスター リカバリーなどの計画的なダウンタイム にはレプリケーションを使用できます。 クラスター間の移行 ストレージ オブジェクトを別の PowerStore クラスターに移行する必要がある場合は、2 つのクラスター間に 1 回限りのレプリケー ションを設定し、次に、新しいクラスターに計画的なフェールオーバーを行って、移行を完了することができます。移行の後で、 ソース オブジェクトを破棄し、元のクラスターの領域を再利用します。 計画的なダウンタイムへのレプリカの使用 計画的なダウンタイムとは、ディスティネーション システムを稼動していない間に、保守やテストのためにソース システムをオ フラインにする状況を意味します。計画的なダウンタイムの前に、ソースとデスティネーションの両方で、アクティブなレプリケ ーション セッションが実行されます。計画的な
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