Dell EMC PowerStore 設計ガイド 1.x July 2020 Rev.
メモ、注意、警告 メモ: 製品を使いやすくするための重要な情報を説明しています。 注意: ハードウェアの損傷やデータの損失の可能性を示し、その問題を回避するための方法を説明しています。 警告: 物的損害、けが、または死亡の原因となる可能性があることを示しています。 © 2020 Dell Inc. またはその関連会社。。Dell、EMC、およびその他の商標は、Dell Inc.
目次 関連資料.........................................................................................................................................4 章 1: はじめに..................................................................................................................................5 PowerStore の紹介...............................................................................................................................................................5 アプライアンス...........................................
前書き 改善努力の一環として、ソフトウェアおよびハードウェアのリビジョンを定期的にリリースしています。本書で説明されている機 能の中には、現在お使いのソフトウェアまたはハードウェアの一部のバージョンによってサポートされていないものがあります。製 品のリリース ノートには、製品の機能に関する最新情報が掲載されています。製品が正常に機能しない、またはこのマニュアルの 説明どおりに動作しない場合には、テクニカル サポート プロフェッショナルにお問い合わせください。 問い合わせ先 サポート情報、製品情報、ライセンス情報は、次の場所で入手できます。 ● 製品情報 製品および機能のドキュメントまたはリリース ノートについては、www.dell.com/powerstoredocs で[PowerStore Documentation]ページを参照してください。 ● トラブルシューティング 製品、ソフトウェア アップデート、ライセンス、サービスの詳細については、www.dell.
1 はじめに このドキュメントを使用して、インストール プロセスの理解を深め、PowerStore の実装を成功させるためにサイトとワークステー ションを準備します。本章は、次のトピックで構成されています。 トピック: • • PowerStore の紹介 計画およびインストールの概要 PowerStore の紹介 PowerStore は、コンテナベースのマイクロサービス アーキテクチャ、高度なストレージ テクノロジー、組み込み型機械学習によっ てデータを最大限に活用することで、新たなレベルの運用のシンプルさと俊敏性を実現します。PowerStore は、パフォーマンス重 視の設計を特徴とする汎用性の高いプラットフォームで、多次元の拡張性、常時データ削減、次世代メディアのサポートを提供しま す。このプラットフォームはパブリック クラウドのシンプルさをオンプレミス インフラストラクチャにもたらし、組み込み型機械 学習エンジンとシームレスな自動化によって操作を合理化する一方で、予測分析によって環境の監視、分析、トラブルシューティ ングを容易にします。また PowerStore は適応性が高く、専用のワーク
図 1.
メモ: 初期構成プロセス中、または PowerStore Manager にログオンした後に、問題の診断の迅速化、トラブルシューティング の実行、問題の解決にかかる時間の短縮のために、SupportAssist 機能を有効にすることを強くお勧めします。詳細について は、SupportAssist 、p. 15 を参照してください。 初期構成の完了後: 1. 初期構成時にセットアップした管理者の認証情報を使用して、PowerStore Manager にログインします。 2.
2 サイト プランニング 本章は、次のトピックで構成されています。 トピック: • • ラック スペースのガイドライン 仕様詳細 ラック スペースのガイドライン アプライアンス コンポーネントの場所を計画する際は、次のラック スペースのガイドラインを考慮してください。 ● ラックの最下部の 2U は、サービス化と電源ケーブル管理のために空けておきます。 ● 3U のマークから、expansion enclosures のない base enclosure を一番下にして配置します。 ● base enclosure を、接続されている expansion enclosures が少ない順に、そして、ドライブ数が少ない順に下から上へ配置しま す。 ● 最初の base enclosure に接続されている expansion enclosure を、base enclosure のすぐ上に積み重ねます。 ● 以降の base enclosure は、交互に拡張エンクロージャの位置を入れ替えながら積み重ねます。 ラック スペース計画のサンプルを表示し、空のワークシートを使用してクラスター内のアプライアンスを
2U、25 ドライブ expansion enclosure 表 2. 2U、25 ドライブ expansion enclosure の寸法と重量 寸法 値 重量(フル装備) 34.98 kg(77.11 lb) 垂直サイズ 2 NEMA 単位 高さ 8.64 cm(3.4 インチ) 幅 44.45 cm(17.5 インチ) 奥行き 34.29 cm(13.5 インチ) メモ: 重量には取付け用レールは含まれていません。1 レール セットの許容重量は 3.
電源の条件 電源要件は、システム構成、負荷、環境条件によって異なります。以下の表は、最悪のケースのデータを示しています。特定の環 境にある電力消費量の値を見積もるには、https://powercalculator.emc.com/を参照してください。 表 3. 電源の条件 要件 1000T/1000X 3000T/3000X 5000T 最大入力電力 5000X 7000T/7000X 9000T/9000X AC240 V ±10%、単相 AC 線電流 (AC200 V での 最大動作時) 8.1 A 8.1 A 9.0 A 9.0 A 9.3 A 10.4 A 電力消費量 (AC200 V での 最大動作時) 1629.6 VA(1597 W) 1629.6 VA(1597 W) 1792.9 VA(1757 W) 1792.9 VA(1757 W) 1868.4 VA(1831 W) 2088.8 VA(2047 W) 発熱量(最大動作 5.74 x 106 J/時間 5.74 x 106 J/時間 6.32 x 106 J/時間 6.
表 5. 出荷および保管要件 要件 説明 周囲温度 40°F~149°F(-40°C~65°C) 温度勾配 45°F/時間(25°C/時間) 相対湿度 10%~90%(結露なきこと) 高度 -50~35,000 フィート(-16~10,600 m) ストレージ時間(電源未投入)の推奨事項 電源未投入ストレージが連続して 6 か月を超 えないようにします。 Base enclosure エアフロー base enclosure では、ユニットが外気温の変化を感知してファンの回転数を増減する適応型冷却アルゴリズムを使用します。排気 は、外気温およびファンの回転数とともに、推奨動作パラメーター内でほぼ線形に増加します。以下の表の情報は典型的なもので あり、前面から背面へのエアー フローを減少する可能性があるキャビネットの前面/背面ドアなしで測定されています。 表 6.
消火に関する免責事項 コンピューター ルームの防火設備は、追加安全対策として必ず設置してください。消火システムの設置はお客様の責任となります。 データセンターの消火機器および業者の選定においては、細心の注意を払ってください。適切な保証と保護が受けられる消火シス テムを選ぶ際は、保険業者、地域の消防署、地域の建物検査担当者といったあらゆる関係者と相談してください。 機器は、信頼性のある操作のために特定の環境を規定した国内外の基準にあわせて設計および製造されています。EMC は、適合性 についていかなる要求もせず、消火システムについていかなる推奨事項も提示しません。ストレージ機器が高圧ガスの排出経路や 火災警報装置に直接触れないように配置し、システムの完全性に悪影響を与える力や振動を最小限に抑えられるようにすることを 推奨します。 メモ: 前述の情報は、「現状有姿」の条件で提供されるものであり、EMC によるいかなる表明、保証、義務を示すものではあり ません。この内容によって、お客様とメーカーとの基本的な購入契約の条件に定められた保証の範囲が変更されることはあり ません。 衝撃と振動 製品は、不測の衝撃と振動に
3 ライセンスおよびワークステーションの要件 本章は、次のトピックで構成されています。 トピック: • • • PowerStore のライセンス VMware vSphere ライセンス(PowerStore X model アプライアンスに適用) ワークステーションの要件 PowerStore のライセンス PowerStore のライセンスは、初期構成時にクラスター内のすべてのアプライアンスで自動的に取得され、インストールされます。 これには、PowerStore で利用可能なすべての機能へのアクセス権が含まれています。 メモ: PowerStore のライセンスには、VMware vSphere のライセンスは含まれていません。PowerStore X model クラスターのラ イセンスを取得するには、個別の VMware vSphere のライセンスを取得するか、使用する必要もあります。詳細については、 を参照してください。 初期構成時および初期構成後にライセンスを自動的に取得するには、ポート 443 が開いていることを確認します。クラスターは、 ポート 443 を使用して Dell EMC
ワークステーションの要件 物理インストール プロセスが完了したら、アプライアンスを検出するために Windows ベースのワークステーションまたは仮想マシ ンを使用することを計画し、初期構成を開始します。ワークステーションまたは仮想マシンが次の要件を満たしていることを確認 します。 ● Microsoft® Windows® 10 オペレーティング システムを実行している。 ● 少なくとも 1 つの Ethernet/RJ-45 ネットワーク ポートを搭載している。 ● 次のいずれかの Web ブラウザーの最新バージョンが含まれている。 ○ ○ ○ ○ ○ Google Chrome Mozilla Firefox Microsoft Edge Microsoft Internet Explorer 11 Apple Safari PowerStore 検出ユーティリティー 構成するベース エンクロージャへのアクセス権を持っていない場合は、PowerStore 検出ユーティリティーをダウンロードして実行 する必要があります。PowerStore T model 検出ユーティリティーを使用すると、ネットワー
4 SupportAssist 本章は、次のトピックで構成されています。 トピック: • • • • • 運用に関する説明: SupportAssist SupportAssist オプション SupportAssist Gateway Connect オプション SupportAssist Direct Connect オプション SupportAssist を設定する 運用に関する説明: SupportAssist™ SupportAssist 機能は、IP ベースの接続を提供します。これにより、Dell EMC サポートがアプライアンスからエラー ファイルとアラ ート メッセージを受け取り、リモートでトラブルシューティングを実行できるため、問題を迅速かつ効果的に解決できるようにな ります。 メモ: 問題を迅速に診断してトラブルシューティングを実行し、解決までの時間を短縮するために、SupportAssist 機能を有効に することが強く推奨されます。SupportAssist 機能を有効にしていない場合は、Dell EMC サポートがアプライアンスに関する問 題のトラブルシューティングと解決を実行
イ サーバーを使用して引き続き機能します。また、SupportAssist の Gateway Connect with remote assist と Gateway Connect without remote assist オプションは、システム上の指定されたプライマリー アプライアンスでのみ設定する必要が あります。 アプライアンス自体には、いずれのポリシーも実装されません。アプライアンスに対するリモート アクセスをより細かく管理する 必要がある場合は、ポリシー マネージャーを使用して権限を設定できます。ポリシー マネージャー ソフトウェア コンポーネントは、 お客様提供のサーバーにインストールすることができます。このコンポーネントは、デバイスへのリモート アクセスを管理したり、 リモート接続の監査ログを維持したりします。また、ファイル転送処理をサポートします。また、アプライアンスにアクセスする ユーザー、デバイス、時間帯を管理することができます。ポリシーマネージャーの詳細については、www.dell.
● Direct Connect with remote access(リモート アクセスを含む直接接続):Gateway Connect without remote access と同じ双方向 ファイル転送を行う個々のアプライアンス上で実行される分散型 SupportAssist 用で、Dell EMC サポート担当者向けのリモート アクセスが含まれます。 無効化することも可能ですが、推奨しません。このオプションを選択した場合、Dell EMC サポートは、アプライアンスでの問題に 関する通知を受け取りません。アプライアンスに関する問題のトラブルシューティングと解決をサポート担当者が実行できるよう に、お客様が手作業でアプライアンス情報を収集することが必要になる場合があります。 SupportAssist Gateway Connect オプション SupportAssist Gateway Connect は、ゲートウェイ サーバー上で作動します。Gateway Connect without remote access オプション または Gateway Connect with remote ac
バー(オプション)への接続を構成できます。必要な場合は、後でリモート アクセス構成セットアップを使用して Direct Connect にアップグレードすることができます。 Direct Connect with Remote Access オプションを選択し、エンド ユーザー使用許諾契約(EULA)に同意すると、アプライアンス 自体が Dell EMC サポートとの間に安全な接続をセットアップします。このオプションにより、アプライアンスのリモート アクセス サービス接続機能が、双方向ファイル転送とともに、Dell EMC サポートとの間で有効になります。該当する場合は、PowerStore Manager を介して、アプライアンスから、ポリシー マネージャー(オプション)および関連づけられているプロキシ サーバー(オ プション)への接続を構成できます。 新しいアプライアンスが既存のクラスターに追加されると、新しいアプライアンスがクラスター SupportAssist 設定を検出し、適合 するように自動的に構成されます。SupportAssist Direct Connect が現在有効になっている場合は、新
A PowerStore アプライアンスの検出 ネットワークを構成し、アプライアンスの設置が完了したら、PowerStore アプライアンスを検出し、初期構成プロセスを開始する ことができます。 トピック: システムの検出 • システムの検出 ベース エンクロージャと、オプションの拡張エンクロージャの取り付けが完了したら、新しく取り付けたエンクロージャを検出し、 クラスターを作成します。次のいずれかの方法で続行できます。 ● 直接接続:これは推奨手順です。ベース エンクロージャが取り付けられているデータセンターまたはラボに自分が実際に入って いる必要があります。 ● リモート接続:ベース エンクロージャにアクセスできない場合は、この手順を使用します。 直接接続を使用した検出 これは推奨手順です。ベース エンクロージャが取り付けられているデータ センターまたはラボに自分が実際に入っている必要があ ります。 前提条件 ● (オプション)PowerStore ネットワーク確認ツール(NVT)をダウンロードして実行し、ネットワークが正しく構成されている ことを確認します。NVT は、Dell EMC Cent
● ユーザー名:admin ● デフォルトのパスワード:Password123# リモート接続を使用した検出 ベース エンクロージャへのアクセス権がない場合は、同じネットワークで、ワークステーションまたは仮想マシンを PowerStore シ ステムとして導入し、PowerStore 検出ユーティリティーを使用して、クラスターの検出と作成を行います。 Network Node このタスクについて B A Network Node 図 2. PowerStore T model B A 図 3. PowerStore X model 前提条件 ● (オプション)PowerStore のネットワーク確認ツール(NVT)をダウンロードして実行し、ネットワークが正しく構成されてい ることを確認します。NVT は、Dell EMC Central Solutions(https://psapps.emc.
2. 作成するクラスターの未構成のベース エンクロージャを選択します。 3.
B ポートの使用 次のセクションは、アプライアンスに存在する可能性のある各種ネットワーク ポートおよび対応するサービスの概要をまとめたも のです。アプライアンスは、vCenter Server との通信など、一部の状況でネットワーク クライアントとして機能します。このよう な状況では、アプライアンスが通信を開始し、ネットワーク インフラストラクチャがこれらの接続をサポートしている必要があり ます。 メモ: ポートの詳細については、ナレッジベース記事 542240(PowerStore:お客様ネットワーク ファイアウォールのルール TCP/UDP ポート)を参照してください。https://www.dell.
表 8.
表 8. アプライアンス ネットワーク ポート (続き) ポート サービス プロトコル アクセス方向 説明 TCP 送信 Connect Home に関連する SupportAssist REST API に必要です。 ト、または VMware インポート ホスト エージェント 9443 SupportAssist ファイルに関連するアプライアンスのネットワーク ポート 次の表は、ファイルに関連するアプライアンスに存在する可能性のある各種ネットワーク ポートおよび対応するサービスの概要を まとめたものです。 メモ: 送信ポートは一時的なものです。 表 9.
表 9.
表 9.
表 9. ファイルに関連するアプライアンスのネットワーク ポート (続き) ポート サービス [10500, 10531] 12228 プロトコル アクセス方向 説明 NDMP 動的ポート用 TCP の NDMP 予約範囲 受信 3 方向バックアップ/リストア セッション では、NAS サーバーはポート 10500~10531 を使用します。 ウイルス対策チェ ッカー サービス 送信 ウイルス対策チェッカー サービスに必要で す。 TCP PowerStore X モデル アプライアンスに関連するネットワ ーク ポート 次の表は、PowerStore X model アプライアンスに存在する可能性のある各種ネットワーク ポートおよび対応するサービスの概要を まとめたものです。 表 10.
表 10.
C ラック スペース計画ワークシート この付録には、以下のワークシートが含まれています。 トピック: • • ラック スペース計画用のサンプル ワークシート ラック スペース計画用の空のワークシート ラック スペース計画用のサンプル ワークシート 40(1U) 帯域外(OOB)管理スイッチ(PowerStore T モデルのみ) 39(1U) Ethernet スイッチ 2 38(1U) Ethernet スイッチ 1 35/36(2U) 33/34(2U) 31/32(2U) 29/30(2U) 27/28(2U) 25/26(2U) 23/24(2U) ベース エンクロージャ 5(BE5) アプライアンス 5 管理 IP アドレス:xxx.xx.
ラック スペース計画用の空のワークシート 40(1U) 帯域外(OOB)管理スイッチ(PowerStore T モデルのみ) 39(1U) Ethernet スイッチ 2 38(1U) Ethernet スイッチ 1 35/36(2U) 33/34(2U) 31/32(2U) 29/30(2U) 27/28(2U) 25/26(2U) 23/24(2U) 21/22(2U) 19/20(2U) 17/18(2U) 15/16(2U) 13/14(2U) 11/12(2U) 09/10(2U) 07/08(2U) 05/06(2U) 03/04(2U) 01/02(2U) 30 ラック スペース計画ワークシート サービス化のために予約済み