Reference Guide
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障害回復の準備
コンピュータが故障または損傷した場合に、そのコンピュータの機能とデータをどこまで回復
できるかは、障害が発生する前の対策によって左右されます。
ファイルとアプリケーションデータの定期的な保護に DPM を使用し、それ以外に障害回復の
対策を何も講じていない場合でも、保護されるコンピュータが故障または損傷した後で、DPM
を使用してデータを回復できます。ただし、オペレーティングシステム、アプリケーション、
およびサーバー構成を再インストールすることで、最初にコンピュータを手動で再構築する必
要があります。
DPM サーバーが故障または損傷した場合、DPM サーバーを手動で再構築し、次に保護を再構
築する必要があります。ディスクベースの復旧ポイントは回復できません。ただし、データ回
復用の既存のテープをインポートすることは可能です。詳細については、「
Importing Tapes」
(テープのインポート)(http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=102163) を参照してください。
保護されるコンピュータと DPM サーバーの両方が故障または損傷した場合は、コンピュータ
を再構築した後で、インポートされたテープから最新のバックアップを回復できます。
短期のディスクベースの保護のみを使用していて、保護されるコンピュータと DPM サーバー
の両方が故障または損傷した場合は、すべてのデータが失われる可能性があります。
次の方法を使用して障害回復の準備を行います。
1. 保護されるコンピュータのシステム状態をバックアップします。DPM を使用して、保護さ
れるコンピュータのシステム状態を保護グループ内にバックアップできます。システム状
態のバックアップにより、オペレーティングシステムとアプリケーションの再インストー
ル後にコンピュータの構成を復元することができます。
2. ディスクとテープの両方に重要なデータをバックアップします。完全障害回復プランの場
合は、重要な情報を別の場所に格納することも可能です。万一社屋が損傷または損壊した
場合でも、会社のデータを回復できます。テープは、データを別の場所に格納するのによ
く使われるメディアです。
3. セカンダリ DPM サーバーを追加します。セカンダリ DPM サーバーは
、
ファイルとアプリ
ケーションのデータソースを直接保護している DPM サーバーであるプライマリ DPM サー
バーを保護し
、
復元できます。セカンダリサーバーは、プライマリ DPM サーバーのデータ
ベース、およびプライマリ DPM サーバー上に格納されているデータソースのレプリカを保
護できます。プライマリ DPM サーバーに障害が発生した場合は、セカンダリ DPM サーバ
ーから再構築されたプライマリ DPM サーバーにデータベースとレプリカを復元できます。
プライマリ DPM サーバーが使用できない場合は、セカンダリ DPM サーバーから直接、
保護されるコンピュータにデータを復元できます。セカンダリ DPM サーバーは、プライ
マリ DPM サーバーが使用できるようになるまでサーバーを保護することもできます。
4. DPM データベースをテープにバックアップします。DPM サーバーを使用して、それ自体
のデータベースをそのテープライブラリにバックアップしたり、または、Microsoft 以外の
ソフトウェアを使用してデータベースをテープまたはリムーバブルメディアにバックアッ
プすることができます。DPM データベースのバックアップを取っておけば、DPM の再イ
ンストール後に保護グループの構成を回復できます。