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ホストについて 57
RAID コントローラモジュールまたはケーブルなどのコンポーネントに
障害が発生したり、優先 RAID コントローラモジュールへのデータパス
上にエラーが発生したりした場合、仮想ディスクの所有権が、非優先の
代替 RAID コントローラモジュールに移動します。このような障害は
「フェイルオーバー」と呼ばれます。
MPIO や MPP などのマルチパスドライバが、ストレージアレイにアク
セスするホストシステム上にインストールされ、I/O パスフェイルオー
バーを提供します。マルチパスドライバ(Windows では MPIO、Linux
では MPP)はフェイルオーバー用に使用されます。AVT(Automatic
Virtual Disk Transfer)は、シングルポートクラスタのフェイルオー
バー用に使用されます。ホストタイプによって、AVT 機能モードが自
動的に選択されます。
メモ: シングルポートクラスタ構成など、ストレージシステムに 1 つの
パスしかないような構成の場合でも、ホスト上には、必ずマルチパスドラ
イバがインストールされている必要があります。
フェイルオーバー中、仮想ディスク転送は重要なイベントとして記録さ
れ、ストレージアレイにアラート宛先が設定されている場合には、ア
ラート通知が自動的に送信されます。
Red Hat Enterprise Linux でのフェイルオーバー
Red Hat Enterprise Linux バージョン 3.0(x86)を実行している場合、
ストレージアレイが接続され、ホストサーバーに LUN がマップされて
いない限り、mpp_vhba フェイルオーバードライバコンポーネントは
ロードしません。MPP ドライバのロードと LUN のマップが正常に行わ
れるようにするには、以下の手順に従います。
1
ストレージアレイがホストサーバーに接続されていることと、各
RAID
コントローラモジュールに対して帯域外(イーサネット)接続
が存在することを確認します。
2
仮想ディスクを
1
つ作成し、
LUN 0
にマップします。
3
ホストを再起動します。
ホストの再起動後に、LUN が正常にマップされ、MPP ドライバがロー
ドされます。hot_add を実行することで、その他すべての連続 LUN を
作成し、OS に登録することができます。