Owners Manual
RAID エンクロージャの使い方 45
仮想ディスク容量の拡張
仮想ディスクを設定する際には、格納する予定のデータ量に基づいて容量を選択します。たとえば、
あるディスクグループに、大きなマルチメディアファイルを格納する仮想ディスクと、小さなテキ
ストファイルを格納する別の仮想ディスクを含める場合、マルチメディアファイルの仮想ディスク
の方が大きな容量を必要とすることは明らかです。
ただし、最終的にはディスクグループに空き容量を追加して、標準的な仮想ディスクのための仮想
ディスク容量を増す必要が生じる可能性もあります。これにより、新しい仮想ディスクを作成した
り既存の仮想ディスクを拡張したりできる未使用の容量が増えます。
ディスクグループの拡張
ストレージアレイはホットプラグ対応の物理ディスクをサポートしているため、ストレージアレイ
をオンラインにしたままの状態で、各ディスクグループに一度に
2
台の物理ディスクを追加できま
す。変更の操作を行っている間中いつでも、仮想ディスクグループ、仮想ディスク、および物理
ディスク上のデータにアクセスできます。データおよび増えた未使用の空き容量は、ディスクグ
ループ全体にまたがって動的に再配分されます。
RAID
の特性も、ディスクグループ全体に適用し
なおされます。
ディスクグループのデフラグ
デフラグを実行すると、ディスクグループ内の空き容量が
1
つの連続した領域にまとめられます。
デフラグは、仮想ディスク上のデータの保存方法には影響しません。
ディスクグループの操作の制限
各コントローラにつき、アクティブで同時に行われるディスクグループ処理の件数は、
1
件までで
す。この制限は、次のディスクグループ処理に適用されます。すなわち、仮想ディスクの
RAID
レ
ベルの移行、セグメントサイズの移行、仮想ディスク容量の拡張、ディスクグループの拡張、
およびディスクグループのデフラグです。
既存のディスクグループ処理によって冗長コントローラに障害が発生すると、障害の発生したコン
トローラで行われていた処理は、ピアコントローラに転送されます。そのピアコントローラにアク
ティブなディスクグループ処理がある場合、転送された処理はサスペンド状態となります。ピアコ
ントローラ上のアクティブな処理が完了するか、または中断されると、サスペンド状態の処理が再
開します。
メモ:既存のアクティブな処理を持たないコントローラ上でディスクグループ処理の開始を試みて
も、ディスクグループ内の最初の仮想ディスクがもう一方のコントローラによって所有されており、
そのコントローラ上にアクティブなプロセスがある場合、開始の試みは失敗します。