Dell PowerVault MD3200i および MD3220i ストレージアレイ 導入ガイド
メモ、注意、警告 メモ : コンピュータを使いやすくするための重要な情報を説明しています。 注意 : 手順に従わない場合は、ハードウェアの損傷やデータの損失の可能性がある ことを示しています。 警告: 物的損害、けが、または死亡の原因となる可能性があることを示し ています。 ____________________ 本書の内容は予告なく変更されることがあります。 © 2011 すべての著作権は Dell Inc. にあります。 Dell Inc. の書面による許可のない複製は、いかなる形態においても厳重に禁じられています。 本書に使用されている商標:Dell™、DELL のロゴ、および PowerVault™ は Dell Inc.
目次 1 はじめに 7 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . システム要件 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7 管理ステーションの必要条件 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7 ストレージアレイについて . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2 ハードウェアの取り付け . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8 11 ストレージ構成の計画 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11 ストレージアレイの接続 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 12 ストレージアレイのケーブル接続 . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
IPv4 の設定 . IPv6 の設定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 35 36 ストレージアレイの iSCSI の設定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . モジュラー型ディスク設定ユーティリティ(MDCU)を 使用した自動設定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 39 接続確立後の手順 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 46 5 iSCSI 用のネットワーク設定のガイドライン Microsoft Windows ホストのセットアップ . Linux ホストのセットアップ. . . . . 38 47 . . . . . . . . . . . . . . 47 . . . . . . . . . . . .
手順 5:ストレージアレイにおける CHAP 認証の設定 (オプション) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ストレージアレイのターゲット CHAP 認証の設定 . . . . . . . . ストレージアレイの相互 CHAP 認証の設定 . . . . . . . . . . . . 62 62 63 手順 6:ホストサーバーにおける CHAP 認証の設定 (オプション) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 64 手順 7:ホストサーバーからストレージアレイへの接続 . . . . . . . . 68 手順 8:帯域内管理のセットアップ(オプション). . . . . . . . . . . 71 B 付録 — インターネット記憶域ネームサービス の 使用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73 C 付録 — 負荷バランス . . .
目次
はじめに 本ガイドには、Dell PowerVault MD MD3200i および Dell PowerVault MD3220i ストレージアレイの導入に関する情報が記載されています。導入プロ セスには、次の手順が含まれます。 • • ハードウェアの取り付け • 初期システム設定 Modular Disk Storage Manager(MDSM)ソフトウェアのインス トール その他、システム要件、ストレージアレイの構成、ユーティリティに関する情報 が記載されています。 メモ : 製品マニュアルの詳細については、support.dell.
• Microsoft Windows、Red Hat Enterprise Linux、および SUSE Linux Enterprise Server メモ : オペレーティングシステムのインストールは、ネイティブまたはハイ パーバイザーのゲスト構成が可能です。 メモ : サポートされるハイパーバイザーは、Microsoft Hyper-V、Citrix XenServer、および VMware です。サポートされるバージョンの詳細につい ては、support.dell.
データは、RAID テクノロジを使用してストレージアレイ内の物理ディスクに書 き込まれます。データがどんな方法で物理ディスクに書き込まれるかは、RAID のレベルによって決まります。RAID のレベルが異なれば、アクセスの容易さ、 冗長性、容量のレベルが異なります。ストレージアレイ上の各ディスクグループ と仮想ディスクについて、特定の RAID レベルを設定できます。 RAID の使用およびストレージステーション内でのデータ管理の詳細について は support.dell.
はじめに
ハードウェアの取り付け 本ガイドを使用する前に、次の手順を確認するようにしてください。 • 『はじめに』— ストレージアレイに付属の 『はじめに』には、システムの初 期セットアップを設定するための情報が記載されています。 • 『オーナーズマニュアル』計画の項 — 計画の項では、ストレージソリュー ションのセットアップ前に知っている必要のある重要なコンセプトについて 説明されています。support.dell.
ストレージアレイの接続 ストレージアレイは、2 台のホットスワップ対応 RAID コントローラモジュール でホストに接続されます。RAID コントローラモジュールは、RAID コントローラ モジュール 1 と RAID コントローラモジュール 2 として識別されます。 各 RAID コントローラモジュールには 4 個の iSCSI 入力ポートコネクタがあり、 このコネクタでホストサーバーまたはスイッチにイーサネット接続します。各 RAID コントローラモジュールには、イーサネット管理ポートと SAS 出力ポート も装備されています。イーサネット管理ポートには、専用の管理ステーション (サーバーまたはスタンドアロンシステム)を取り付けることができます。SAS 出 力ポートでストレージアレイをオプションの Power VAult MD 1200 シリーズ 拡張エンクロージャに接続して、ストレージ容量を拡張することができます。 各 PowerVault MD3200i シリーズストレージアレイは、最大 7 台の PowerVault MD1200 シリーズ拡張エンクロージャを使用することにより、最 大 120 台(
シングルパスデータ構成 シングルパス構成では、異種ホストのグループを単一の物理イーサネットポート 経由でストレージアレイに接続できます。各 iSCSI ポータルは複数の接続をサ ポートしますが、ポートは 1 つしかないため冗長性はありません。この構成は、 シングルコントローラモードとデュアルコントローラモードの両方でサポートさ れています。 図 2-1 に、シングルパスデータ構成を使用した RAID コントローラモジュールへ の非冗長ケーブル構成を示します。 図 2-1.
図 2-2 は、1 つのコントローラアレイに接続された 2 台のホストを示します。 図 2-2.
図 2-3 は、シングルデータパスを持つデュアルコントローラアレイ構成でサポー トされる 8 台のスタンドアロンホストを示します。 図 2-3.
デュアルパスデータ構成 図 2-4 では、4 台までのサーバーを RAID コントローラモジュールに直接接続し ています。ホストサーバーにアレイに対する 2 つ目のイーサネット接続があれば、 アレイの 2 つ目のコントローラ上の iSCSI ポートに接続できます。この構成では、 各ホストに 2 つの別々の物理パスを設定することで可用性が向上し、パスの 1 つ に障害が発生しても完全な冗長性が保たれます。 図 2-5 では、4 台までのサーバーを 2 つの RAID コントローラモジュールに直接 接続しています。各クラスターノードには冗長パスがあるため、1 つのパスに障 害が発生しても別のパス経由でストレージアレイにアクセスすることができます。 16 ハードウェアの取り付け
図 2-4.
図 2-5.
ネットワーク接続構成 業界標準 1GB イーサネットスイッチ経由でホストサーバーを RAID コントロー ラモジュールの iSCSI ポートにケーブル接続することもできます。 イーサネッ トスイッチを使用する iSCSI 構成は一般に、IP-SAN と呼ばれます。IP SAN を 使って、PowerVault MD3200i シリーズストレージアレイは最大 64 のホスト を同時にサポートすることができます。このソリューションは、シングルパスま たはデュアルパスのデータ構成、およびシングルまたはデュアルのコントローラ モジュールをサポートします。 図 2-6 は、ネットワーク経由で 1 台の RAID コントローラモジュールに(複数の セッションを使用して)最大 64 台のスタンドアロンサーバーを接続した状態を 示します。各ホストがネットワークに対して 2 つ目のイーサネット接続を持って いると、各ホストに 2 つの別々の物理パスを設定できるため、パスの 1 つに障害 が発生しても完全な冗長性が保たれます。同じ数のホストをデュアル RAID コン トローラモジュール構成に同様に接続する方法を 図 2-7 に
図 2-6.
図 2-7.
PowerVault MD1200 シリーズ 拡張エンクロー ジャのケーブル接続 PowerVault MD1200 シリーズ 拡張エンクロージャを追加して、PowerVault MD3200i シリーズストレージアレイの容量を拡張することができます。物理 ディスクプールは、最大 7 台の拡張エンクロージャを使用することにより、最大 120 台(プレミアム機能の有効化により可能な場合は 192 台)の物理ディスクを 使用するよう拡張できます。 以前に構成された PowerVault MD1200 シリーズ拡張エンクロージャで 拡張する 拡張エンクロージャが Dell PowerEdge RAID Controller(PERC)H800 アダ プタに直接接続され、構成されている場合は、この手順を使います。PERC H800 アダプタ上で作成された仮想ディスクからのデータは、PowerVault MD3200i シリーズストレージアレイ、または PowerVault MD3200i シリーズストレージ アレイに接続された PowerVault MD1200 シリーズ拡張エンクロージャに直接 移行することはで
a PowerVault MD シリーズのリソースメディアにあるソフトウェアと ドライバのパッケージをインストールします。 ソフトウェアのインストールの詳細については、22 ページの 「PowerVault MD1200 シリーズ 拡張エンクロージャのケーブル接続」 を参照してください。 b PowerVault MDSM を使用して、ストレージアレイ RAID コントロー ラモジュールのファームウェアと NVSRAM を support.dell.
新しい PowerVault MD1200 シリーズ拡張エンクロージャで拡張する 次の手順を実行して、PowerVault MD3200i シリーズストレージアレイに新し い PowerVault MD1200 シリーズ拡張エンクロージャを接続します。 1 拡張エンクロージャを追加する前に、ストレージアレイソフトウェアがイ ンストールされ、更新されていることを確認します。詳細については、 support.dell.
3 拡張エンクロージャをストレージアレイにケーブルで接続します。 4 次の手順で、接続されている装置の電源を入れます。 a 拡張エンクロージャの電源を入れます。エンクロージャのステータス LED が青色に点灯するまで待ちます。 b c 5 ストレージアレイの電源を入れ、ステータス LED が装置の準備ができ たことを示すまで待ちます。 • ステータス LED が橙色に点灯している場合、ストレージアレイは まだオンライン状態になっていません。 • ステータス LED が橙色に点滅している場合は、エラーが発生して います。エラーは PowerVault MDSM を使用して確認できます。 • ステータス LED が青色に点灯している場合、ストレージアレイは 準備ができた状態です。 ストレージアレイがオンラインで準備ができた状態になったら、接続さ れているすべてのホストシステムの電源を入れます。 PowerVault MDSM を使用し、必要に応じて接続されているすべての拡張 エンクロージャファームウェアをアップデートします。 a エンタープライズ管理ウィンドウで、アップデートした
ハードウェアの取り付け
PowerVault MD ストレージソフト ウェアのインストール Dell PowerVault MD シリーズのリソースメディアには、Linux および Microsoft Windows 両方のオペレーティングシステムのソフトウェアとドライ バが含まれています。 メディアのルートには、Linux と Windows の両方に適用されるソフトウェアの 変更、アップデート、修正プログラム、パッチ、およびその他の重要なデータが 収録されている readme.txt ファイルが入っています。readme.txt ファイル にはまた、マニュアルを参照するための必要条件が指定されているほか、メディ アに収録されているソフトウェアのバージョンに関する情報、ソフトウェアの実 行に必要なシステム要件が記載されています。 PowerVault システム用としてサポートされているハードウェアとソフトウェアの 詳細については、support.dell.com/manuals で『サポートマトリクス』を参 照してください。 メモ : support.dell.
メモ : DHCP が使用されていない場合、管理ステーションの初期設定はストレージア レイと同じ物理サブネットで行う必要があります。また、初期設定中に、少なくとも 1 つのネットワークアダプタをストレージアレイのデフォルト管理ポート (192.168.128.101 または 192.168.128.
4 インストール設定 ドロップダウンメニューから、次のインストールオプ ションのいずれかを選択します。 • 完全(推奨)— PowerVault MD Storage Manager(クライアント) ソフトウェア、ホストベースのストレージエージェント、マルチパスド ライバ、およびハードウェアプロバイダをインストールします。 • ホストのみ — ホストベースのストレージエージェントおよびマルチパ スドライバをインストールします。 • 管理 — 管理ソフトウェアおよびハードウェアプロバイダをインストー ルします。 • カスタム — 特定のコンポーネントを選択することができます。 5 このホストサーバー用のデータストレージとして機能するようにセットアッ プしている PowerVault MD ストレージアレイのモデルを選択します。 6 イベント監視サービスを、ホストサーバーの再起動時に自動で開始するか、 手動で開始するかを選択します。 メモ : このオプションは、Windows クライアントソフトウェアのインストールに 限り適用可能です。 7 インストール先を確認して、インストール を
コンソールインストール メモ : コンソールインストールは、グラフィカル環境を実行していない Linux シス テムにのみ適用されます。 リソースメディアのルートにある autorun スクリプトは、グラフィカル環境が 実行されていない場合にこれを検知し、インストーラをテキストベースモードで 自動的に開始します。このモードでは、PowerVault MDCU 固有のオプション を除き、グラフィカルインストールと同じオプションが選択できます。 PowerVault MDCU を使用するには、グラフィカル環境が必要です。 メモ : コンソールモードのインストーラには、PowerVault MDCU をインストール するオプションがあります。ただし、PowerVault MDCU を利用するにはグラフィ カル環境が必要です。 サイレントインストール Windows システムでサイレントインストールを実行するには、次の手順に従い ます。 1 インストールメディアまたはイメージの /windows フォルダにある custom_silent.
3 custom_silent.properties ファイルを修正したら、次のコマンドを 実行してインストールを開始します。 ./mdss_install.bin –f /custom_silent.
PowerVault MD ストレージソフトウェアのインストール
インストール後のタスク ストレージアレイをはじめて使用する場合は、使用前に次に示す順序で一連の初 期設定タスクを行ってください。以下のタスクは、MD Storage Manager (MDSM)ソフトウェアを使用して実行します。 メモ : DHCP(ダイナミックホスト設定プロトコル)が使用されていない場合、管理 ステーションの初期設定はストレージアレイと同じ物理サブネットで行う必要があり ます。また、初期設定中に、少なくとも 1 つのネットワークアダプタをストレージ アレイのデフォルト管理ポート(192.168.128.101 または 192.168.128.102)と同 じ IP サブネットで設定する必要があります。初期設定が終われば、管理ポートは MDSM を使用して設定され、管理ステーションの IP アドレスを元の設定に戻すこと ができます。 作業を開始する前に iSCSI の設定を開始する前に、iSCSI 設定ワークシートに記入する必要があります。 設定の手順を開始する前にネットワークに関するこの種の情報を収集しておくと、 作業の能率化に役立ちます。 iSCSI の設定用語 表 4-1.
表 4-1.
IPv4 の設定 A ホストサーバー 相互 CHAP シークレット 192.168.128.101 192.168.133.101(デフォルトは In 3) (管理ネットワークポート) 192.168.132.101(デフォルトは In 2) 192.168.131.101(デフォルトは In 1) 192.168.130.101(デフォルトは In 0) ターゲット CHAP B PowerVault MD32xxi シークレット 192.168.130.102(デフォルトは In 0) 192.168.131.102(デフォルトは In 1) 192.168.132.102(デフォルトは In 2) 192.168.133.102(デフォルトは In 3) 192.168.128.102 (管理ネットワークポート) 複数のホストサーバーを使用するためにスペースが足りない場合は、複数のシートを使用してください。 A サブネット 静的 IP アドレス(ホストサーバー) (NIC ごとに異なっている 必要があります) デフォルト ゲートウェイ ___ .___ .___ .
IPv6 の設定 A ホストサーバー B PowerVault MD32xxi 相互 CHAP シークレット ターゲット CHAP シークレット 複数のホストサーバーを使用するためにスペースが足りない場合は、複数のシートを使用してください。 A B ホスト iSCSI ポート 1 ホスト iSCSI ポート 2 リンクローカル IP ア ドレス ___ .___ .___ .___ リンクローカル IP ア ドレス ___ .___ .___ .___ ルーティング可能な IP アドレス ___ .___ .___ .___ ルーティング可能な IP アドレス ___ .___ .___ .___ サブネットプレフィッ クス ___ .___ .___ .___ サブネットプレフィッ クス ___ .___ .___ .___ ゲートウェイ ___ .___ .___ .___ ゲートウェイ ___ .___ .___ .
iSCSI コントローラ 0、In 3 IP アドレス FE80 : 0000 : 0000 : 0000 : ____ : ____ : ____ : ____ ルーティング可能な IP ア ドレス 1 ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ ルーティング可能な IP ア ドレス 2 ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ ルーター IP アドレス ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ iSCSI コントローラ 1、In 0 IP アドレス FE80 : 0000 : 0000 : 0000 : ____ : ____ : ____ : ____ ルーティング可能な IP ア ドレス 1 ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ : ____ ルーティング可能な IP ア ドレス 2 ____ : ____ : ____ : _
ストレージアレイの iSCSI の設定 次の項では、ストレージアレイの iSCSI を設定する詳しい手順が説明されていま す。ただし、作業を開始する前に、お使いのホストサーバー / ストレージアレイ 環境との関係で各手順をどこで行うのかを理解しておくことが重要です。 以下の表 4-2 には、iSCSI 設定の具体的な各手順とそれをどこで行うのかが示され ています。 表 4-2.
モジュラー型ディスク設定ユーティリティ(MDCU)を使用した 自動設定 メモ : PowerVault MDCU がインストールされていない場合は、PowerVault MD シリーズのリソースメディアからインストールすることができます。 PowerVault MDCU はウィザード駆動型のインタフェースを活用し、ホストサー バーおよび iSCSI ベースのストレージアレイによる iSCSI ネットワークの設定に総 括的なアプローチを提供します。このユーティリティではこのほか、ベストプラク ティスに基づいてホストサーバーの iSCSI セッションを設定し、ストレージアレイ iSCSI ホストポートとの間で経路の負荷分散を達成することができます。 メモ : PowerVault MDCU は、iSCSI ベースの PowerVault MD3200i シリーズスト レージアレイでのみ利用可能です。SAS ベースの PowerVault MD3200 シリーズ ストレージアレイにも利用できます。 ホストソフトウェアのインストール中に 再起動後に MDCU を起動 を選択する と、次にホストサーバーを再起動し
7 サマリを確認した後、設定内容を適用する。 8 複数のアレイを設定するには、手順 2 から手順を繰り返してください。 ホスト設定(ホスト接続設定) iSCSI ベースのストレージアレイの設定が済んだら、続いて、ストレージアレイへ のアクセスが必要なすべてのホストでこのユーティリティを実行します。ネット ワーク構成によって、ホストがストレージアレイの管理に使用するホストと同じ になる場合と、まったく別のネットワーク上のホストになる場合があります。 ユーティリティを実行しているマシンに iSCSI イニシエータがない場合、または 必要なドライバコンポーネントがインストールされていない場合、ホスト設定オ プションは無効になります。オプションが無効になると、ユーティリティにも無 効になったことを伝えるメッセージが表示されます。iSCSI ベースのストレージア レイに接続されていない(または、アレイへの接続を希望しない)ホストでユー ティリティを実行している場合、この情報は無視してかまいません。 この手順には基本的に次の手順が含まれます。 1 接続のための利用可能なストレージアレイを検出する。 2 接
• 最適な負荷分散のため、iSCSI トラフィックに使用される各ホストネット ワークインタフェースが、各ストレージアレイコントローラに接続するよう 設定されていることを確認します。 • 各ホストネットワークインタフェースが、ストレージアレイコントローラ ごとに iSCSI セッションを 1 つのみ確立することを推奨します。 メモ : ユーティリティは、利用可能なホストネットワークインタフェースおよびス トレージアレイの iSCSI ホストポートとの接続に基づいて、可能な限りホスト接続 のガイドラインに従おうとします。 PowerVault MDCU を使用したストレージアレイの設定 PowerVault MDCU を使用して iSCSI ベースのストレージアレイを設定するに は、次の手順を実行します。 1 設定するストレージアレイの管理ポートにアクセスしているサーバーから、 ユーティリティを起動します(自動的に起動されない場合)。 Windows の場合は、スタート → すべてのプログラム → Dell→ MD Storage ソフトウェア → Modular Disk 設定ユーティリティ の順に
5 次の画面では、手順 3 で選択した検出プロセスに基づいて検出された iSCSI ベースのストレージアレイの一覧が表示されます。 自動検出 を選択した場合、画面に、サブネット内で検出されたすべての iSCSI ベースのストレージアレイが表示されます。 手動検出 を選択している場合、画面には IP アドレスを入力したアレイのみ が表示されます。この画面上の 追加 ボタンを押して、別のアレイを追加す ることができます。 削除 ボタンを押して、リストからアレイを削除することもできます。 アレイの点滅 をクリックしてアレイの前面パネルの LED の点滅を開始し て、アレイの物理的場所を特定し、そのアレイが設定したいアレイであるこ とを確認できます。点滅の中止 をクリックしてアレイの点滅を停止させた 後、次の手順に進みます。 該当するストレージアレイのラジオボタンをクリックしてアレイを選択し、 次へ をクリックします。 6 ストレージアレイの名前とパスワードを入力します。 このアレイに新しい名前を設定したい場合、パスワードの設定 を選択して、 新しいパスワード と 新しいパスワードの確認 フィールドに新しいパ
9 CHAP 設定 画面で CHAP 方式を選択し、次へ をクリックします。CHAP の詳細については、60 ページの「CHAP 認証について」を参照してくだ さい。 10 サマリ 画面で、ストレージアレイについて入力した情報を確認します。 適用 クリックして変更をストレージアレイに保存します。 メモ : ストレージアレイの設定を中止して設定するストレージアレイの選択 に戻るには、アレイをキャンセルする をクリックします。 11 追加のアレイを設定する 画面で、追加のアレイを設定するかどうかを選択 します。次へ をクリックして続行します。 12 上記の手順で はい を選択した場合は、手順 4 からの手順を繰り返します。 13 手順 12 で いいえを選択した場合は、ホストの接続設定 画面で、現在のホ ストの iSCSI イニシエータに接続を設定するかどうかを選択します。次へ を クリックして続行します。 上記手順で いいえ を選択した場合は、設定手順は終わりです。 14 最終画面で 完了 をクリックして、ユーティリティを終了します。 15 最後の手順で はい を選択した場合、ストレー
PowerVault MDCU を使用したホスト接続の設定 PowerVault MDCU を使用して iSCSI ベースのストレージアレイに対するホス トの接続を設定するには、次の手順を実行します。 1 iSCSI ベースのストレージアレイへのアクセスの設定が必要なサーバーから、 ユーティリティを起動します(自動で起動しない場合)。サーバーは、アレ イの管理ポートまたはアレイの iSCSI ホストポート経由でアレイにアクセス できる状態になっている必要があります。 ユーティリティを起動する手順は、41 ページの「PowerVault MDCU を 使用したストレージアレイの設定」の手順 1 を参照してください。 次へ をクリックして続行します。 2 設定タスク 画面で、ホストの設定 を選択して、次へ をクリックします。 メモ : ユーティリティを実行しているホストに MDSM エージェントがイン ストールされていない場合、この手順はサポートされないか無効になります。 Windows XP のような Windows クライアントシステムには通常、このエー ジェントはインストールされていません。 3
7 ストレージアレイのログイン 画面のコントローラ # 列で、設定が必要なスト レージアレイの iSCSI ホストポート、およびこのストレージアレイの IP アド レスを選択します。ホストアドレス 列のドロップダウンメニューリストで、 ストレージアレイの iSCSI ホストポートにログインするホスト IP アドレスを 選択します。 ドロップダウンメニューで表示されるホスト IP アドレスのリスト方法に関 する詳細および、ホスト IP アドレスの選択に関して推奨されるガイドライ ンについては、45 ページの「iSCSI ホストポートのソースポートの選択」を 参照してください。 次へ をクリックして別のコントローラへのログイン情報を引き続き入力す るか、適用 をクリックしてアレイのログイン情報を確定します。 8 別のアレイに接続する 画面で、別のストレージアレイへの接続を希望する かどうかを選択します。 別のストレージアレイに接続したい場合、最後の選択内容によって手順 4 ま たは手順 5 以降の手順を繰り返します。 別のストレージアレイに接続しない場合は、最後の画面で 完了 をクリック してユーティリティ
Microsoft Windows Server 2003 では、そのアドレスが関連する iSCSI と通 信可能かどうかに関わらず、各リストにすべての使用可能なホスト IP アドレス が記載されます。各 iSCSI ポートに、適切なホスト IP アドレスを選択する必要 があります。 自動選択 メモ : 本項の内容は、Microsoft Windows Server 2003 サーバーには適用されま せん。 ユーティリティは最適なパフォーマンスと冗長性を確保するために、ホスト IP アドレスおよびストレージアレイ iSCSI ポートの、可能な限り最良の設定を自 動的に検出し選択しようとします。 この自動選択では、ホスト IP アドレス(PowerVault MD3000i ストレージア レイは最大 2 つの IP アドレス、PowerVault MD3200i および MD3220i ス トレージアレイは最大 4 つの IP アドレス)が各ストレージアレイコントロー ラと iSCSI セッションを確立し、ホスト IP アドレスがコントローラあたり最大 1 つの iSCSI ポートにログインされるよう試行
iSCSI 用のネットワーク設定の ガイドライン 本項では、お使いのホストサーバーおよびストレージアレイの iSCSI ポート用に ネットワーク環境と IP アドレスを設定するための一般的なガイドラインを示しま す。お使いのネットワーク環境では、ここに示すものとは異なる(または追加の) 手順が必要になる場合があります。このセットアップを行う前に必ずシステム管 理者とご相談ください。 Microsoft Windows ホストのセットアップ Windows ホストのネットワークをセットアップするには、ストレージアレイに 接続する各 iSCSI ポートの IP アドレスとネットマスクを設定する必要がありま す。具体的な手順は、DHCP サーバー、静的 IP アドレス指定、DNS サーバー、 または Windows インターネットネームサービス(WINS)サーバーのいずれを 使用するかによって異なります。 メモ : サーバーの IP アドレスは、ストレージアレイの管理ポート、および iSCSI ポートと同じ IP サブネットへのネットワーク通信用に設定する必要があります。 DHCP サーバーを使用する場合
4 次の IP アドレスを使用する を選択し、IP アドレス、サブネットマスクアド レス、およびデフォルトゲートウェイアドレスを入力します。 DNS サーバーを使用する場合 1 コントロールパネル で、ネットワーク接続 または ネットワークと共有セン ター を選択して、ネットワーク接続の管理 をクリックします。 2 設定するネットワーク接続を右クリックし、次に プロパティ をクリックし ます。 3 一般 タブ(ローカルエリア接続の場合)または ネットワーク タブ(その他 すべての接続の場合)で、インターネットプロトコル(TCP/IP)を選択し、 プロパティ をクリックします。 4 DNS サーバーのアドレスを自動的に取得する を選択するか、または優先お よび代替 DNS サーバーの IP アドレスを入力し、OK をクリックします。 WINS サーバーを使用する場合 メモ : DHCP サーバーを使用して WINS サーバーの IP アドレスを割り当てる場合 は、WINS サーバーのアドレスをユーザーが追加する必要はありません。 1 コントロールパネル で ネットワーク接続 を選択します
Linux ホストのセットアップ Linux ホストのネットワークをセットアップするには、ストレージアレイに接続 する各 iSCSI ポートの IP アドレスとネットマスクを設定する必要があります。具 体的な手順は、DHCP を使用して TCP/IP を設定するか、または静的 IP アドレス を使用して TCP/IP を設定するかによって異なります。 メモ : サーバーの IP アドレスは、ストレージアレイの管理ポート、および iSCSI ポートと同じ IP サブネットへのネットワーク通信用に設定する必要があります。 DHCP を使用する場合(root ユーザーのみ) 1 /etc/sysconfig/network ファイルを、次のように編集します。 NETWORKING=yes HOSTNAME=mymachine.mycompany.
iSCSI 用のネットワーク設定の ガイドライン
PowerVault MD Storage ソフト ウェアのアンインストール Windows からの Dell PowerVault MD Storage ソフトウェアのアンインストール プログラムの変更または削除 機能を使って、Microsoft Windows オペレーティ ングシステム(Windows Server 2008 を除く)から Modular Disk Storage ソフトウェアをアンインストールします。 1 コントロールパネル から、プログラムの追加と削除 をダブルクリックし ます。 2 プログラムの一覧から Dell MD32xxi Storage Software を選択し ます。 3 変更と削除 をクリックします。 アンインストール完了 ウィンドウが表示されます。 4 画面の指示に従います。 5 はい を選択してシステムを再起動し、完了 をクリックします。 Windows Server 2008 GUI バージョンから Modular Disk Storage ソフト ウェアをアンインストールするには、次の手順で行います。 1 コントロールパネル から、プ
2 インストールディレクトリから次のコマンドを入力して を押し ます。 Dell MD Storage ソフトウェアのアンインストール 3 アンインストール ウィンドウで 次へ をクリックし、画面の指示に従い ます。 4 はい を選択してシステムを再起動し、完了 をクリックします。 Linux からの PowerVault MD Storage ソフト ウェアのアンインストール 1 デフォルトでは、PowerVault MD Storage Manager は /opt/dell/mdstoragemanager/Uninstall Dell MD32xxi Storage ソフトウェア ディレクトリにインストールされています。インス トール時に別のディレクトリを使用した場合は、アンインストールの手順を 開始する前にそのディレクトリに移動してください。 2 インストールディレクトリから、Dell MD Storage ソフトウェアのアン インストール ディレクトリを開きます。 3 Dell MD Storage のアンインストール ファイルを実行します。 4 アン
付録 — iSCSI の手動設定 次の項では、ストレージアレイの iSCSI を設定する詳しい手順が説明されていま す。ただし、作業を開始する前に、お使いのホストサーバー / ストレージアレイ 環境との関係で各手順をどこで行うのかを理解しておくことが重要です。 以下の表 A-1 には、iSCSI 設定の具体的な各手順とそれをどこで行うのかが示さ れています。 表 A-1.
手順 1:ストレージアレイの検出 (帯域外管理のみ) 管理ポートのデフォルト設定 デフォルトで、ストレージアレイ管理ポートは DHCP(ダイナミックホスト設定 プロトコル)に設定されています。ストレージアレイのコントローラが DHCP サーバーから IP 設定を取得できない場合、10 秒後にタイムアウトになり、デ フォルトの静的 IP アドレスに戻ります。デフォルトの IP 設定は次のとおりです。 Controller 0: IP: 192.168.128.101 Subnet Mask: 255.255.255.0 Controller 1: IP: 192.168.128.102 Subnet Mask: 255.255.255.0 メモ : デフォルトゲートウェイは設定されていません。 メモ : DHCP が使用されていない場合、管理ステーションの初期設定はストレージ アレイと同じ物理サブネットで行う必要があります。また、初期設定中に、少なく とも 1 つのネットワークアダプタをストレージアレイのデフォルト管理ポート (192.168.128.101 または 192.168.128.
ストレージアレイの手動検出 1 MDSM を起動します。 これが管理用にセットアップする最初のストレージアレイである場合は、新 規ストレージアレイの追加 ウィンドウが表示されます。 2 手動 を選択し、OK をクリックします。 3 帯域外管理を選択し、iSCSI ストレージアレイコントローラのホストサー バー名または IP アドレスを入力します。 4 追加 をクリックします。 これで帯域外管理が正常に設定されました。 検知が完了すると、確認画面が表示されます。閉じる をクリックして、画 面を閉じます。 アレイのセットアップ 1 検出が完了すると、検出された最初のストレージアレイの名前が MDSM の サマリ タブの下に表示されます。 2 新しく検出されたストレージアレイのデフォルト名は、無題 です。別の名 前が表示された場合は、名前の隣の下矢印をクリックし、ドロップダウンリ スト内の 無題 を選択します。 3 初期セットアップタスク オプションをクリックして、残りのインストール後 のタスクへのリンクを確認します。各タスクの詳細については、『オーナーズ マニュアル』を参照してください。表
手順 2:ストレージアレイの iSCSI ポートの 設定 デフォルトでは、ストレージアレイの iSCSI ポートは次のように設定されていま す(IPv4 設定)。 Controller 0, Port 0: IP: 192.168.130.101 Subnet Mask: 255.255.255.0 Port: 3260 Controller 1, Port 0: IP: 192.168.130.101 Subnet Mask: 255.255.255.0 Port: 3260 Controller 0, Port 2: IP: 192.168.132.101 Subnet Mask: 255.255.255.0 Port: 3260 Controller 0, Port 3: IP: 192.168.133.101 Subnet Mask: 255.255.255.0 Port: 3260 Controller 1, Port 0: IP: 192.168.130.101 Subnet Mask: 255.255.255.0 Port: 3260 Controller 1, Port 1: IP: 192.
• イーサネットの優先度 — このパラメータは、ネットワークアクセスの 優先度を決めるために設定します。 • TCP リスニングポート — ストレージアレイがホストサーバーの iSCSI イニシエータからの iSCSI ログインをリッスンするポート番号。 メモ : iSNS サーバー用の TCP リスニングポートは、ストレージアレイコント ローラが iSNS サーバーに接続するために使用するポート番号です。これによ り、iSNS サーバーは iSCSI ターゲットとストレージアレイのポータルを登録 することができ、その結果、ホストサーバーイニシエータがそれらを識別で きます。 • ジャンボフレーム — 最大転送単位(MTU)が 1500 バイト / フレーム よりも大きい場合、ジャンボイーサネットフレームが作成されます。こ の設定はポートごとに調整可能です。 3 すべてのポートについて ICMP PING 応答を有効にするには、ICMP PING 応答を有効にします を選択します。 4 すべての iSCSI ストレージアレイポートの設定が完了したら、OK をクリッ クします。 5 iSC
5 詳細設定 をクリックし、一般 タブで次の値を設定します。 • ローカルアダプタ — Microsoft iSCSI イニシエータ に設定する必要が あります。 • • ソース IP — 接続したいホストのソース IP アドレスです。 • データダイジェストとヘッダダイジェスト — オプションとして、トラ ブルシューティングに役立つように、送信中にデータまたはヘッダ情報 のダイジェストがコンパイルされるように指定できます。 CHAP ログオン情報 — ターゲット CHAP が設定済みの SAN にスト レージアレイを追加する場合を除いて、この時点ではこのオプションは 選択せず、CHAP 情報を入力しないでください。 6 メモ : IPSec はサポートされていません。 OK をクリックして 詳細設定 メニューを終了し、再度 OK をクリックして ターゲットポータルの追加 画面を終了します。 7 検出 タブを終了するには、OK をクリックします。 CHAP 認証を設定する場合は、この時点で複数の iSCSI ポートで検出を実行しな いでください。60 ページの「手順 4:ホストアクセス
1 デフォルトの /etc/iscsi/iscsid.conf ファイルに任意の別名を付けて保存 します。 適切なサンプルファイルをメディアの /linux/etc から /etc/iscsi/iscsid.conf にコピーします。 3 サンプルファイルの名前を iscsid.conf に変更します。 4 /etc/iscsi/iscsid.conf ファイルで以下のエントリを編集します。 2 a node.startup = manual 行を無効にします。 b node.startup = automatic 行を有効にします。これで、起動時に サービスが自動的に開始します。 c 次のタイムアウト値が 30 に設定されていることを確認します。 node.session.timeo.replacement_timeout = 30 d /etc/iscsi/iscsid.
手順 4:ホストアクセスの設定 この手順では、どのホストサーバーがストレージアレイの仮想ディスクにアクセ スするかを指定します。この手順を実行するタイミングは、次のとおりです。 • • 仮想ディスクをホストサーバーにマップする前 1 MDSM を起動します。 2 アレイ管理ウィンドウに移動し、ホストの手動定義 をクリックします。 3 ホスト名の入力 で、仮想ディスクのマッピング用のホストサーバーを入力 します。 ストレージアレイに新しいホストサーバーを接続した際に毎回 これは、必ずしも、ネットワークに対してホストサーバーの ID を示すため に使われる名前ではなく、非公式の名前でかまいません。 4 ホストポート識別子を追加する方法を選択します。 5 ホストのタイプを選択します。 6 そのホストサーバーを、他のホストサーバーと同じ仮想ディスクへのアクセ スを共有するホストサーバーグループの一部とするかどうかを決めます。ホ ストが Microsoft クラスタの一部である場合にのみ、はい を選択してくだ さい。 7 次へ をクリックします。 8 このホストをホストグループの一
相互 CHAP ターゲット CHAP に加えて、相互 CHAP もセットアップできます。後者では、ス トレージアレイと iSCSI イニシエータの両方が互いに認証します。相互 CHAP を セットアップするには、接続を確立するためにストレージアレイがホストサーバー に送信する必要がある CHAP シークレットを使用して、iSCSI イニシエータを設 定します。この双方向の認証プロセスでは、ホストサーバーとストレージアレイ の両方が、接続が許可される前に相手方の認証を受けなければならない情報を送 信します。 CHAP はオプション機能であり、iSCSI を使用するのに必須な機能ではありませ ん。ただし、CHAP 認証を設定しないと、ストレージアレイと同じ IP ネットワー クに接続されているどのホストサーバーにも、ストレージアレイへの読み書きが許 可されます。 メモ : CHAP 認証の使用時、仮想ディスクでデータ受信の準備をする前に、スト レージアレイ(MD Storate Manager を使用)とホストサーバー(iSCSI イニシ エータを使用)の両方を構成する必要があります。CHAP 認証を設定す
手順 5:ストレージアレイにおける CHAP 認証 の設定(オプション) どの種類の CHAP 認証を設定する場合も(ターゲットのみ、またはターゲットと 相互の両方)、この手順と 62 ページの「手順 5:ストレージアレイにおける CHAP 認証の設定(オプション)」を完了する必要があります。 どの種類の CHAP も設定しない場合は、これらの手順を省略して 68 ページの 「手順 7:ホストサーバーからストレージアレイへの接続」に進んでください。 メモ : 相互 CHAP 認証を設定する場合は、最初にターゲット CHAP を設定する必 要があります。 iSCSI 設定においては、ターゲットという語は常にストレージアレイを指します。 ストレージアレイのターゲット CHAP 認証の設定 1 MDSM で iSCSI タブをクリックし、ターゲット認証の変更 をクリックし ます。 表 A-4 で説明する CHAP 設定のうちいずれか 1 つを選択します。 表 A-4.
メモ : CHAP はいったん入力すると、表示して確認することができません。 シークレットはユーザー自身が確認できるところに必ずメモしておいてくだ さい。ランダムシークレットの生成を使用した場合は、後で参照できるよう にシークレットをテキストファイルにコピーペーストしてください。スト レージアレイに追加する新しいホストサーバーを認証する際に、同じ CHAP シークレットが使用されます。この CHAP シークレットを忘れた場合は、ス トレージアレイに接続されている既存のホストをすべて取り外し、本章の手 順を繰り返してホストを追加しなおす必要があります。 4 OK をクリックします。 ストレージアレイの相互 CHAP 認証の設定 イニシエータのシークレットは、ストレージアレイに接続するホストサーバーご とに一意である必要があります。また、ターゲット CHAP シークレットと同一の シークレットは使用できません。 ターゲット認証の変更 ウィンドウで、イニシエータ認証設定を変更します。設定 内容を変更するには、次の手順を実行します。 • なし — イニシエータ認証を許可しない場合は、なし を選択します。な
手順 6:ホストサーバーにおける CHAP 認証の 設定(オプション) 62 ページの「手順 5:ストレージアレイにおける CHAP 認証の設定(オプショ ン)」で CHAP 認証を設定した場合は、以下の手順を実行してください。上記の 手順で CHAP 認証を設定していない場合は、68 ページの「手順 7:ホストサー バーからストレージアレイへの接続」に進みます。 お使いの OS(Windows または Linux)に対応する手順を以下から選んでくだ さい。 Windows Server 2008 GUI バージョンを使用している場合 1 スタート → プログラム → Microsoft iSCSI イニシエータ または スター ト → すべてのプログラム → 管理ツール → iSCSI イニシエータ の順に選択 します。 2 相互 CHAP 認証を使用しない場合は、手順 4 に進みます。 3 相互 CHAP 認証を使用する場合は、一般 タブをクリックして シークレット を選択します。セキュアシークレットの入力 で、ストレージアレイ用に入 力した相互 CHAP シークレットを入力します。 4 検
8 OK をクリックします。 検出セッションのフェイルオーバーを設定する場合は、ストレージアレイの すべての iSCSI ポートを対象に手順 5 と手順 6 (本手順)を繰り返します。 フェイルオーバーを設定しない場合は、シングルホストポートの構成で十分 です。 メモ : 接続が失敗する場合は、すべての IP アドレスが正しく入力されていることを 確認します。誤った IP アドレスを入力すると、接続の問題が生じます。 Windows Server 2008 Core バージョンを使用している場合 1 iSCSI イニシエータサービスを、自動で起動するよう設定(未設定の場合) : sc ¥¥ config msiscsi start= auto 2 必要に応じて iSCSI サービスを開始:sc start msiscsi 3 相互 CHAP 認証を使用しない場合は、手順 5 に進みます。 4 ストレージアレイ用に入力した相互 CHAP シークレットを入力: iscsicli CHAPSecret < シークレット > 5 ターゲットの検出中にストレージアレイに設定し
2 ターゲットによるイニシエータの CHAP 認証に使用するユーザー名とパス ワードを設定するには、次の行を次のように編集します。 node.session.auth.username = node.session.auth.password = 3 相互 CHAP 認証を使用している場合、イニシエータによるターゲットの CHAP 認証に使用するユーザー名とパスワードを設定するには、次の行を編 集します。 node.session.auth.username_in= node.session.auth.password_in = 4 検出セッションの CHAP 認証をセットアップするには、最初に次の行から コメントを削除します。 discovery.sendtargets.auth.
node.session.auth.username_in= iqn.198405.com.dell:powervault.123456 node.session.auth.password_in = test1234567890 discovery.sendtargets.auth.authmethod = CHAP discovery.sendtargets.auth.username = iqn.200503.com.redhat01.78b1b8cad821 discovery.sendtargets.auth.password = password_1 discovery.sendtargets.auth.username = iqn.198405.com.dell:powervault.123456 discovery.sendtargets.auth.
手順 7:ホストサーバーからストレージアレイ への接続 Windows Server 2008 GUI を使用している場合 1 スタート → プログラム → Microsoft iSCSI イニシエータ または スター ト → すべてのプログラム → 管理ツール → iSCSI イニシエータ の順に選択 します。 2 ターゲット タブをクリックします。 前回のターゲット検出が成功していた場合、ストレージアレイの iqn が ターゲット の下に表示されています。 3 ログオン をクリックします。 4 システムの起動時にこの接続を自動的に回復する を選択します。 5 マルチパスの有効化 を選択します。 6 詳細 をクリックし、全般 タブで次の設定を行います。 • ローカルアダプタ — Microsoft iSCSI イニシエータ に設定する必要 があります。 • ソース IP — 接続元にしたいホストサーバーのソース IP アドレスを入 力します。 • ターゲットポータル — 接続先とするストレージアレイコントローラの iSCSI ポートを選択します。 データダイジェストとヘッダダ
メモ : マルチパス I/O の、より高いスループットを有効にするためには、ホ ストサーバーは、理想的にはホスト側の別々の NIC から、各コントローラの 両方の iSCSI ポートに接続する必要があります。各コントローラの各 iSCSI ポートに対して手順 3 ~手順 7 を繰り返します。PowerVault MD32xxi 二重 構成を使用している場合には、LUN もコントロール間で分散させる必要があ ります。 ターゲット タブの ステータス フィールドには、接続中 で表示されます。 8 OK をクリックして Microsoft iSCSI イニシエータを閉じます。 メモ : PowerVault MD32xxi はラウンドロビン負荷分散ポリシーのみをサ ポートします。 Windows Server 2008 Core バージョンを使用している場合 1 iSCSI イニシエータサービスを、自動で起動するよう設定(未設定の場合) : sc ¥¥ config msiscsi start= auto 2 必要に応じて iSCSI サービスを開始:sc start msiscs
メモ : < ユーザー名 >、< パスワード >、および < 認証タイプ > はオプショ ンのパラメータです。CHAP を使用しない場合には、アスタリスク(*)に置 き換えられます。 < マップ数 > は 0 にします。これは、マッピングの指定がなく、これ 以上のパラメータの指定は必要ないことを示します。 – * * * アスタリスク(*)は、パラメータのデフォルト値を表します。 たとえば、ログオンコマンドは次のようになります。 iscsicli PersistentLoginTarget iqn.198405.com.dell:powervault.6001372000ffe3332xx0000046 72edf2 3260 T 192.168.130.
手順 8:帯域内管理のセットアップ (オプション) ストレージアレイの管理には、帯域外管理(54 ページの「手順 1:ストレージア レイの検出 (帯域外管理のみ)」を参照)が推奨されます。帯域内管理のセット アップが必要な場合には、次の手順で行います。 (参考のためにデフォルト iSCSI ホストポートの IPv4 アドレスを示します。) Controller 0, Port 0: IP: 192.168.130.101 Controller 0, Port 1: IP: 192.168.131.101 Controller 0, Port 0: IP: 192.168.132.101 Controller 0, Port 1: IP: 192.168.133.101 Controller 1, Port 0: IP: 192.168.130.102 Controller 1, Port 1: IP: 192.168.131.102 Controller 1, Port 0: IP: 192.168.132.102 Controller 1, Port 1: IP: 192.168.133.
付録 — iSCSI の手動設定
付録 — インターネット記憶域 ネームサービス の使用 iSNS(インターネット記憶域ネームサービス)サーバー(Microsoft Windows iSCSI 環境でのみサポート)を使用すれば、イニシエータとターゲット IP アドレ ス固有のリストに従って個々のストレージアレイを手動で設定する必要がなくな ります。iSNS が環境内のすべての iSCSI デバイスの検知、管理、設定を自動的に 行います。 インストールと設定を含む iSNS の詳細については、microsoft.
付録 — インターネット記憶域ネームサービス の使用
付録 — 負荷バランス 負荷分散ポリシー マルチパスドライバは、特定の RAID コントローラモジュールを経由して仮想 ディスクへの I/O パスを選択します。マルチパスドライバは処理する新しい I/O を受信すると、仮想ディスクを所有する現在の RAID コントローラモジュール へのパスを探そうとします。仮想ディスクを所有する現在の RAID コントロー ラモジュールへのパスが見つからない場合、マルチパスドライバは仮想ディス クの所有権をセカンダリ RAID コントローラモジュールに移行します。仮想 ディスクを所有する RAID コントローラモジュールへのパスが複数存在する場 合は、負荷バランスポリシーを選択して、I/O の処理に使用するパスを決めるこ とができます。負荷バランスポリシーを設定するいくつかのオプションにより、 複数のホストインタフェースが設定されている場合の I/O パフォーマンスを最 適化することができます。 次の負荷バランスポリシーのいずれか 1 つを選択して、I/O パフォーマンスを最 適化できます。 • • • サブセット付きラウンドロビン サブセット付き最小のキューの深さ サブ
サブセット付き最小のキューの深さ サブセット付き最小のキューの深さポリシーは、最小 I/O または最小要求ポリ シーとも呼ばれています。このポリシーは、キューに入っている未処理の I/O 要 求が最も少ないデータパスへ、次の I/O 要求を送信します。このポリシーでは、 I/O 要求は単にキュー内のコマンドとなります。コマンドの種類またはコマンド に関連するブロックの数は考慮されません。 サブセット付き最小のキューの深さポリシーでは、大きいブロック要求と小さ いブロック要求が同等に扱われます。選択されるデータパスは、仮想ディスク を所有する RAID コントローラモジュールのパスグループに含まれるパスの 1 つです。 サブセット付き最小パス加重 サブセット付き最小パス加重ポリシーでは、仮想ディスクへの各データパスに加 重ファクターを割り当てます。I/O 要求は、加重値が最も低いパスを経由して、 仮想ディスクを所有する RAID コントローラモジュールへ送信されます。仮想 ディスクへの複数のデータパスの加重値が同じ場合は、加重値が同じパスの間で サブセット付きラウンドロビンのパス選択ポリシーを使用して、I/O
Windows Server 2008 ディスク管理を使って負荷バランスポリシーを変更する には、次の手順を実行します。 1 ホストのデスクトップで マイコンピュータ を右クリックして、管理 をク リックし、コンピューターの管理 ダイアログを開きます。 2 ディスクの管理 をクリックして、ホストに接続されている仮想ディスクの 一覧を表示します。 3 負荷バランスポリシーを設定する仮想ディスクを右クリックして、プロパ ティ をクリックします。 MPIO タブから、この仮想ディスクに設定する負荷バランスポリシーを選択し ます。 複数の iSCSI セッションによる帯域幅の拡大 二重構成の PowerVault MD3200i シリーズストレージアレイは、2 つの非対称 型 active/active 冗長コントローラをサポートします。各コントローラには、 iSCSI をサポートする 1 Gbps イーサネットポートが 4 つ装備されています。同 じコントローラ上の 4 つのポートの帯域幅は、統合することにより最適なパ フォーマンスを提供することができます。コントローラによって所有されている 仮想
図 C-1.
ホストから各コントローラに対して、1 つの TCP 接続によるセッション 2 つが設 定されており(各ポートに 1 つのセッション)、セッションは合計 4 つになりま す。マルチパスフェイルオーバードライバは、同じコントローラ上のポートに対 するセッションの間で I/O アクセスを均等に保ちます。各コントローラに仮想 ディスクがある二重構成では、両方のコントローラの各 iSCSI データポートを使 用してセッションを作成すると、帯域幅が拡大し、負荷バランスが実現します。 付録 — 負荷バランス 79
付録 — 負荷バランス
付録 — Linux での iSCSI サービス の停止と開始 Linux 環境で、iSCSI サービスを手動で停止するには、ストレージアレイとホスト サーバーの間の並行処理を維持するために特定の手順を実行する必要があります。 1 すべての I/O 処理を停止します。 2 関連付けられたすべてのファイルシステムをアンマウントします。次のコマ ンドを実行して、iSCSI サービスを停止します。 /etc/init.
付録 — Linux での iSCSI サービスの停止と開始