Owners Manual
プランニング:MD3600f シリーズストレージアレイの用語および 概念 45
メモ:
ディスクストライピングは優れたパフォーマンスを実現しますが、ストライ
ピングだけではデータ冗長性は提供されません。
仮想ディスク操作
仮想ディスク初期化
仮想ディスクはすべて初期化する必要があります。初期化はフォアグラウンドま
たはバックグラウンドで実行が可能です。
RAID
コントローラモジュールごとに
最大
4
つの仮想ディスクを同時に初期化することができます。
バックグラウンド初期化
ストレージアレイは、パリティを確立するために仮想ディスクが作成された時に、
ホストサーバーの仮想ディスクへの完全アクセスを可能にしながら、バックグラ
ウンド初期化を実行します。バックグラウンド初期化は、
RAID 0
の仮想ディス
ク上では実行されません。バックグラウンド初期化レートは
MDSM
によって制
御されます。バックグラウンド初期化のレートを変更するには、実行されている
バックグラウンド初期化すべてを停止する必要があります。レートの変更は、
バックグラウンド初期化が自動的に再開始される時に実施されます。
フォアグランド初期化
ストレージアレイは仮想ディスクのフォアグラウンド初期化をサポートします。
フォアグラウンド初期化中、仮想ディスクへのアクセスはすべてブロックされま
す。フォアグラウンド初期化中には、仮想ディスクの全セクターにゼロ(
0x00
)
が書き込まれます。仮想ディスクは、フォアグラウンド初期化完了後に利用可能
となります。
整合性チェック
整合性チェックは、冗長アレイ(
RAID
レベル
1
、
5
、
6
、および
10
)のデータの
正確性を検証します。例えば、パリティのあるシステムでは、ひとつの物理ディ
スクのデータを計算し、その結果をパリティ物理ディスクの内容と比較すること
で整合性をチェックします。
整合性チェックはバックグラウンド初期化と似ていますが、
それらの違いは、
バックグラウンド初期化は手動で開始または停止できませんが、整合性はそれが
可能であることです。
メモ:
少なくとも月に一度は冗長アレイで整合性チェックを行うことをお勧めしま
す。これにより、読み取り不可能なセクターを検知し、自動的に交換することが可
能になります。障害が発生した物理ディスクの再構築中に読み取り不可能なセクタ
が発見された場合、システムにデータを復元するための冗長性がないことから、深
刻な問題となります。