Users Guide
11–QLogic チーム化サービス
全般的なネ ッ ト ワー クに関する考慮事項
158 BC0054508-04 J
複数のスイッチにまたがるチーム化
SLB のチーム化は、 複数のス イ ッ チにまたがっ て設定で き ます。 ただ し、 ス イ ッ チ同士
を接続する必要があ り ます。 通有中継 と リ ン ク集約は、 複数のス イ ッ チにまたがっ て動
作で き ません。 その理由は、 これらの実装では、 チームに含まれるすべての物理アダプ
タで同じイーサネッ ト
MAC ア ド レ スを使用する必要があるためです。 SLB がリンク
ロスを検出で き るのは、 チームに含まれるポー ト 間の接続や、 直接の リ ン ク パー ト ナー
との接続に限られる と い う 点に注意する こ とが重要です。
SLB には、 スイ ッ チで生じ る
他のハー ド ウ ェ ア障害に対応する機能がな く 、 他のポー ト のリ ン ク
ロスを検出できませ
ん。
スイッチリンクのフォールトトレランス
本項の図では、 フ ォール ト ト レ ラ ンス対応のス イ ッ チ構成で どのよ う に SLB チームが
動作するかを説明し ます。 こ こ では、
SLB チームにアクテ ィ ブな 2 つの メ ンバーがある
構成で、
ping リクエストと ping 応答 メ ッ セージのマ ッ ピ ングを示 し ます。 すべての
サーバー (
Blue、 Gray、 Red)は、継続的に ping の送受信を相互に行っ ています。 こ
れらのシナリオでは、
2 つのス イ ッ チ間でのチーム化の動作を説明 し て、 相互接続リ ン
クの重要性を理解 し ます。
図
11-3 は、 2 つのスイ ッ チ間に相互接続ケーブルがない構成です。
図 11-4 では、 相互接続ケーブルがあ り ます。
図
11-5 は相互接続ケーブルがある状態でのフ ェ イルオーバーイベン ト の例です。
この図では、 ICMP エ コ ー要求 (黄色の矢印) を送信する第 2 のチームメ ンバーと、
ICMP エ コ ーの応答 メ ッ セージ (青い矢印) を受信する第 1 のチームメ ンバーを示し ま
す。 この送受信の図は、 チーム化ソ フ ト ウ ェ アの重要な特性を表 し ています。 ロー ド
バ
ランシング
アルゴ リ ズムは、 フ レームの送受信時に、 フ レームのロー ド バランスを同期
し ません。 特定の通信のフ レームが、 チーム内の異な る イ ン タ フ ェ ースで送信され、 受
信される可能性があ り ます。 これは、
QLogic がサポー ト するすべてのタ イ プのチーム
化にあてはま り ます。 し たがっ て、 同じ チーム内のポー ト に接続するスイ ッ チの間では、
相互接続リ ン ク を提供する必要があ り ます。
相互接続し ていない構成では、 Blue から Gray への ICMP 要求は、 ポー ト 82:83 から
Gray
のポー ト 5E:CA に向けて送信されますが、 Top Switch には、 この要求を送信す
る方法があ り ません。 なぜな ら、 こ の要求は、
Gray の 5E:C9 ポー ト を通過できないか
らです。
Gray が Blue に ping の送信を試行する場合に も、 同じ よ う な問題が発生 し ま
す。
ICMP 要求は、 5E:C9 から Blue の 82:82 に向けて送信されますが、 この要求が受
信されることはありません。
Top S wit ch は、 CAM テーブル内に 82:82 エン ト リを持っ
ていません。 なぜなら、
2 つのスイ ッチの間に相互接続していないからです。 ただし、
ping は Red と Blue の間、 Red と Gray の間では送受信されます。
さらにフェイルオーバー イベン ト によ っ て、 接続が切断 される場合も あ り ます。 Top
Switch
のポー ト 4 でケーブル接続の切断が生じ た と仮定 し ます。 この場合、 Gray は
ICMP
要求を Red 49:C9 に送信し ますが、 Bottom Switch は CAM テーブル内に
49:C9
のエン ト リがないので、 フ レームをその全ポート に配信しても、 49:C9 に接続す
る リ ン ク は検出で き ません。