Users Guide
設定 35
メンバー交換機能および復帰可能ホットスペア
の使い方
メンバー交換の機能は、以前委任されていたホットスペアを通常のホットスペア
に復帰させることを可能にします。仮想ディスク内のドライブに障害が発生する
と、割り当てられたホットスペア(専用またはグローバル)が委任され、仮想
ディスクが最適になるまで再構築を実行します。障害が発生したドライブが交換
され(同じスロット)、ホットスペアへの再構築が完了すると、コントローラは委
任されホットスペアから新しく挿入されたドライブへデータを自動的にのコピー
し始めます。これが完了すると、新規ドライブは仮想ディスクの一部となり、
ホットスペアは実行可能ホットスペアに戻されます。これはホットスペアが特定
のエンクロージャスロットにとどまることを可能にします。コントローラがホッ
トスペアを元に戻している間、仮想ディスクは引き続き最適状態となります。
メモ : コントローラは、障害の発生したドライブと新しいドライブが同じスロット
で交換された場合のみ、ホットスペアを自動的に元に戻します。同じスロットで交
換されなかった場合は、手動でのメンバー交換操作を使用して以前委任されたホッ
トスペアを元に戻せます。
メンバー交換機能は、別のフォールトトレランス機能、付加バランス、ダウン時
間の回避、およびユーザーへデータ提供に使用できます。負荷バランスとは、
2
つ以上のコンピュータ、ネットワークリンク、
CPU
、またはその他リソースへ作
業を振り分ける方法です。負荷バランスはリソースの使用、処理能力、または応
答時間を最大限に生かすために使用されます。コントローラでは、バランスサー
ビスはファームウェアによって実行されます。単一ではなく、複数のパスを負荷
バランスと共に使用すると、冗長性を通じて可用性を増加させます。デバイスの
別のポートに冗長パスがある場合、パスに障害が発生してもデバイスへのアクセ
スは失われません。
障害予測と自動メンバー交換
仮想ディスクのドライブに
SMART
障害予測報告がある時、メンバー交換操作が
生じる場合があります。自動メンバー交換は、仮想ディスクの一部である物理
ディスクに
SMART
エラーが発生した時点で開始されます。ターゲットドライブ
は再構築ドライブとして使用可能のホットスペアである必要があります。
SMART
エラーが発生した物理ディスクは、メンバー交換が正常に完了した場合にのみ
「障害」とマークされます。これで、アレイが劣化ステータスになることが回避さ
れます。
本来ホットスペアであった(再構築に使用された)ソースドライブが自動メン
バー交換に使用され、新しいドライブがメンバー交換操作によりターゲットドラ
イブとして追加された場合、そのホットスペアはメンバー交換操作が正常に完了
した後、ホットスペア状態に戻ります。