Administrator Guide
回避策 該当の NFS エクスポートを特定し、セキュアに設定されていることを確認します(セキュアなクライア
ントポートが必要)。
• セキュアな NFS エクスポートを維持する必要のある場合は、well-known ポート(1024 以下)からマ
ウントリクエストを発行するために、NFS クライアントのマニュアルを参照してください。
• セキュアな NFS エクスポートが必要ではない場合(たとえばネットワークがパブリックではない場
合)、エクスポートがセキュアでないことを確認してからアクセスを再試行します。
エクスポートオプションによる NFS のマウントの失敗
説明 このイベントは、NFS のマウントがエクスポートオプションのために失敗する時に発行されます。
原因 エクスポートリストはクライアントのアクセスを IP アドレス、ネットワーク、またはネットグループで
フィルタし、アクセスしているクライアントをスクリーニングします。
回避策
1. 該当の NFS エクスポートの詳細を確認します。すべての既存のオプションを戻せるように、書き留
めます。
2. NFS エクスポートに対する IP アドレス / クライアントの制限を削除し、マウントを再試行します。
マウントが正しく行われた場合、IP アドレスまたはドメインが明示的に指定されていること、また
は定義済みのネットワークやネットグループの一部であることを確認します。マウントが正しく行
われた後は、元のオプションを適宜調整します。
例えば、192.175.255.254 が 192.168.0.0/16 ではなく 192.168.0.0/12 の一部であるような、ネットワー
クのネットマスクが直感的ではない場合など、わかりにくい状況には注意してください。
ネットグループ障害による NFS マウントの失敗
説明 このイベントは、必要なネットグループ情報が取得できないためにクライアントが NFS エクスポートの
マウントに失敗した場合に発行されます。
原因 このエラーは通常、FluidFS クラスタと NIS/LDAP サーバー間の通信エラーによって発生します。ネット
ワークの問題、ディレクトリサーバーのオーバーロード、ソフトウェアの誤作動が原因となる場合もあり
ます。
回避策 問題のあるサーバーから順に、設定済みの各 NIS/LDAP サーバーに対して次の処理を繰り返します。処理
ごとに単一の NIS/LDAP のみを使用してください。
1. NIS/LDAP サーバーのログを調べて、エラーの原因がログにレポートされているか確認します。
2. ネットワークテスト:NIS/LDAP サーバーと同じサブネットにあるクライアントから、FluidFS クラス
タに ping を送信してみます。FluidFS クラスタと同じサブネットにあるクライアントから、NIS/
LDAP サーバーに ping を送信してみます。
上記のいずれかのネットワークテストでパケットの損失が認められた場合は、環境内のネットワーク
の問題を解決してください。
3. FluidFS クラスタと同じサブネットにあり、同じディレクトリサーバーを使用するように設定されて
いる Linux クライアントから、適切なコマンドを使用して NIS/LDAP サーバーにネットグループ詳細
のクエリを発行します。適切な時間内(3 秒以内)に応答が返されることを確認します。
NFS エクスポートでのネットグループの制限を削除するか、代替ディレクトリサーバーを定義すると、こ
の問題を一時的に回避することができます。ネットグループの定義に注意しながら、関連する NFS エク
スポートとそれに定義されたオプションを特定します。使用されたネットグループを記録して、問題が
解決されたときにそのネットグループを復元し、ネットグループの制限を削除できるようにしておきま
す。
NFS マウントパスが存在しない
説
明
クライアントが、NAS ボリュームに存在しないマウントパスをマウントしようとしています。
原因 このエラーは通常、次のシナリオのいずれかによって発生します。
• FluidFS クラスタが、バックアップまたはリモートレプリケーションから復元される。復元中はディ
レクトリの構造が完全ではなく、いくつかのディレクトリは存在していない可能性があります。
• 同じパス内の上位ディレクトリへのアクセス権限を持つクライアントが、別のクライアントにマウ
ントされているディレクトリを削除または変更した場合。複数のクライアントが同じデータセット
にアクセスしているときは、このシナリオを避けるために厳密な許可スキームを適用することをお勧
めします。
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