Administrator Guide
非同期レプリケーション
非同期レプリケーションは、ソースボリュームから宛先ボリュームにスナップショットを、それらが凍結されてからコピーします。
メモ: デフォルトでは、ソースボリュームのデータは宛先ボリュームの最下ティアのストレージに複製されます。このデフォル
トを変更するには、レプリケーションの設定を変更します。
非同期レプリケーションについては、次のオプションを有効にできます。
• アクティブなスナップショットの複製:同期化されたソースボリュームおよび宛先ボリュームのアクティブなスナップショット
(現在凍結されていないボリュームデータ)を維持しようとしていますが、それにはさらに多くの帯域幅が必要とされる可能性
があります。ソースボリュームに書き込まれたデータは、宛先ボリュームへの送信用としてキューに登録されます。書き込みが
送信される前にローカルの Storage Center またはサイトに障害が発生した場合、その書き込みは宛先ボリュームに送信されない
可能性があります。この機能を無効にすると、スナップショットは凍結された後に宛先にコピーされます。
• 重複排除:Storage Center 履歴の変更部分だけをコピーすることによって、スナップショットを宛先 スナップショット に転送
するために必要なデータが減少します。これには、複製されるスナップショット内で変更されたデータと、以前のデータをブロ
ックごとに比較し、異なるブロックだけを送信します。重複排除はリソースを大量に消費する場合がありますが、帯域幅の低い
WAN リンクでボリュームを復元する際に役立ちます。
同期レプリケーション
同期レプリケーションは、確実にソースボリュームと宛先ボリュームの両方が完全に同期化され、ソース Storage Center での障害発
生時に失われるデータはありません。
ソースボリュームと宛先ボリュームの同期は、確実に各書き込みがソースボリュームと宛先ボリュームの両方に正しく書き込まれて
から、サーバに応答することで実現します。書き込みはソースボリュームと宛先ボリュームの両方に書き込まれるため、書き込みパ
フォーマンスはリモート Storage Center への接続速度によって制限されます。
同期レプリケーションは、ボリュームのアクティブなスナップショット(現在凍結されていないボリュームデータ)およびすべての
スナップショットを宛先 Storage Center にコピーします。ソースボリュームと宛先ボリュームを同期する際は、IO が一時停止され、
ソースボリュームと宛先ボリュームの両方のスナップショットが作成されてから、IO が再開されることで、新しいスナップショッ
トが作成されます。
同期レプリケーションモード
同期レプリケーションモードは、宛先ボリュームが使用できない場合にソースボリュームがどのように動作するかを制御します。
同期レプリケーションモードには、次の 2 つのモードがあります。
• 高可用性モード:宛先ボリュームが使用できない場合(またはレイテンシが高すぎる場合)にソースボリュームへの IO 要求を受
け入れて、サービスが中断されないようにします。ただし、ソースボリュームへの書き込みが受け入れられると、宛先ボリュー
ムのデータは古くなります。
• 高整合性モード:宛先ボリュームが使用できない場合にソースボリュームへの IO 要求を阻止し、各ボリュームが同じになるよう
にします。ただし、この間にソースボリュームを変更することはできません。変更を行うと、動作が中断することがあります。
宛先ボリュームがオンラインに戻ると、両方のモードは、ソースボリュームからスナップショットおよびアクティブなスナップショ
ットのデータ転送を再開します。
同期レプリケーションの重複解除
重複排除により、スナップショット履歴の変更部分だけをコピーすることによって、スナップショットを宛先 Storage Center に転
送するために必要なデータが減少します。これには、複製されるスナップショット内で変更されたデータと、以前のデータをブロッ
クごとに比較し、異なるブロックだけを送信します。重複排除はリソースを大量に消費する場合がありますが、帯域幅の低い WAN
リンクでボリュームを復元する際に役立ちます。
メモ: レプリケーション重複排除を有効にすると、Storage Center はセカンダリの「Delta」ボリュームを作成します。このセカ
ンダリ ボリュームは、ボリューム全体のメモリー使用量を追加するため、導入可能な設定可能ボリューム容量が削減されます。
追加のボリューム メモリー使用量は、Storage Center のリリース ノートに記載されているシステム全体の拡張性のガイドライ
ンに影響します。
複製要件
ある Storage Center から別の Storage Center にボリュームを複製するには、次の表に記載されている要件を満たす必要があります。
要件 説明
Storage Center ライセンス ソースおよび宛先 Storage Center に Remote Instant Replay(スナップショット)がラ
イセンスされている必要があります。
486 Storage Center レプリケーションと Live Volume