Administrator Guide
ネットワーク接続 - 各テナントは排他的 IP アドレス(仮想 IP)を使用します。テナントの VIP にアクセスできるユーザーのみが、
そのテナントの NFS エクスポート、SMB 共有などを参照できます。
認証およびユーザーのリポジトリ - 各テナントは独自の認証およびユーザーのリポジトリを使用します。各テナントは次の設定を
定義して使用できます。
• DNS 設定 - デフォルトのテナントの DNS 設定は、クラスタサービス(NTP など)の役割を果たします。
• Active Directory - 各テナントは異なる Active Directory に参加できます。(Active Directory の別のテナントコンピュータを使用し
て)2 つのテナントが同じ Active Directory に参加することもできます。
• LDAP または NIS
• ローカルユーザーとグループ
• ユーザーマッピング
別のテナントに同じ名前を再使用する - マルチテナンシーは同じ SMB 共有名および同じローカルユーザー名またはグループ名の使
用をサポートします。
ボリュームレプリケーション - 管理者は、どのテナントボリュームレプリケーションが許可されるかを定義できます。
テナントの管理 - テナント管理者と呼ばれる FluidFS v6 と呼ばれる新しいタイプの管理者が追加されました。テナント管理者は次
のことができます:
• すべての一般的なクラスタ設定の参照(アップデートはできません)
• テナントに属するすべての NAS ボリュームを含むテナントアクセスが許可されているテナントの管理
• クラスタ全体に関連する E メールイベントおよび電源切断イベントなどのテナント管理者アクセスが許可されているテナント
に関連する E メールイベントの受信
既存の機能によるマルチテナンシーの使用
マルチテナンシーが次の既存の FluidFS の機能と相互運用されます。
アンチウイルス - SMB 共有はそれらのテナントに隔離されます。共有でアンチウイルスが有効な場合は、クラスタ全体のレベルで
定義されているウィルススキャナを利用します。
ファイルアクセス通知 - ファイルアクセス通知は FluidFS のクラスタ全体のレベルで設定します。マルチテナンシーを使用中の場
合は、1 つのテナントのみが外部の監査サーバ機能を利用できます。異なるテナント間でのファイルアクセス通知を区切るには、複
数の FluidFS クラスタが必要です。また、ファイルアクセス通知のテナント間で区切られる SACL 監査を使用できます。
NDMP バックアップ - マルチテナンシーにかかわらず、任意の VIP(または物理コントローラ IP)を使用して任意のボリュームを
バックアップできます。異なるテナント間の NDMP を区切るには、複数の FluidFS は必要です。
レプリケーションおよび災害復旧 - クラスタ管理者には、ソースシステムのテナントとリモートシステムのテナント間にパートナー
関係を作成する機能があります。
マルチテナンシーを有効にする
システム管理者は Dell Storage Manager または CLI を使用したマルチテナンシーを有効にすることができます。マルチテナンシー
が有効の場合、システム管理者はテナントの内容を参照したり、制御したりできなくなります。テナントの内容はそのテナント管
理者のみが管理できます。
手順
1. ストレージ ビューで、FluidFS クラスタを選択します。
2. 概要 パネルの FluidFS クラスタのステータスセクションで FluidFS クラスタ設定の編集 をクリックします。
FluidFS クラスタ設定の編集 ダイアログボックスが表示されます。
3. マルチテナンシーの有効化 チェックボックスをオンにします。
4. OK をクリックします。
マルチテナンシーの無効化
テナント管理者は Dell Storage Manager または CLI を使用してマルチテナンシーを無効にすることができます。
前提条件
デフォルトのテナントが存在する場合にのみマルチテナンシーを無効にすることができます。つまり、マルチテナンシーを無効に
するには、デフォルトのテナントを除くすべてのテナントを削除する必要があります。テナントはそのテナント上のすべての NAS
ボリュームが削除された場合にのみ削除できます。NAS ボリュームはすべての SMB 共有と NFS エクスポートをボリュームから削
除した場合にのみ削除できます。
380 FluidFS 管理