Administrator Guide

● 冗長性の向上：コントローラではなくポートを個別にフェールオーバーできます。
● Simplified iSCSI configuration（iSCSI 構成の簡素化）： 各障害ドメインには、ドメイン内における iSCSI ポートの検出を調整
する iSCSI 制御ポートがあります。サーバーが iSCSI ポート IP アドレスをターゲットにする場合、制御ポートが障害ドメイン内の
すべてのポートを自動的に検出します。
ALUA ポートモード
非対称論理ユニットアクセス（ALUA）は、SAS フロントエンド接続のポートおよびコントローラに冗長性を提供します。
SAS フロントエンドを使用してサーバにマップされているボリュームには、ポートおよびコントローラの冗長性もあります。SAS を
通じてマップされたボリュームは、両方のコントローラにマップされます。ボリュームマッピングは 1 台目のコントローラ上でアク
ティブとなり最適化され、もう一方のコントローラ上ではスタンバイになります。アクティブなコントローラ上でポートやコント
ローラに障害が発生した場合は、もう一方のコントローラへのパスがアクティブとなり最適化されます。1 台目のコントローラのマ
ッピングはスタンバイに切り替わります。ポートまたはコントローラが回復すると、1 台目のコントローラへのマッピングがアクテ
ィブとなり最適化され、2 台目のコントローラへのマッピングはスタンバイの状態に戻ります。
レガシーモード
レガシーモードは、複数のプライマリポートおよび予約ポートを各 Fibre Channel または Ethernet スイッチに接続することによって、
デュアルコントローラの Storage Center にコントローラ冗長性を提供します。
メモ: SCv2000 または SCv3000 シリーズ ストレージ システムでは、レガシー モードは使用できません。
レガシー モードでは、コントローラ上の各プライマリ ポートがもう一方のコントローラ上の対応する予約ポートと組み合わされま
す。通常の状況では、プライマリ ポートが IO を処理し、予約ポートはスタンバイ モードになります。コントローラが故障した場
合、プライマリ ポートはもう一方のコントローラ上の対応する予約ポートにフェール オーバーします。このアプローチにより、コン
トローラの 1 つが故障してもスイッチに接続されているサーバーが接続を失わないようにすることができます。最適なパフォーマ
ンスを得るには、プライマリ ポートが両方のコントローラで均等に配分されている必要があります。可能な場合は、別のコントロ
ーラの IO カードへのフロントエンド接続を行うことで、冗長性を向上させる必要があります。
フォールトドメインとポートについて
フォールトドメインは、Fibre Channel ファブリックや Ethernet ネットワークなどの同じトランスポートメディアに接続されたフロ
ントエンドポートをグループ化します。同じフォールトドメインに属するポートは同じ接続性を持っているため、相互にフェール
オーバーすることができます。
フロントエンドポートは、コントローラの再起動またはポート障害が発生したときに、許可されたポートの移動を識別するフォール
トドメインに分類されます。障害モードおよびポートの動作は、Storage Center がレガシーモード、ALUA ポートモード、または仮想
ポートモードのどれに設定されているかによって異なります。
SCv2000 シリーズ ストレージ システムのフォールト ドメイン
Storage Center は、SCv2000 シリーズ上のすべてのフォールト ドメインの作成および変更を処理します。
ハードウェア構成に応じて、SCv2000 シリーズストレージ システムでは、次のフォールト ドメインが自動的に作成されます。
● Fibre Channel HBA を搭載した SCv2000 シリーズ ストレージ システムの場合、Fibre Channel ポートに 2 つのフォールト ドメイン
が作成されます。
● iSCSI HBA を搭載した SCv2000 シリーズ ストレージ システムの場合、iSCSI ポートに 2 つのフォールト ドメインが作成されま
す。
● SAS HBA を搭載した SCv2000 シリーズ ストレージ システムの場合、SAS ポートに 4 つのフォールト ドメインが作成されます。
● フォールトドメインは、Flex/Embedded イーサネットポートに対して自動的に作成されます。
メモ: SCv2000 シリーズ ストレージ システムには、フロントエンドの追加フォールト ドメインは作成できません。また、
SCv2000 シリーズ ストレージ システムでは、既存のフォールト ドメインの変更または削除はできません。
SCv3000 シリーズストレージシステムのフォールトドメイン
Storage Center は、SCv3000 シリーズストレージシステム上のすべてのフォールトドメインの作成および変更を処理します。
ハードウェア構成に応じて、SCv3000 シリーズストレージシステムでは、次のフォールトドメインが自動的に作成されます。
162 Storage Center のメンテナンス