Administrator Guide
Storage Center の概要
ストレージ仮想化の動作の仕組み
Storage Center では、データの小さなチャンク(ページ)を保持するストレージタイプと呼ばれるストレージのプールにディスクを
グループ化してストレージを仮想化します。ボリュームを定義し、サーバにマッピングすることにより、ブロックレベルのストレー
ジが使用目的で割り当てられます。ボリュームに関連付けられているストレージタイプとストレージプロファイルによって、ボリ
ュームがストレージをどのように使用するかが決定されます。
Storage Center では、次の機能が組み合わされて、仮想化ストレージが提供されます。
• ディスク管理 – ディスクをディスクフォルダにソートし、ディスクタイプに基づいてストレージタイプを割り当てます。
• ボリューム – 使用するストレージを割り当てます。
• ストレージタイプ – ディスクフォルダのデータページサイズおよび冗長性レベルを定義します。
• Data Progression – ティアとドライブタイプ間、および同じティア内の複数の RAID レベル間でページを移動します。
• ストレージプロファイル:Data Progression によってティア間でどのようにページを移動するかを定義します。
Storage Center ハードウェアコンポーネント
Storage Center は 1 つまたは 2 つの コントローラ、スイッチ、および 1 つまたは複数のディスクエンクロージャから構成されます。
コントローラ
Storage Center コントローラは、Storage Center オペレーティングシステムおよび RAID ストレージ管理に一元的な処理機能を提供
します。Storage Center は通常、ペアのコントローラで構成されます。デュアルコントローラの Storage Center 構成では、2 台のコ
ントローラのモデルが同じである必要があります。
コントローラ 内の I/O カードにより、ストレージを使用するディスクエンクロージャおよびサーバと通信することができます。コン
トローラには、次の 2 タイプの I/O ポートがあります。
• フロントエンドポート - ホスト、サーバ、またはネットワークアタッチストレージ(NAS)アプライアンスは、1 台または複数の
ネットワークスイッチ経由でコントローラ Fibre Channel I/O カード、FCoE I/O カード、または iSCSI I/O に接続することによっ
て、ストレージにアクセスします。一部のストレージシステムには、フロントエンドポートとして指定された SAS ポートが含ま
れているため、サーバに直接接続することができます。フロントエンド接続用のポートはコントローラの背面にありますが、フ
ロントエンドポートとして設定されています。
• バックエンドポート - バックエンドストレージを提供する物理ドライブを格納するエンクロージャは、コントローラに直接接続
します。Fiber Channel と SAS トランスポートは、バックエンドポートとして指定されているポートでサポートされます。バック
エンドポートは、コントローラとドライブエンクロージャ間のプライベートネットワーク内にあります。
スイッチ
スイッチにより、サーバへの堅牢な接続が提供され、複数のコントローラと冗長トランスポートパスを使用できるようになります。
コントローラの I/O カード、スイッチ、およびサーバ間をケーブル接続することは、フロントエンド接続と呼ばれます。
エンクロージャ
エンクロージャは、ストレージを提供するドライブを収納し、制御します。エンクロージャは、コントローラ I/O カードに直接接続
されます。これらの接続は、バックエンド接続と呼ばれます。
Fiber Channel Switched Bunch of Disks(SBOD)および Serial Advanced Technology Attachment(SATA)のエンクロージャは、既存
の Storage Center およびコントローラの移行に対してのみサポートされます。
ディスクの管理
Storage Center は、物理的なディスクと仮想ディスクプール内のデータ移動の両方を管理します。ディスクは物理的、論理的、およ
び仮想的に整理されます。
3
Storage Center の概要 37