Dell Wyse Management Suite バージョン 1.
メモ、注意、警告 メモ: 製品を使いやすくするための重要な情報を説明しています。 注意: ハードウェアの損傷やデータの損失の可能性を示し、その問題を回避するための方法を説明しています。 警告: 物的損害、けが、または死亡の原因となる可能性があることを示しています。 © 2018 年 Dell Inc. またはその子会社。無断転載を禁じます。Dell、EMC、およびその他の商標は、Dell Inc. またはその子会社の商標です。その他の商標は、それぞ れの所有者の商標である場合があります。 2018 - 09 Rev.
目次 1 はじめに...........................................................................................................................................................4 高可用性の概要................................................................................................................................................................. 4 2 高可用性アーキテクチャ....................................................................................................................................5 高可用性のシステム要件.................
1 はじめに Wyse Management Suite バージョン 1.3 は、Dell Wyse Thin Client を設定、監視、および最適化できる次世代の管理ソリューションです。これは、パ フォーマンスの向上した高可用性セットアップでのシンクライアントの導入と管理に役立ちます。 クラウドやオンプレミスでの導入、モバイルアプリケーションによる場所を問わない管理、BIOS 設定やポートロックダウンなどのセキュリティの向上など、最新 機能オプションを備えています。その他にも、デバイスの検出 / 登録、資産 / インベントリ管理、設定管理、オペレーティングシステム / アプリケーションの 導入、リアルタイムコマンド、監視、アラート、レポート、エンドポイントのトラブルシューティングなどの機能があります。 Wyse Management Suite バージョン 1.
2 高可用性アーキテクチャ Wyse Management Suite のアーキテクチャは、フェールオーバークラスタを有効にした Windows Server 2012 で構成されています。Windows クラスタに は 1 台のメインコンピュータが含まれており、これは他のアプリケーションをサポートすると同時に、冗長性を確保することでダウンタイムを最小化します。こ れは、Tomcat、Memcache、MQTT サービスでの、アプリケーションのフェールオーバーに使用されます。MongoDB データベースクラスタは、プライマリデー タベースでの障害発生時におけるセカンダリデータベースへの引き継ぎを支援するようにされています。MySQL InnoDB データベースクラスタには、データ ベースのクラスタリング機構が組み込まれており、プライマリの読み取り / 書き込みデータベースでの処理が失敗した場合は、セカンダリデータベースに引き 継がれます。HA プロキシを装備した Linux サーバは一種の負荷バランサであり、EMSDK(Teradici)サーバ用の高可用性サーバとして機能します。ロ ーカルリポジトリは、アプリ
Wyse Management Suite バージョン 1.3 の高可用性を設定するためのハードウェアおよびソフトウェアの要件は、次のとおりです。 表 1.
3 Windows Server 2012 での高可用性 フェールオーバークラスタとは、クラスタ化された役割の可用性と拡張性を向上する独立したシステムの一群です。この機能は、ハードウェアまたは仮想マ シン上にあるクラスタ群での複数ワークロードの実行をサポートします。 フェールオーバークラスタは、クラスタ化された役割の可用性と拡張性を向上する独立したシステムの一群です。クラスタ化されたサーバ群は、複数のノー ドを 1 つのノードに対して相互にネットワーク接続したものです。1 つまたは複数のクラスタノードで障害が発生した場合は、他のノードがアクティブになるこ とで、ネットワークにあるシステムのフェールオーバーを防止します。クラスタのセットアップ中にはクラスタ化された役割が作成され、これらがモニタすること で、クラスタ化されたネットワーク中でのシステム群の動作が検証されます。いずれかのシステムが動作を停止した場合、それらの再起動または別ノードへ の移動が行われます。 Windows Server 2012 で高可用性を確保するためのフェールオーバークラスタネットワークには、ノード 1 とノード 2 の 2 つのノー
クラスタ化された役割を作成するには、次の手順を実行します。 1 Microsoft Windows Server 2012 で スタート メニューを右クリックし、サーバマネージャー を選択して、サーバマネージャーのダッシュボードを起動 します。 2 フェールオーバークラスタマネージャー をクリックしてクラスタマネージャーを起動します。 3 役割 を右クリックして 役割の構成 を選択し、高可用性ウィザード 画面を表示します。 図 3. 高可用性ウィザード 4 汎用サービス を選択してから 次へ をクリックし、サービスの選択 画面を表示します。 図 4. サービスの選択 5 Dell WMS: Tomcat Service を選択し、次へ をクリックします。 メモ: Wyse Management Suite バージョン 1.3 の関連サービスをクラスタに追加できるのは、Wyse Management Suite バージョン 1.
6 名前 フィールドにネットワークの名前を入力して、次へ をクリックします。確認 画面が表示され、サーバのネットワーク名と IP アドレスの詳細が示さ れます。 図 5.
4 Windows Server 2012 での高可用性の実現 Windows Server 2012 で高可用性を実現する手順は、次のとおりです。 1 Windows Server 2012 にフェールオーバークラスタ機能を追加します - 「Windows Server 2012 でのフェールオーバークラスタ機能の追加」を参照 してください。 2 ファイル共有を作成します - 「ファイル共有監視の作成」を参照してください。 3 クラスタクォーラムを設定します - 「クラスタクォーラムの設定」を参照してください。 4 クラスタ化された役割を作成します - 「クラスタ役割の作成」を参照してください。 Windows Server 2012 でのフェールオーバークラスタ機能 の追加 Windows Server 2012 でフェールオーバークラスタリング機能を追加するには、次の手順を実行します。 1 Microsoft Windows Server 2012 で スタート をクリックして スタート 画面を開き、サーバマネージャー をクリックして サーバマネージャー ダッシュ ボードを起動します。
図 6.
図 7.
図 8.
図 9.
図 10.
図 11.
8 作成 をクリックしてファイル共有を作成すると 結果の表示 画面が表示されますが、そのステータスが 完了 となっていれば、ファイル共有監視がエラ ーなしで作成されたことを意味します。 9 閉じる をクリックして終了します。 クラスタクォーラムの設定 クラスタ構成データベースは、クォーラムとも呼ばれるもので、ここにはクラスタセットアップの任意の時点でアクティブにされている必要があるサーバの詳細が 含まれています。 クラスタクォーラムを設定するには、次の手順を実行します。 1 Microsoft Windows Server 2012 で スタート をクリックして スタート 画面を開き、サーバマネージャー をクリックしてサーバマネージャーダッシュボ ードを起動します。 2 サーバマネージャー アイコンをクリックしてサーバマネージャーにアクセスしてから、フェールオーバークラスタマネージャー をクリックしてクラスタマネージ ャーを起動します。 3 クラスタノードを右クリックして、その他のアクションクラスタクォーラム設定の構成 に移動して クラスタクォーラム構成ウィザード 画面を表示しま す。 4
図 13. 投票設定の選択 6 次へ をクリックします。クォーラム監視の選択 画面で ファイル共有監視を構成する を選択します。 7 次へ をクリックして、ファイル共有監視を構成する 画面で ファイル共有パス フィールドに共有パスを入力します。 図 14.
図 15.
図 16. 高可用性ウィザード 4 汎用サービス を選択してから 次へ をクリックし、サービスの選択 画面を表示します。 図 17. サービスの選択 5 Dell WMS: Tomcat Service を選択し、次へ をクリックします。 メモ: Wyse Management Suite バージョン 1.3 の関連サービスをクラスタに追加できるのは、Wyse Management Suite バージョン 1.
図 18.
5 MySQL InnoDB での高可用性の実現 次の手順では、MySQL InnoDB での高可用性を実現する方法について説明しています。 1 MySQL InnoDB サーバインスタンスを確認します - 「MySQL InnoDB クラスタの作成」を参照してください。 2 MySQL InnoDB にサーバまたはノードを追加します - 「サーバまたはノードの MySQL InnoDB クラスタへの追加」を参照してください。 3 MySQL ルーターを作成します - 「MySQL ルーターの作成」を参照してください。 MySQL InnoDB での高可用性 MySQL InnoDB クラスタは、MySQL 用の完全な高可用性ソリューションを提供します。クライアントアプリケーションは、MySQL ルーターを使用して、プ ライマリノードに接続されます。プライマリノードでの障害発生時には、セカンダリノードが自動的にプライマリノードの役割を担うように昇格し、MySQL ル ーターは新しいプライマリノードに向けてリクエストをルーティングします。 MySQL InnoDB クラスタのコンポーネントは、次のと
図 19. MySQL コマンドプロンプト • • • 3 つのクラスタノードで MySQL InnoDB が作成されていることを確認するには、コマンドプロンプトで次のコマンドを実行します。 mysql-js> dba.checkInstanceConfiguration('root@IPAddress1:3306') mysql-js> dba.checkInstanceConfiguration('root@IPAddress2:3306') mysql-js> dba.
図 21. 確認画面 MySQL InnoDB クラスタへのサーバインスタンスの追加 MySQL InnoDB クラスタには、プライマリまたはセカンダリとしてサーバインスタンスを追加する必要があります。 MySQL InnoDB クラスタにサーバインスタンスを追加するには、次の手順を実行します。 1 コマンドプロンプトから DB Admin ユーザーとしてログインします。 2 次のコマンドを実行して、サーバインスタンスを MySQL InnoDB クラスタに追加します。 cluster.addInstance('root@IPAddress2:3306') cluster.addInstance('root@IPAddress3:3306') メモ: ここでの IP アドレスとポート番号は単なる例であり、各自の作業する場所で使われるシステムごとに異なります。 3 次のコマンドを実行して、サーバインスタンスのステータスを確認します。 cluster.
図 22. クラスタのステータス MySQL ルーターの設定 Wyse Management Suite と MySQL InnoDB の間の通信ネットワークは MySQL ルーターによって確立されます。 MySQL ルーターをインストールするには、次の手順を実行します。 1 MySQL ルーターをインストールする Windows Server 2012 にログインします。詳細については、「MySQL ルーターのインストール」を参照してくださ い。 2 製品と機能の選択 画面から MySQL ルーター を選択し、インストール完了 画面が表示されるまで 次へ をクリックします。 3 \ProgramData\MySQL\MySQL Router ディレクトリに移動して mysqlrouter.
図 23. ブートストラップサーバアドレス MySQL InnoDB サーバでのデータベースとユーザーの作成 MySQL InnoDB サーバでのデータベースとユーザーアカウントの作成には管理者権限が必要です。 MySQL InnoDB サーバでデータベースを作成するには、次の SQL コマンドを実行します。 Create Database stratus DEFAULT CHARACTER SET utf8 DEFAULT COLLATE utf8_unicode_ci; CREATE USER 'STRATUS'@'LOCALHOST'; CREATE USER 'STRATUS'@'IP ADDRESS'; SET PASSWORD FOR 'STRATUS'@'LOCALHOST' = PASSWORD ; SET PASSWORD FOR 'STRATUS'@ = PASSWORD ; GRANT ALL PRIVILEGES ON *.
6 MongoDB での高可用性の実現 次の手順では、MongoDB で高可用性を実現する方法について説明しています。 1 MongoDB のインストール - 「MongoDB のインストール」を参照してください。 2 レプリカサーバの作成 - 「レプリカサーバの作成」を参照してください。 3 Stratus ユーザーの作成 - 「Stratus ユーザーアカウントの作成」を参照してください。 4 Root ユーザーの作成 - 「MongoDB 用の root ユーザーの作成」を参照してください。 5 MongoDB 設定ファイルの編集 - 「MongoDB 設定ファイルの編集」を参照してください。 MongoDB のインストール すべての 3 つのノードに MongoDB をインストールするには、次の手順を実行します。 メモ: MongoDB のインストールの詳細については、「MongoDB のインストール」を参照してください。 1 MongoDB インストールファイルをシステムにコピーします。 2 Drive C 以外のセカンダリドライブに 2 つのフォルダ Data\log と
図 25. mongod.cfg ファイル 4 テキストエディタで mongod.cfg ファイルを開き、次のエントリを追加します。 a b c 5 SystemLog:destination: file path: c:\data\log\mongod.log Storage: dbpath: c:\data\db ファイルを保存します。 6 MongoDB サーバにログインします。 7 次のコマンドを実行して MongoDB サービスを開始します。 a b C:\MongoDB\bin>.\mongod.exe --config c:\Mongodb\mongod.cfg --install C:\MongoDB\bin>net start mongodb メッセージ MongoDB サービスを開始中です が表示されます。 8 作業ディレクトリを \MongoDB\bin に変更します。 9 コマンドプロンプトで Mongo.
{ role: "dbOwner", db: "DBUser" } ] }) MongoDB 用の DBadmin ユーザーの作成 前のセクションで作成したユーザーアカウントを使用して MongoDB にログインします。DBadmin ユーザーが、管理権限付きで作成されます。 DBadmin ユーザーを作成するには、次のコマンドを実行します。 mongo -uDBUser -pPassword admin use admin db.createUser( { user: "DBadmin", pwd: , roles: [ { role: "DBadmin", db: "admin" } ] }) mongod.cfg ファイルの編集 MongoDB データベースのセキュリティを有効にするには mongod.cfg ファイルを編集する必要があります。 1 すでに作成済みの MongoDB に root ユーザーとしてログインし、次のコマンドを実行します。 mongo -uroot -pAdmin#123 admin 2 \data\bin\mongod.
1 すでに作成済みの MongoDB に root ユーザーとしてログインし、次のコマンドを実行します。 mongo -uroot -pAdmin#123 admin 2 \data\bin\mongod.cfg ディレクトリに移動し、テキストエディタで mongod.cfg ファイルを開きます。 3 mongod.cfg ファイルに次の 3 行を追加します。 keyFile: c:\data\log\mongod.key.txt replication: replSetName: wms 図 27. セキュリティの有効化 4 mongod.key.txt ファイルを作成し、3 つのサーバすべてにコピーします。 図 28. mongoal キーファイルのコピー 5 ファイルのコピー後、次のコマンドを実行して mongod サービスを停止します。 net stop mongodb 6 DBadmin ユーザーを使用してログインしている MongoDB クラスタのプライマリノードでレプリケーションを開始してから、次のコマンドを実行します。 rs.
rs.status(); 図 29. レプリケーションのステータス 8 mongod サービスを開始して、セカンダリノードを MongoDB クラスタ中の 2 番目と 3 番目のノードに追加します。 rs.add("IPAddress2:27017") rs.add("IPAddress3:27017") メモ: ポート番号は、ネットワークとシステムに応じて異なります。 9 MongoDB クラスタ内のノードを追加後、次のコマンドをプライマリとセカンダリのノードに実行して、レプリケーションのステータスを確認します。 rs.
図 30. プライマリサーバのステータス 図 31.
7 Teradici デバイスでの高可用性の実現 Wyse Management Suite は、Ubuntu サーバ 16.04.
メモ: シームレスなフェールオーバーを実行させるには、クライアント容量の合計を上回るバックエンドサーバを管理者が追加する必要が あります。 5 CTRL+O を押して、haproxy.cfg ファイルに変更を保存します。 次のテキストは、サンプルの HAProxy 設定ファイルです。 global log /dev/log local0 log /dev/log local1 notice chroot /var/lib/haproxy daemon #maxconn is maximum allowed connections maxconn 60000 defaults log global mode tcp timeout connect 5000ms timeout client 50000ms timeout server 50000ms errorfile 400 /etc/haproxy/errors/400.http errorfile 403 /etc/haproxy/errors/403.http errorfile 408 /etc/haproxy/errors/408.
Wyse Management Suite サーバのインストール Wyse Management Suite サーバをインストールする前に、次のコンポーネントが設定されていることを確認します。 • 2 つのノード上での Windows フェールオーバークラスタ • レプリカセットで実行中の MongoDB サーバ • 実行中の MySQL InnoDB クラスタセットアップ • 2 つのノードにインストールされた MySQL ルーター Wyse Management Suite サーバをインストールするには、次の手順を実行します。 1 Wyse Management Suite v1.
8 Wyse Management Suite の Windows Server 2012 へのインストール プライベートクラウドに Wyse Management Suite をインストールするには、次の操作を行います。 1 インストーラパッケージをダブルクリックします。 2 ようこそ 画面のライセンス契約を読み、次へ をクリックします。 3 インストールする セットアップタイプ を選択して、次へ をクリックします。利用できるオプションは次のとおりです。 4 • 通常:必要なユーザー操作は最低限であり、組み込みデータベースをインストールします。 • カスタム:最大限のユーザー操作を必要する上級ユーザー向けです。 セットアップタイプ で カスタム を選択して、次へ をクリックします。 Mongo データベースサーバ ページが表示されます。 5 外部 Mongo DB オプションを選択します。ユーザー名、パスワード、データベースサーバの詳細情報、ポートの詳細情報を入力して、次へ をクリッ クします。 メモ: ポート フィールドにはデフォルトのポートが入力されますが、この値は変更できます
9 インストール後のチェック Wyse Management Suite バージョン 1.3 での高可用性を確認するには、次の手順を実行します。 • Wyse Management Suite 管理ポータルを起動し、ウェブインタフェースを使用してログインができるかを確認します。 • MongoDB 用の \Dell\WMS\Tomcat-8\webapps\ccm-web\WEB-INF\classes フォルダ中で、Tomcat サーバにある bootstrap.properties ファ イルを次のように編集します。 mongodb.seedList = MongoDBServer1_IP:27017, MongoDBServer2_IP:27017, MongoDBServer3_IP:27017 図 32.
メモ: serversInCluster テーブル中にレコードが 1 つだけあることを確認し、複数のレコードがある場合は余分なレコードを削除します。 3 Update queuelock set IpInLock = ‘’; 38 インストール後のチェック
10 トラブルシューティング このセクションでは、クラスタのセットアップに関する Wyse Management Suite バージョン 1.3 のトラブルシューティング情報について説明します。 • 問題:サーバインストール関係の問題をチェックするために必要な Wyse Management Suite のログファイルの位置が不明です。 回避策:ログファイルは %temp% WMSInstall.log フォルダにあります。 • 問題:アプリケーション関係の問題をチェックするために必要な Tomcat サービスに関するログファイルの位置が不明です。 回避策:ログファイルは \Program Files\DELL\WMS\Tomcat-8\stratus.log フォルダにあります。 • 問題:クラスタ内のいずれかのサーバまたはノードが動作を停止しましたが、それは MySQL InnoDB クラスタの一部ではありません。 回避策:コマンドプロンプトで以下の手順を実行します。 var cluster = dba.