HPDM Deployment Guide HP Device Manager 4.7 SP3
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HPDM Server環境の冗長化を実装する際、考慮すべき重要な項目がいくつかあります。
• すべてのデータ センターから利用できるデータベース ソリューションを選択してください。HPDMは幅広い種
類のデータベースと相互運用でき、高可用性を実現するよう設定できます。
• 両方のデータ センターが同じユーザー レベルにアクセスできることを確認してください。このアクセス設定
は、Active Directoryのレプリケーションを通して行えます。HPDMは、ユーザー レベルの権限を使用してファイ
ル サービス レイヤーと通信します。また、HPDMはActive Directoryのユーザーおよびグループを使用して、様々
な管理タスクに特権アクセス コントロールを提供します。
• 複数のVM間でHPDMトラフィックの負荷を分散させないようにしてください。HPDMは、同じデバイスにサービ
スを提供する、または同じデータベース テーブルを利用する複数のサーバーを連動させて動作するようには設
計されていません。インストール環境内でHPDMの拡張性が限界に達した場合、場所に基づいてトラフィック
を分割し、そのトラフィックを利用可能なデータ センターを通してルーティングすることを検討してください。
Local Traffic Manager
HPDMリソースの可用性を監視するには、HPDMを仮想サーバー リソースとして追加し、各データ センターのLocal
Traffic Manager内で管理します。データ センターごとに各Local Traffic Managerを同じように設定してください。
HPDM GatewayからHPDM Serverへの受信トラフィックはTCPポート40005で来ます。HPDM Gatewayへの送信トラ
フィックはTCPポート40003となります。
管理コンソールからHPDM Serverへの着信接続では、TCPポート1099および40002を使用します。
Global Traffic Manager
クライアント ネットワークに対しては、HPDMのインスタンスは1つのみです。冗長化を実装する場合、クライア
ント ネットワークに対してはHPDMインスタンスが1つのみのままとなることを確認してください。
このGlobal Traffic Managerの例では、既知のDNSエントリーを使用しています。このアドレスは、利用可能かどう
かに基づき、適切な仮想HPDM Serverにルーティングされます。Global Traffic Managerは、仮想サーバーのリソース
を管理している各Local Traffic Managerに利用可否に関する情報を求めます。
この例では、1つの仮想リソース プール(Local Traffic Manager)がプライマリHPDMリソースとして指定されてい
ます。プライマリのLocal Traffic Managerが利用できなくなった場合、その他のLocal Traffic Managerがフェイルオー
バー ソースとして使用されます。
まとめ
この付録では、F5ネットワークスのBIG-IPインフラストラクチャを使用してデータ センターを冗長化することで、
HPDMに対する追加の耐障害性および障害復旧サポートを実現できるという、シンプルなシナリオを説明しました。
この例では、その他すべての環境、お客様によるBIG-IPの実装、および同様のソフトウェアで定義するネット
ワーク インフラストラクチャを考慮していませんが、HPDMで冗長化を実装する際の基本的な要件は示されてい
ます。