Windows 10 IoT 2019 LTSC Enterprise-Administrator Guide
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ユニファイド ライト フィルター(UWF)
重要:お使いの Thin Client に[HP Write Manager]が搭載されている場合は、[HP Write Manager]の管理者
ガイドの説明を参照してください。この付録の説明は、[HP Write Manager]が搭載されていない Thin
Client にのみ適用されます。
ユニファイド ライト フィルター(UWF)は、書き込みをオーバーレイにリダイレクトしてキャッシュ
することで Thin Client のフラッシュ ドライブのコンテンツを保護して消耗を抑えるオペレーティン
グ システム コンポーネントです。オーバーレイとは、保護されたボリューム(フラッシュ ドライブ)
への変更を追跡する RAM 内の仮想ストレージ領域のことです。引き続きフラッシュ ドライブに書き
込まれるように見えるため、Windows のユーザー エクスペリエンスに影響はありません。システムが
再起動すると、オーバーレイ キャッシュが消去され、前回のシステム起動以降に行われたすべての変
更が恒久的に失われます。恒久的なシステム設定を行う必要がある場合、管理者はシステムの再起動
の前にオーバーレイ キャッシュに格納される変更をコミット(保護されたボリュームにライト スルー
することで持続する)できます。
注記:オーバーレイ キャッシュはシステムの再起動でのみ消去されるため、ユーザーはキャッシュ情
報を失わずにログアウトしたりユーザー アカウントを切り替えたりできます。
UWF はファイルベースで管理できるため、ファイルをすぐに(システムの再起動なしで)個別にコ
ミットしたり、変更を破棄することでファイルを基本ボリュームから以前の状態に復元したりできま
す。ファイルを保護から除外することもできます。すると、それらへの変更がフラッシュ ドライブに
常に直接書き込まれます。ただし、UWF オーバーレイ キャッシュ全体を単一コマンドでコミットする
ことはできません。
注意:
以下のことを強くおすすめします。
● 書き込みフィルターは、標準的な方法で Thin Client を使用するときに、適切に使用するようにし
てください。たとえば、書き込みフィルターはエンドユーザー(管理者以外)操作中は有効に
し、システムに変更を加える必要がある管理者のみが一時的に無効にするようにします。変更が
完了したらすぐに有効に戻すことをおすすめします。
● Windows ページ ファイル機能は決して有効にしないでください。
● アクティブなシステムのログ記録、コール センターの通話と動画の記録、工業用ログ記録など、
頻繁な書き込みが必要な使用方法では、サーバーに書き込むように Thin Client を構成します。
ローカルでの書き込みが必要な場合は、オーバーレイ キャッシュに書き込みます。オーバーレイ
キャッシュをコミットしたり、可能な場合にオーバーレイ キャッシュからサーバーにデータを記
録したりするときの適切な間隔については、HP にお問い合わせください。
標準的ではない方法で書き込みフィルターを使用する必要がある場合は、HP にお問い合わせになり、
Thin Client が正しく構成されていることを確認してください。
16 付録 A ユニファイド ライト フィルター(UWF)