HP Notebook Computer User Guide-Linux
無線 LAN の保護
無線 LAN をセットアップする場合や、既存の無線 LAN にアクセスする場合は、常にセキュリティ機
能を有効にして、不正アクセスからネットワークを保護してください。無線 LAN スポットと呼ばれる
インターネット カフェや空港などで利用できる公衆無線 LAN では、セキュリティ対策が取られてい
ないことがあります。無線 LAN スポットを利用するときにコンピューターのセキュリティに不安が
ある場合は、ネットワークに接続しての操作を、機密性の低い電子メールや基本的なネット サーフィ
ン程度にとどめておいてください。
無線信号はネットワークの外に出てしまうため、保護されていない信号を他の無線 LAN デバイスに拾
われる可能性があります。事前に以下のような対策を取ることで無線 LAN を保護できます。
●
ファイアウォールの使用:ネットワークに送信されてくるデータとデータ要求をチェックし、疑
わしいデータを破棄します。利用できるファイアウォールには、ソフトウェアとハードウェアの
両方があります。ネットワークによっては、両方の種類を組み合わせて使用します。
●
無線の暗号化:お使いのコンピューターは 3 つの暗号プロトコルをサポートしています。
◦
WPA(Wi-Fi Protected Access)
◦
WPA2(Wi-Fi Protected Access II)
◦
WEP(Wired Equivalent Privacy)
注記: 3 つの中で最新
の暗号プロトコルである
WPA2 を選択することをおすすめします。WEP 暗
号は簡単
に解読されるため
、WEP 暗号を使用
することはおすすめしません
。
●
WPA および WPA2 は、セキュリティ標準に準拠してネットワークで送信されるデータの暗号化
および復号化を行います。WPA と WPA2 は、どちらもパケットごとに新しいキーを動的に生成
します。また、ネットワーク上のコンピューターごとに異なるキーのセットを生成します。この
ために、以下のような動作が行われます。
◦
WPA は、AES(Advanced Encryption Standard)および TKIP(Temporal Key Integrity
Protocol)を使用します。
◦
WPA2 は、新しい AES プロトコルである CCMP(Cipher Block Chaining Message
Authentication Code Protocol)を使用します。
●
WEP は、データが送信される前に WEP キーでデータを暗号化します。正しいキーを持たない
他のユーザーが無線 LAN を使用することはできなくなります。
他のネットワークへのローミング
お使いのコンピューターを他の無線 LAN が届く範囲に移動させると、オペレーティング システムは
そのネットワークへの接続を試みます。接続の試行が成功すると、お使いのコンピューターは自動的
にそのネットワークに接続されます。新しいネットワークがオペレーティング システムによって認
識されなかった場合は、お使いの無線 LAN に接続するために最初に行った操作をもう一度実行してく
ださい。
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第 3 章 ネットワーク