HP Z200 Workstation Maintenance and Service Guide
Table Of Contents
- 製品の概要
- オペレーティングシステムのセットアップ
- オペレーティングシステムの復元
- システム管理
- BIOS ROM
- コンピュータ セットアップ (F10) ユーティリティ
- デスクトップマネジメント
- コンピューターの初期設定と導入
- リモートシステムのインストール
- セットアップの複製
- ソフトウェアのアップデートと管理
- HP Client Manager Software
- Altiris Client Management Solutions
- HP SoftPaq Download Manager
- System Software Manager
- ROM フラッシュ機能
- FailSafe Boot Block ROM (フェイルセーフブートブロック ROM)
- ワークステーションのセキュリティ
- 障害通知と復旧
- デュアルステート電源ボタン
- コンポーネントの交換
- 診断とトラブルシューティング
- RAID デバイスの構成
- パスワードセキュリティの設定と CMOS の再設定
- コネクターのピン
- システムボードのコンポーネント名
- 日常のお手入れ
- HP リソースの参照場所
- 索引
該当するお客様にとっては、ハードディスクドライブに格納されたデータの性質をかんがみると、許
容できるリスクと考えられます。
DriveLock (ドライブロック) のアプリケーション
DriveLock (ドライブロック) セキュリティ機能の最も現実的な用途は、企業環境での使用です。シス
テム管理者がハードディスクドライブ設定の責任を持ちます。この設定には、DriveLock (ドライブロ
ック) のマスターパスワードとユーザー用の仮パスワードの設定が含まれます。ユーザーがユーザー
パスワードを忘れたり、装置が他の従業員に譲渡された場合でも、マスターパスワードを使えば、ユ
ーザーパスワードをリセットして、再びハードディスクドライブへアクセスできるようにすることが
できます。
DriveLock (ドライブロック) の有効化を担当する企業情報システム管理者には、マスターパスワード
の設定や管理に関する企業ポリシーも作成しておくことをお勧めします。そうすることによって、従
業員が会社を辞めるときに両方の DriveLock (ドライブロック) パスワードを設定してしまうような
事態を避けることができます。このような事態になると、ハードディスクドライブは使用不能にな
り、交換を余儀なくされるからです。逆に、マスターパスワードを設定しなかった場合には、システ
ム管理者はハードディスクドライブの管理権限を失い、不正なソフトウェア、その他のアセット管理
的な業務、サポートなどの日常チェックを実施することができなくなります。
セキュリティ要件が厳しくないお客様の場合には、DriveLock (ドライブロック) を有効にすることは
お勧めしません。このようなお客様には、個人ユーザーや、通常ハードディスクドライブに機密デー
タを持っていないユーザーが該当します。このようなお客様にとっては、両方のパスワードを忘れる
ことによってハードディスクドライブを失うことの重大性の方が、DriveLock (ドライブロック) で保
護するデータの価値より大きいからです。
コンピュータ セットアップ (F10) ユーティリティと DriveLock (ドライブロック) へのアクセス
は、セットアップパスワードで制限することができます。セットアップパスワードを設定し、それを
ユーザーには知らせないようにすることで、システム管理者はユーザーには DriveLock (ドライブロ
ック) を有効にさせないようにすることができます。
ドライブロックの使用法
ATA Security コマンドセットをサポートするハードディスクドライブが検出されると、コンピュー
タ セットアップ (F10) メニューの [Security] (セキュリティ) メニューに、[DriveLock] (ドライブロ
ック) が表示されます。マスターパスワードの設定を行ったり、DriveLock (
ドライブロック) を有効
にするためのオプションが表示されます。DriveLock (ドライブロック) を有効にするには、ユーザー
パスワードの入力が必要です。DriveLock (ドライブロック) の初期設定は通常システム管理者が行
うので、最初にマスターパスワードが設定されています。
システム管理者には、DriveLock (ドライブロック) を有効にする場合でも、無効にする場合でも、マ
スターパスワードを設定しておくことをお勧めします。これによって管理者には、将来ドライブがロ
ックされた場合でも、DriveLock (ドライブロック) 設定を変更することが可能になります。マスター
パスワードを設定してしまえば、システム管理者には DriveLock (ドライブロック) を有効にするか、
無効のままにしておくかを選択することが可能になります。
POST では、ロックされたハードディスクドライブがあった場合には、当該デバイスのロックを解除
するためのパスワードが要求されます。電源投入時パスワードが設定されていて、それがデバイスの
ユーザーパスワードと一致している場合には、POST からはパスワードの再入力を求めるプロンプト
は表示されません。それ以外の場合には、ユーザーには DriveLock (ドライブロック) のパスワード
の入力を求めるプロンプトが表示されます。
コールドブートでは、マスターパスワードとユーザーパスワードのいずれかを使用します。ウォーム
ブートでは、コールドブート時のドライブロック解除で使用したものと同じパスワードを使用する必
要があります。
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第 4 章 システム管理
JAWW










