Desktop Management Guide
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38 www.hp.com/jp デスク ト ッ プ マネジ メ ン トについて
デスク ト ッ プ マネジメ ン ト
ドライブロックの使用例
ドライブロックのセキュリティ機能は、企業環境での使用に最も適していま
す。システム管理者はハードディスク ドライブのコンフィギュレーションを
担当しますが、その作業には、ドライブロックのマスタ パスワードを設定す
ることが含まれます。ユーザがユーザ パスワードを忘れた場合や、コン
ピュータを別の従業員が使うことになった場合、システム管理者はマスタ パ
スワードを使用して、ユーザ パスワードをリセットしたり、ハードディスク
ドライブへのアクセス権を回復したりすることができます。
企業システム管理者は、ドライブロックを有効にする場合、マスタ パスワー
ドの設定とメンテナンスについての企業方針を確立しておくことをおすすめ
します。これは、従業員が会社を辞める前に意図的に、または誤ってドライ
ブロックの両方のパスワードを設定してしまうという状況を防ぐために必要
です。両方のパスワードを設定した従業員が会社を辞めてしまった場合、そ
のハードディスク ドライブは使用不能となり、交換が必要になります。また、
マスタ パスワードが設定されていないと、システム管理者がロックされた
ハードディスク ドライブにアクセスできなくなり、不正ソフトウェアの日常
チェックや、その他の資産管理およびサポートを実行できなくなることがあ
ります。
それほど厳重なセキュリティを必要としないユーザの場合は、ドライブロッ
クを有効にしないことをおすすめします。この種のユーザには、個人ユーザ
や、機密性の高いデータをハードディスク ドライブに保持しないことを習慣
にしているユーザが含まれます。このようなユーザにとっては、両方のパス
ワードを忘れてハードディスク ドライブが使えなくなることのほうが、ドラ
イブロックにより保護されるデータの価値よりもはるかに大きな問題と言え
ます。コンピュータ セットアップ(F10)ユーティリティとドライブロック
へのアクセスは、セットアップ パスワードによって制限できます。セット
アップ パスワードを指定してそれをエンド ユーザに公表しないことで、シス
テム管理者はユーザがドライブロックを有効にできないようにします。